2022年12月20日火曜日

同人活動でデジタル校正・推敲をやってみた! その2 「どうやるの」

 おひさしぶりです。

すっかり忘れていたけど、ちょっとぶん投げ気味でしたので追記がてら書きますね。

さて、iPadproとApplePencil(2G)が手元に届いて、すぐさま執筆環境にフューチャーした設定開始です。アプリは色々確認済みで、試した結果、こんな感じとなりました。

1.(PCでの執筆環境)→ GoogleDocument で草稿作成。

2.(PCでの執筆環境)→ Word あるいは 一太郎での体裁設定

ここまではいままで通り。さて、ここからです。

3. Dropboxで執筆データを確保。ここでPDF出力。

4. 「GoodNotes」を使って、Dropbox経由でPDF出力データをDLしてそのまま編集状態。

  (校正/推敲開始!)

という流れになりました。これが強力すぎて笑えます。


こんな感じで、iPadにがりがり書き込めます(本当はもっとガンガン赤が入っているのですがねw) 

何がいいかって、修正で書き込む内容も簡単に修正できる、というのがラクチンですね。雑い修正内容で、やっぱりうーん、こうじゃないんだよな、と思ったらペンをダブルタップすると消去になるし、書いた内容も消去もアンドゥできるので「やっぱり前のがいいかも」ができる。これが紙のほうではできませんでしたから。

そして、一番のネックだった、「画面上でのチェック」と「紙の上でのチェック」の違いがiPadでは(今の肌感覚では)無いことが大きいです。

これ、リコー経済研究所のリンクにもあります。
「「紙」に印刷すると間違いに気づく理由」
https://blogs.ricoh.co.jp/RISB/new_virus/post_604.html

紙のほうは反射光、ディスプレイは透過光のせいで、人間の脳が旨い事、ミスをスルーさせてくれるんですね。

ただ、iPadにApplePencil用のノートっぽいスクリーンを張った状態ではあまりそれほど感じません。紙の方でもついつい疲れているとスルーしちゃうことがあったので、ここらへんはまあ個人差の範疇かもしれませんが。

で、iPadでさんざん書き込み、

5.(PCでの執筆環境)→ Word あるいは 一太郎での体裁設定 (以下繰り返し)

と相成るわけです。

正直、iPadPro + ApplePencil 舐めてました。慣れると手放せませんね。
実はその後、校正だけではなく、ペン画のアプリまで突っ込んで、今回C101向けの合同企画(は、ちょっと延期しちゃいましたけれど)用の設定図とかを書くこともできるようになりました。ペンってすばらしい!(こらこら)となっています。

ただまぁ、iPadProはわりと重いので、正直、その点はちょっといただけない……。のですが、そこはまぁ受け入れて、作業の役にたっています。

先の進捗固定ではないですが、5.のサイクルをぐるぐる回すのにためらいがなくチェックできます。C101では5回、C100の新刊ではそれぞれ3~5回、PDFに変換してチェックします。できればこれで読み上げツールもあればいいんですが、これはこの後の課題ですかねぇ。


2022年5月28日土曜日

同人活動でデジタル校正・推敲をやってみた! その1 「はじまり」

Twitterでは幾度か呟いているのですが、とうとう購入しましたiPad(pro)。
なんでまた、というのもありますが、切実な理由からでした。
話は昨年に遡ります。


ちょうど、五十鈴本を作っている時ですが、4月の間、一ヶ月をかけて出力して校正して反映して出力して、校正・推敲して、で、PC画面上でも直して、収拾つかなくなってまた出力して……と散々繰り返していたんですね。
都合四回は出力しました。
使っていた三色ボールペンも全部のインクを使い切ったりとか、ほんと大変でした。
これは夏まで手がけていた、「オタモイ山の戦い」の増補改訂版自己推敲でもおんなじノリで。となるとどうなるか、室内に出力した紙が散乱するんですよ!
そりゃ、クリップで止めますけどねーさすがにーねー。
で、作業が終わったあとにだばーっと紙ゴミで資源回収として出すのですけど、いくらなんでも環境に優しくない、なんとかせねばと思っていました。

なんでか。

というのも、今進めている二つの同人誌「提督たちの反乱」が新書サイズでページ数計算したらざっくり400P。「夕雲カナ」話が、260Pぐらい。トータル700P近く! これを紙出力!?
しかも五十鈴本を見れば、自分のボンクラっぷりだと四、五回は出力する。
おおい、って、まーじーかー! と思いましたね。印刷するコストだけでもバカにならない。
さすがに自分も色々考えました。
一番は電子校正か!という結論にそうそうに到着しましたが、どうするかが問題でございまして、それまでにも自分は色々試行錯誤していたので問題点はわかっていました。過程をぶっ飛ばして結論から書きます。

【結論】
Android タブレットと百均レベルのタッチペンでは使い物にならない。

これ、ですね、やってみたんですよ。ところが全然ダメ。試した時のAndroidタブレットの性能はそんなに良いものではなかったのですが、指はともかくペン先の反応と追随性がちょっとお粗末すぎて、アプリで書き込めるレベルではありませんでした。
2022年、タッチペンでちゃんと反応してくれるタブレットはかぎられる感があります
が、それを試してみるかと思っていたら7万ぐらいですか。
それを試して使えなかったとしたらなぁと二の足踏みますね。

というわけでどうするか、もう先達の人の話を色々を調べるだけですw

二次創作字書きにiPadはかなり良かった|長谷川ミオ @hanamio3 #note

文章書きにもiPad proを推していける

で、こういうのを読んでiPadでの可能性を模索したのは、二作とも校正作業に差し掛かる頃でした。iPadねぇ、いいけど高いよねぇ。というのがありまして。躊躇っていたんですよ。

そこへ、笹松先生が、リファービッシュ品iPadProを購入したとのツイートが。
おっ、そんなものが!

ネットで検索すると、大体二年ぐらい前の型落ちiPadが安い。フーム、これは現実的なモノになりそう。
で、Twitterでいつも話している人でまかーな人達にお伺い、iPadどうですか?

結論はだいたいこんな感じでした。
「リファービッシュ版だと安いけど、Appleははずれを引くと大変。補償が継続して効く新品にしたら?」
「Apple Pencil購入するなら当然第二世代、となるとAir か Proしかないね」
「画面サイズは予算が許せる限り大きいのにしたら」
「タブレットとは思えぬ重さでへこたれる。キーボードはまぁ、好きにしたら」

……おっ、おう。
で、実は自分もちょっとiPadのある機能に触れたかったんですよ。最新世代のproでしか搭載してないLiDER(Light Detection and Ranging、光検出測距)センサーが。

Apple、LiDARスキャナを搭載した新しいiPad Proを発表、iPadOSでトラックパッドに対応

新型iphone12proに搭載⁉ipad proのLiDERスキャンを精度検証


これ、ちょっと自分のげふんげふん分野でわりとトピックでしてね。
XYZの位置情報をもつ点群データを使って、立体スキャンが出来るっていうまぁ、民生品にまでとうとう降りてきたか、センサーです。で、これで立体モデルが出来るなら、あれこれそれとかできるよなぁとか色々妄想していて試したい。

まぁ、言い訳ですよね、こんなの会社の予算ヒネくりだせば一番いいですから。

結局、買う気マンマンでヨドバシに行ったら全然在庫がなくて、Appleストアで購入しましたよ、全部でAndroid用タブよりもお値段倍になっちゃいましたけど。iPadPro 11インチ、256Mを。べつに容量はどうでもいいと思って、これにしたんですがね。
これにカバーとペン用の書き味がペーパーライクになるという保護シートを購入。

さて、いささか脱線気味でしたが、購入までの前振りはここまで。
実際に、どうなのよって話は以下次号。