2010年8月31日火曜日

20100830日までの買い物

半島有事 1 (C・Novels 34-80)
半島有事 1 (C・Novels 34-80)大石 英司

中央公論新社 2010-08
売り上げランキング : 653


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ちょっと設定に無理がないかとかいろいろ考えかないわけでもない。
きっとこの作品世界の2chではサーバーがダウンするぐらい怨嗟の声が満ちるんじゃないかなぁ...。

STEINS;GATE─シュタインズゲート─ 円環連鎖のウロボロス(1) (富士見ドラゴン・ブック)
STEINS;GATE─シュタインズゲート─  円環連鎖のウロボロス(1) (富士見ドラゴン・ブック)海羽 超史郎 huke

富士見書房 2010-08-20
売り上げランキング : 134

おすすめ平均 star
starデートどうすんだ?
starここから入るのもアリ
starしっかりした内容。

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ぶ、分厚すぎてビックリしたもの。まぁ、ゲームそのもののボリュームを考えると確かにな、とは思わないでもないです。

大東京トイボックス 6 (バーズコミックス)
大東京トイボックス 6 (バーズコミックス)うめ

幻冬舎コミックス 2010-08-24
売り上げランキング :

おすすめ平均 star
star悪くはないが、良くもない
starモノを創るのは熱いし楽しい

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

物語のカタルシス、という点では今はタメの時期じゃないかなぁ。
プロってなに? 納期を守ること。でもそれ以外に必要なものは? さてどうだろう?

以下は「楽園」のコミックが一括で出たので購入したもの。自分が好きな女性漫画家がドカドカでてたので本屋で「うわ...」と思ったのですが。

ファムファタル~運命の女 3 (電撃コミックス)
ファムファタル~運命の女 3 (電撃コミックス)シギサワ カヤ

アスキー・メディアワークス 2010-08-27
売り上げランキング :

おすすめ平均 star
starのめりこめなかった
star海老沢三姉妹の三女がメイン・ヒロインの物語の最終巻

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


アイであそぶ。―二宮ひかる作品集
アイであそぶ。―二宮ひかる作品集二宮 ひかる

白泉社 2010-08-31
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


すきなひと 1
すきなひと 1日坂 水柯

白泉社 2010-08-31
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



2010年8月25日水曜日

フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー

フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫)
フルメタル・パニック!12  ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) (富士見ファンタジア文庫)賀東 招二 四季 童子

富士見書房 2010-08-20
売り上げランキング : 2

おすすめ平均 star
star完結した作品は珍しい
starこれさえあれば、他のラノベなどいらない
star京アニさん、4期はまだですか?

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


うん、大団円だった。ハッピーエンドに持っていくにはこうするしかない。というぐらい、真正面から突破していったなぁという感じ。

正直、前巻まで、物語世界が呼び起こしたシリアス展開にキャラがそぐわなくなって作者が悩んでいるなっていうのがありありと伺いしれたので、どう決着つけるのだろうかと思っていたら、もう最後には開き直った宗介のハジけっぷりで世界を無理やり捻じ曲げたなぁ。これぐらいの無茶っぷりがフルメタらしいといえばフルメタらしいですね。

そりゃリアルにやろうとすればすごい陰惨なことも出来るし、事実、それに近い物語をなぞろうとしていたわけで、よく最後の一線で踏みとどまったなぁ。
かなめも宗介を失うことを受け入れたことで、自ら犠牲をささげたし(結果がアレとはいえ)。宗介も犠牲を払った。それで受け入れられるハッピーならいいんじゃないの。とは思うわけです。

物語として喪失感や痛みを描いたり、過酷な現実を描写することでリアルっぽさを演出するっていうのは方法論として理解できるしそれが必要な場合もあるのだけれど、そういうリアルっぽさを過剰に積み重ねて「現実ってこうだよね」と再認識するため(だけ)に物語を読みたくはない...というのが個人的な感情でしてね。
今は亡き宇宙軍大元帥、野田昌弘氏が言っておられたように、現実が厳しいのは言われなくてもわかっているし、何が悲しくしてわざわざ(たとえば)グリム童話の「マッチ売りの少女」で泣かねばならぬ。
そこに颯爽と主人公が(まぁ女性でも男性でもいいのだけれど)現れて、少女だけでなく国家の経済構成すら書き換えてしまうような勢いで物語をハッピーエンドに捻じ曲げてこそ、物語は物語足りえるし、そうであってほしいわけですよ。だからこそ、物語を読む楽しみがそこに生じるわけで。

...正直、まだ語られてない話の行方とか、これから一体全体ミスリル残党たちはどうするのか、とか(其々市井に埋没していくの?っていう気もするし)。
っていうかテッサが今一報われなさすぎだなぁ。もう少し救済エピソードがほしいなぁ。
後日談こみの短編集、ぜひともほしいですね。

あと、物語の根幹に関わることで本音を言えば、最終巻のシリーズ前、<トゥアハー・デ・ダナン>の面々が反撃を行う前にもう少しエピソードを追加して、カリーニン少佐の内面や宗介との関係性を改めて描いていただけると非常に最後の展開に説得力があったんじゃないの、とか思うんですけどね。

でも総じてライトノベルで扱うミリタリー・アクションとしては満足のいく結末だったんじゃないかな。
自分として納得の出来でした。

...それよりも、アルの進化っぷりに驚いたというか。まぁせいぜい特殊防弾加工済みのトランザムにフロント前の怪しげなセンサーつけて、夜を走っていただきたいと(笑)。


2010年8月20日金曜日

ストライクウッチーズ2 6話「空より高く」

アニメです。mixiにもちらりとかいてますけど、ニコニコ動画でストライクウイッチーズ2(ストパン2)が放送されていて、地味に楽しみにしている自分を発見して驚愕(wしつつも楽しんでます(あとHOTDもね)。

で、パンツじゃないから恥ずかしくないとかあの世界ではズボンだから大丈夫ですとか、まぁそういう「言い訳なんて明後日の方向へ投げ捨てて」物語を楽しんでます。いいじゃん、面白ければ(頭悪い言い訳)。大丈夫、二、三回見てれば「ああそんなもんか」とスルーできます。いや、経験者は語りますが、どうでもよくなります、ほんと。

ストライクウィッチーズも軍オタの琴線に触れる小ネタ満載で、ウイッチたちのほとんどにモデルとなるWW2のエースたちが存在したりとかするわけですが、今回の第2期では加速度をつけてます。
何しろ舞台がイタリア・アドリア海周辺ですから! 本邦、いや世界発のイタリア海軍艦艇がアニメ化されているわけですよ! ヴィットリア・ヴェネト級戦艦が! ザラ級重巡洋艦が! ナヴィガトリ級駆逐艦が!  アニメ作品の中で動くなんてイタリア本国でもありえねーよ!www イタリア軍オタは涙流して喜ぶ価値があると心から思う(毎度毎度扱い悪いけどさ)

今回第6話ではアブロ・ランカスターが、アップキープ爆弾(反跳爆弾)でダム・バスターばりの攻撃を仕掛けるシーンまで。あとはあれだ、デ・ハビランド・モスキートで633爆撃隊ネタを・・・い、いや、それはともかく。

でもまぁ、物語としては非常にシンプルですよ。第1期が主人公の宮藤芳佳の成長譚でもあったのですが、第2期は彼女が属する第501統合戦闘航空団に集うウイッチ達に焦点が当たっているわけです。
演出的には第1期のパターンをなぞりながら、微妙に話を変化させて物語を描いている。

評判の高い話数は今のところ、2話、4話、6話ですが、確かに6話の「空より高く」は、エイラとサーニャ、二人の人間関係(ま、百合?っぽい関係ともいいますが)に焦点を当てたいい話だと思います。今ならぎりぎりニコニコ動画で土曜日の昼まで無料で見れますから是非見てほしいですね。

短時間の未来予知のために魔力によるシールドをはったことがないという自分の才能を誇るエイラ。彼女はサーニャに対して庇護者的役割を自認しているので、今回サーニャに任されたよる攻撃作戦にぜひとも護衛役として参加したい。しかしシールドによる護衛役がいる任務に適さない。そのため芳佳にサーニャを守る任務がまかされる。
ここらへんが無理なく話の演出とか丁寧に行われているので物語に無理がないわけですよ。

そして訓練するために(ちょっとした喧嘩仲間の)ペリーヌに助けを求めるけれど、上手くいかない。諦めかけてサーニャと話すけれど、サーニャは諦めてほしくない(というより、エイラに守ってほしいという心情)。お互いに気持ちがすれ違って喧嘩してしまい、避けられるはずのサーニャの投げた枕をかわすことも出来ずに(その直前にサーニャが泣いているの気がついて)受け止めてしまう。

作戦がスタートして、ウイッチ全員による多段打ち上げ方式でエイラと芳佳を高度3万メーター以上へ運ぶ作戦が始まる。最後に手を離したエイラはサーニャの表情を見て...というお話で、なんというか、まぁ、ベタなんだけど丁寧な話と演出が光るいい話でした。

ストライクウィッチーズは色々小ネタが満載で、アニメ本編やコミック版・小説版に出てるキャラだけでなく、その他にも数多くのウイッチがいるわけです。デザイン画があがっているウイッチもいて、そのウイッチのモデルとなったWW2の戦闘機エース達でニヤリとするのも楽しみの一つです。そこらへんを楽しみにしてもいいかもしれません。設定だけはあるウイッチだけでもかなりのものになります。その中には、そう来たかという組み合わせも多かったりします。
たとえば、(343空の菅野直がモデルである)管野 直枝と、(フィンランドの"ついてない"カタヤイネンがモデルの)ニッカ・カタヤイネン、(ドイツのヴァルター・クルピンスキーがモデルの)ヴァルトルート・クルピンスキーら三人がいる部隊は毎度毎度ストライカー・ユニットを壊すので、部隊名の"ブレイブ・ウイッチーズ"でなく"ブレイク・ウイッチーズ"と呼ばれるとかいう話を読むと、あはは、そりゃそうだろうと思うわけですよw
(まだデザイン画があがってないものの、扶桑(日本)最強エースとして若本徹子(当然モデルは岩本徹三)の名前が挙がっているわけでここらへんを参考にしていただけると良いかも。

勝手に作成 ストライクウィッチーズ相関図 FLASH/jpg

というわけで、2ch本スレなどで「最低で最高」とか「これはヒドイ」とかいう絶賛の声万歳のような第7話ニコニコアニメチャンネルの放送まえに滑り込みのエントリでした。さて、明日、どんな最低な話だか楽しみにしよう...w


2010年8月12日木曜日

不快なお話。(サッカー日本代表にまつわる話)

いや、基本的にこのblogは毒を吐かないというか、おすすめ本とかネタを題材としているのでDisったりすることは極力避けているのだけれど、これはちょっと、読んでいてさすがに思うところあったので、ちょっとしたメモとして。

世界は日本サッカーをどう報じたか 「日本がサッカーの国になった日」 (ベスト新書)
世界は日本サッカーをどう報じたか 「日本がサッカーの国になった日」 (ベスト新書)木崎 伸也

ベストセラーズ 2010-07-24
売り上げランキング : 369

おすすめ平均 star
starこれを読まなければ、W杯は終わらない

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


どんな本かは「サポティスタ」で取り上げられていますのでリンクを張っておきます。
世界はジャパンをどう見たか? from サポティスタ

まぁ、なんですか、ちょっと読んでて眩暈がしたり。
この本は海外のマスメディアがW杯大会での日本代表がどう報じていたのか。という話なのですが、なんていうか...その、いくら最近粗製乱造の感がある新書にしてもやっつけ仕事っぷりが目にあまりますよ。

海外の視線は日本国内とのギャップがあるので示唆にとむ場合もあります(見当ハズレな時もあるのですがね)。そういう意味ではこういうまとめはある意味必要かもしれません。まぁ、なんにせよよそ様の評価が気になる口だよなぁと苦笑もしてしまうのですが。

ともかく、筆者は日本代表が守りを固めたつまらないサッカーだった。もっと面白いサッカーができるのに!と書くがために...つまりパラグアイ戦の戦いぶりはデンマーク戦で攻撃的なサッカーを見せた日本代表に世界のサッカーファンが抱いた期待を裏切った。という書き方なのですが...

お前の中のサッカー日本代表(妄想)ではそうなんだろうな。

と、少女ファイトのパクリ的なセリフが心に浮かんだのですが、これでプロの評論家?っていうか、こんな願望と現実を取り違えたような文章をかくんじゃないよと思っても見たり。

多分この人たちは日本代表がディフェンシブに戦えば「もっと攻めれたはず」と書き、オフェンシブに戦えば「勝利に対するリアリズムが足りない」とかいう手合いなんじゃないだろうかと、ドイツW杯後の体たらくを見ていると思うわけです。
あまりレッテル張りはしたくはないですが、筆者がサッカー・ジャーナリストの金子達仁氏の流れでデビューしたということを知って、ああやっぱりと思ったのですが...やれやれ。

*

サッカーは相手があって成立するモノで、自分たちの能力は常に相対的に表れる。
つまり、強い敵相手であれば守りが前面に出てくるし、弱い敵であれば時間稼ぎに終始したプレーを行っていても、なお強さを発揮することができるのです。結果、W杯大会における日本は、純粋な戦力差としては常に劣勢だったのではないか。この単純なことがわからないのか。と思うわけですよ。
例えば日本が純粋な戦力差として優越できる相手、たとえばアジア予選における東南アジア、あるいは中東のそこそこなチーム相手の場合、当然相手チームは守備を固めて日本はそれを打開するためにあれこれと手をうつわけです。当然攻撃的な面もあります。逆に得失点差でどうしても日本に対して攻勢をかける必要がある場合でも、その多くは日本にとって危険なバイタルエリアの侵入を許すわけでもなく、DFラインがよほどの悪条件が重ならないかぎり崩れることはないわけです。
しかし、このバランスが崩れた場合...つまり岡田監督が攻めることを選択してオランダ戦に挑んだときのように、危険な場面はあれど決定的なことをオランダは許しはせず、最終的には大差で勝利できたわけです

まぁ、つまりところ何がいいたいかというと、相手があって云々するべきことをおざなりにして「日本はもっと攻撃的サッカーを見せられたはず」なんていうのは、自分の願望を全面に押し出しているだけではないのかと思うわけです。

日本がガチンコのオフィシャルなタイトルがかかった大会にどれだけ参加していると思いますか? アジアカップ、W杯。この二つだけですよ(今回は南米選手権に招待もされていますが)。あとの試合は親善試合か、いいとこ国内カップ戦(たとえばキリンカップのような)のものです。
アジアカップで攻撃的サッカーを見せることはできましたか? いや、確かにトルシェ時代のレバノン大会は、なんていうか、覇王というか一国だけレベルの違うサッカーっぷり(ポカも多かったですが)でしたが、そのあとのフランス国内でのフランス代表相手にけちょんけちょん。つい最近はオシム監督時代でまだチーム作りの途中だったからあまりいい結果を残せずじまい。
コンフェデレーション・カップは基本的にプレW杯大会というか、国際的な評価としてガチなものではないでしょう?
いくら親善試合でいい試合を見せたとしてもガチンコ勝負はまた違うのではないでしょうか。

じゃあどうしてカメルーン、デンマーク戦に勝って、オランダ戦に0-1で負けて、パラグアイ戦にPKまでもつれ込んだのか。と言われれば、純粋な戦力比では劣っていたが、それを少なくとも五分にまで持って行ける戦力増強要素があった、つまり相手チームに対するスカウティング(戦力分析)であったり、高地順応化の成功による運動量の優越であったりするんじゃないの。というわけです。
事前準備である程度相手と戦えるメドがついて、カメルーン戦に勝利したことでチームが結束して、オランダ戦は最少得点差で敗北。そうすることで得失点差でデンマークより優位にたったおかげで、デンマークは攻め上がざるをえず、必然と日本にも攻勢のチャンスが増えた。前半、トマソンにいいようにやられていた時間帯に失点していたらどうなっていたか。勝負のアヤは確実にあったわけです。日本が勝利しやすい状況は、それまでの事前の仕込み(カメルーン戦はともかく、オランダ戦に最少失点差で敗北)がうまくいったがために目の前に現れたわけで、日本が単純実力差で攻撃が成功したわけではない(無論、岡田監督は必要以上にディフェンスの意識が生じないように前向きに「攻撃するんだ」とシグナルを発していたのもありましたが)というわけです。

そういう、前後の文脈というか流れを読まないで、「日本が攻撃的にいかなかった」というのは、単なる無いものねだり以下の「願望」、あるいはもっと口汚く言えば、「天邪鬼のように、周囲の反応と違う意見を言えばそれだけで賢しらに見える」類ではないかと思うわけです。

日本代表チームは強かった。わけではなく、相対的に代表チームが優位に立っていたし運もあったから勝った。それは選手個々のポテンシャルだけを抽出したというわけではなく、総合力としての事前準備がうまくいき、チームに参加した選手が誰一人揉め事を起こすわけでもなく、結束できた。ということが大きいわけです。それは素晴らしい成功体験ですよ。

じゃあどうしてそういうことができたのか、といえば、ジーコ代表監督時代のお粗末なコンディショニングだったり、ついぞ選手の自主性という言葉で言われた無責任であったり、ドイツW杯期間中にあったという選手間でのいざこざだったり反省もあるのでしょう。つまり、アンチ・パターンがあって、まっとうな丁寧な準備と、選手個々の意識がちゃんと同一方向へ向いていれば、ここまでできるというポジティブなパターンがここに成立したわけです。
なにがしかチームなり組織が強くなるのは、こういう失敗体験(アンチ・パターン)と、成功体験(ポジティブ・パターン)の積み重ねが正しくあとの世代に引き継がれていくことなんじゃないかと思うわけです。
(...余談ですけど、会社とか部活動とかで先輩や上司たちが自分の成功体験に酔って、俺たちは頑張ったのにとかいうのは正しい引き継がれ方ではないわけですよね)

...話がどうもあちこちに拡散してしまいましたけど、今回の日本代表チーム(の選手、スタッフたち)の道のりはそれはそれでいろいろな示唆があります。彼らはピッチの中でも外でも勝利のためにすべてを捧げたのです。そして勝った。どれだけ無様といわれようとも退屈といわれようとも勝利のためにすべてをかけて、そしてグループを勝ち抜いたのです。ウェリントンがいうように、どれだけ陰惨な勝利でも栄光に満ちた敗北よりはマシですし、自分もそう思います。
あのとき日本代表にとって二度のグループリーグ敗退という結末はは、国内のサッカーに対する関心と、アジア全体のW杯予選枠減少を招く最悪のものでした。国内サッカーの関心はともかく、アフリカ勢が総じて低調の中、日本と韓国が決勝トーナメントに進出できたことは本当に大きな実績なのです。
その"勝利"は分析し評価の対象ではありますが不当に貶められるものではないのだと、自分は思います。
(無論、それに至るまでの紆余曲折については色々と議論すべきだとは思いますが)

ま、というわけで冒頭の新書を読んでおもったことのメモとして。

2010年8月9日月曜日

ガンパレード・マーチ逆襲の刻極東終戦

ガンパレード・マーチ逆襲の刻極東終戦 (電撃文庫 J 17-30)
ガンパレード・マーチ逆襲の刻極東終戦 (電撃文庫 J 17-30)榊 涼介

アスキー・メディアワークス 2010-08-10
売り上げランキング : 50


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


東北の戦いがとうとう佳境をむかえて、死闘が続くことに。もともと継戦能力が乏しくなりつつあるところに天気も回復しないまま残余兵力はすり潰され、頼りの水上兵力も大損害。芝村支隊も疲弊し、損害を出す羽目に...。追い詰められた自衛軍の最後の攻勢はいかなることか...。

とうとう榊ガンパレも終わりなんでしょうかね。という最終巻。
続き出るのかなぁ。一応、ガンパレ世界の謎である「黒い月」もあるんだけれど、もう少し余韻がほしいかなぁ。ちょっと尺の短さが如実に出た感があるかも。登場人物たちのその後、特にオリジナルキャラたちのその後がほしいなぁ。
��基本的にあの状況では軍の縮小は確定だから、学兵の面々は解放。残りの学兵上がりで士官学校や下士官になった面子たちで軍の再建が始まるのだろうし)

まぁ、まだ国内の揉め事は完全収束したわけではない、という複線もあるからどうなることやら。
上下巻程度で内戦とはいかないまでも、ちょっとした後日談的エピソードはほしいかなぁ。


2010年8月5日木曜日

ゲート 2 炎龍編―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり

ゲート 2 炎龍編―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
ゲート 2 炎龍編―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり柳内 たくみ

アルファポリス 2010-08
売り上げランキング : 74


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


やってきました、異世界自衛隊モノ?第2弾。

<特地>に進出した日本国自衛隊。侵入してきた帝国首都に外務省職員を派遣し、和平交渉のための地ならしとして硬軟とりまぜた様々な活動も行いつつあり、軌道にのるかと思われた。だが、ある事実が発覚したことで事態は急変する。そして、自衛隊を襲う策略。一方、自衛隊に助けを求める声もあるものの、様々な理由から行えないというジレンマも発生。その中で伊丹の苦悩の末の決断とは?

ってなわけで取り上げてからあちこちで声も上がって以外とびっくりのこのシリーズの第2弾。

いつの間にやらレレイ、テュカ、ロゥリィのアルヌスの麓に住む面々たちは組合まで発足して商売を行い始める始末。商人は集うし、様々な人々も寄ってくる。当然自衛隊員も集まるという妙な展開がウケるんですが、なんていうか、今回は最初から最後まで特地のシーンで、とうとう話しは外交などの政治劇へ。
まぁ、なんていうか、いつものごとくすべてを台無しにしてすべての帳尻を合わせてしまう伊丹のマジックが炸裂するんですがね。
今回は彼がそうなった理由の一旦が明らかにされて、それが様々な余波を及ぼしていくのですが、存外苦労人気質というか、昔ながらの「出来た上役」である狭間陸将がいい味だしているっていうか。
面白いですよね。

あとは後半のデストロイ的描写が。最新装備は持ち込めないという縛りがあるからとはもうけど、あの炎龍相手に純軍事的に考えると火砲の鉄量で粉砕するよりも96式多目的誘導弾システム(MPMS)でロングレンジからタコ殴りがいけるんじゃね?とか思う自分はかなりアレだよな。うん。

それはそうといつものようにネタ分多くて笑わせてもらいましたが、ああ、あれだ、特地に派遣されたF4はきっと機体番号が680なんだろうと思っていたら案の定でしたw

続きはこのまま冬に出るとのこと。いままではネットで掲載されていた内容の修正のみだったようですが、次は色々手が入るみたいですね。