2005年8月29日月曜日

ハチミツとクローバー/羽海野 チカ

4088652975ハチミツとクローバー 8 (8)
羽海野 チカ

集英社 2005-08-19
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アニメも調子がいいハチクロの新刊が出ました。

ああ、いいなぁ。その空気とかが胸に迫ります。正直話をもう少し早くしてほしい。ということもあることはあるんですがね(笑)

限定版のカルタ付きを購入しましたが、話のほうも結構自分が注目していた真山サイドが多いのでアレコレと考え込みながら読んでいたり。これでひとまずは終了か。あとは山田の想いの行方か・・・。

というわけでメモとして。

戦艦ミズーリを奪取せよ(上・下)/大石英司

4125009112戦艦ミズーリを奪取せよ (上)
大石 英司

中央公論新社 2005-08-26
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4125009120戦艦ミズーリを奪取せよ (下)
大石 英司

中央公論新社 2005-08-26
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イラクに派遣されたハワイの州兵が待ち伏せ攻撃に遭遇。生存者が捕虜になる。その生存者の家族に対して身代金要求がなされ、交渉がスタートするがアメリカ政府はテロリストと交渉しない。との建前により、支払いを拒否する。退役軍人達家族たちの憤りは、ハワイを訪れた副大統領令嬢と戦艦ミズーリに向けられた・・・。
一方、ハワイに訓練研修に訪れていた日本陸上自衛隊のある特殊部隊がいた。習志野に本拠地を置く彼ら<サイレント・コア>は観光気分で戦艦ミズーリ、そしてハワイ島の密林の中にそれぞれ訓練目的でいたのだが・・・。

というわけで、大石英司氏の新作です。
イラクでボディー・ブローのように効いているテロリストの待ち伏せ攻撃とハワイの州軍として名高いアジア系外国人を中核とした第442連隊第100大隊という、これまた由緒正しき日系人部隊(WW2欧州戦線で死傷率314%。もっとも過酷な戦場に、もっとも勇猛果敢に戦いつづけた、"Go for Bloke!"が合言葉の部隊)をもってくる非常に美味しい展開をしています。そこには最近の大石作品に漂うある種の「やりきれなさ」とその中での「セカンドベスト」を模索し続ける軍人達の姿があります。そして、最近多い子供の出番もやっぱり。

あと、情け容赦なくその鉄腕ぶりを発揮する最強ミセスコマンド、司馬さんは今回ショッピングが台無しになって憤りをテロ・グループに向けるのですが(w
久しぶりに<サイレント・コア>の隊長である音無ニ佐も実戦に登場。もう一つの小隊を率いる土門三佐もはるか遠くのイラクにて最後の重要な役どころを担うという、結構美味しい展開となっています。
いや、面白かった。

2005年8月25日木曜日

新型イージス艦「あたご」進水。

へぇー、数日前のニュースで艦名でモメてるって話があったんですけど、「あたご」に落ち着いたのかっていうのが正直なところ。


ちなみに日本のイージス艦は「こんごう(金剛)」「きりしま(霧島)」「ちょうかい(鳥海)」「みょうこう(妙高)」と続いたので、
正直、サイズアップした新しいイージス艦がどういう艦名になるかちょっと注目していたのは事実。


ちなみに「あたご(愛宕)」は京都の愛宕山(からだよな)から。旧海軍高雄型重巡の三番艦。次のフネは「まや(麻耶)」
で決まりだろうか。


まぁ、昔の巡洋艦サイズの艦に戦艦名(旧国名)をつけるのは勿体無い。という意見もわからないわけでもないが、
現代の主力戦闘艦として考えればイージス艦が筆頭なのだから、別にいいんじゃないか。っていうのが本音ではある。

とはいえ、「やまと」は永久欠番だろうし(あれを使うのは宇宙から外敵が攻めてきたときだけだ!)、「ながと」は僚艦の名前に「むつ」
(ある意味「やまと」とは違う意味での永久欠番)があることもあって使いづらい。ま、違う名前を割り当てればいいけれど。「みかさ」
は今も横須賀に鎮座ましておりますので却下だしね。


次に海上自衛隊で計画されている16DDH(全通甲板のヘリ空母にしか見えない護衛艦)には何がつけられるやら。
あくまで護衛艦と言い張って、同様の航空戦艦から「いせ(伊勢)」「ひゅうが(日向)」をもってくる? それとも「いぶき(伊吹)」
じゃあちょっとあれだし。空母の名前をもってくるとしても日本初の「ほうしょう」かなぁ。じゃあ続きはどうする? 御大の「征途」
ではないけれどオリジナルで「ひしょう」かな。それとも「にっしん」「かすが」とか日露戦争当時のものをもってくるか・・・。「ひりゅう」
「そうりゅう」でもいいんだけど。


そして、次世代護衛艦(18DD)にはぜひともアメリカ海軍DD(X)のようなブッ飛んだデザインにしていただいて、「ゆきかぜ」
をネームシップとしてですね・・・(妄想は果てなくつづく)。



2005年8月16日火曜日

9.11総選挙

はあ・・・片山さつき女史が出馬されるのですか→ソース

正直、今回の選挙については思うところ大だし、スタンスは決めていることもある。が以下はヨタ話。

今回は衆議院選挙という形をとった国民投票であり、それは改革について是が否か。つまるところ「改革を続けるのか否か」という点でもある。
小泉首相の独裁云々のヨタ話は無視する。どっちにしろリーダーシップをとれば独裁的だと罵られ、交渉、譲歩すれば玉虫色だの妥協だのいわれるわけだ。どっちに転んでも文句を言われるならば好きにやるしかあるまい。かの人の政治的スタンス、思惑には相容れないところも多々あるが、この情け容赦なく行動に移す点は評価に値すると思うこ
政治評論家の森田実(この世で評論家なるものの言葉が正しかったことはないが、彼は特筆すべき正しさをもつ。つまり、言っていることはすべて逆になるという法則だ)が行った「歴代首相でもっとも器の小さい男」だが、自分に言わせれば「歴代首相でもトップクラスの腹のくくり具合=大人物」であると思う。計算ずくならもっと手堅くいくだろう。自棄になっているとも思えないところがこの人の読めなささ加減としてある。

いままでの政治家であればきっと今以上の妥協を重ね、解散をちらつかせながらも結局は元鞘に納まるだろう。それがまともなスタンスだと思う。結果は今の大混乱になっているわけだが。

不謹慎にも面白いのは小泉首相の先制攻撃により、論点が明確化&包囲殲滅を受けて窮地に追い込まれた郵政自由化反対派とそれ以上に返す刀で同じポジションに位置づけられてしまった民主党の対応だったりする。あまりにも不甲斐なさ過ぎではある。いいのか、民主党。その不甲斐なさ(ヘタレさ)はどうしたものか、と思う。

結局、小泉首相の先制攻撃により今回の選挙の争点が「改革を続けるか否か」一点に絞られ、「誰が行うのがいいか」というレベルに達していないのだ。これは一体前進なのか後退なのか判断に苦しむところではある。状況挽回は、8/15に小泉首相がどのような行動に出るか、だったが、極めて穏当な方法を選んだ。靖国参拝はなし。首相談話で戦争責任に言及。中韓には友好のシグナルを送る(どこまで本気かは知らないが)。失点はなし。加点もないというところ。さて、残り1ヶ月でどう民主党が挽回するか、注意深く見させていただくとしようか。

それはそうと、話はもどって冒頭へ。防衛費抑制について軍オタからその非常識っぷりを叩かれた片山さつき女史が選挙に出るとのことだが、正直、自分のいる選挙区でなくて良かった。非常に難しい判断に追い込まれてしまうところだったからね(笑)
ちなみに片山さつき女史の防衛費抑制での問題点については以下の通り。
中央公論2005年1月号の片山さつき論文に対する反論(ミリ屋哲の酷いインターネットより)

まったくの電波ちゃんでお花畑があるに違いないと思わせてくれたが、正直女史が財務省から離れてくれれば違う意味でありがたいと思う自分も結構屈折しているな、と思う。

「ヒトラー最後の12日間」を見る。

さて、見てきました。「ヒトラー最後の12日間」。まんまストーリーはタイトル読んで字のごとく。ヨーロッパでのWW2末期、ベルリンの戦い(ベルリン包囲戦)でのヒトラーの死までを描いているのですが、いやぁ、長かった。2時間30分だもの!

「そりゃすごい。でもあれだよね、正直見やすい映画じゃないよね」

そうだね。ベルリンの戦いにいたるまでどういう状況かを説明してないんだ。まぁ、向こうにしてみれば一般常識だろ?ってのがあるんだけどね。せめて見るなら、 こことか、 ここを見て調べておかないと。かくいう自分もベルリンの戦いは小林源文先生の作品とか、WW2の戦史で通り一遍を読んだだけだから、誰が誰だかわからなくて最初呆然としてました。邦訳に誰がだれかクレジットを入れてほしかった・・・エンドクレジットで教えられても、あの太っちょがゲーリンクかよ!?とか(いや、言われてみればその通りなのだが)さっぱりで・・・。

「話としては陰鬱だった?」

愉快なものにはなりそうもないよね。まぁ、手当たり次第に民間人を処刑するSS(武装親衛隊)の移動軍事法廷とか、オーデル河渡られて目と鼻の先までソ連軍が来ているにもかかわらず市民を避難させなかったせいで、民間人に多数の犠牲者を出しているとか、もう陰鬱となるような物語ばかり。で、その一方では隔絶した世界でもある地下防空壕での物語が語られる、というわけで面白かったよ、色々な意味で。
ヒトラーとエヴァ・ブラウンの自殺のあと、残された将軍たちが一斉にタバコを吸い始めたり・・・結構びっくりしたのは、物語の視点である女性秘書ら女性陣が結構タバコ吸うあたり。最初は部屋で、とか攻勢が一休みしたあたり外に出て、だったのが仕舞には発電室で・・・って高校生か、キミたちはとか(禁煙菜食主義者のヒトラーのせいか地下防空壕は基本的には禁煙でした)。
あと、あまりイメージが沸いてなかったエヴァ・ブラウンとかね。面白かった。

「と、いうと?」

『総統』ではないアドルフ・ヒトラーという個人を彼女は愛していたんだ。それをちゃんと映画では描いている。それまで色々な本を読んで彼女のことを知っていたが今いちイメージが固まっていなかったけれどね、今回の映画で固まった。あと、シュペーア。建設家にして軍需大臣として辣腕を振るった彼は理性的な紳士の役どころだよね。なんだかネットで調べたら、最近そうではなくてやっぱりユダヤ人ホロコーストに関与してたんじゃないかって言われているらしいけれど。
あと、かなりの人々が極々最近まで存命していたのは知らなかった。ギュンシュってヒトラーの運転手で、彼がヒトラー夫婦の死体を荼毘というか火葬にしてしまうのだけれど、2003年まで存命だとは知らなかった。あと、地下壕から脱出する部隊を率いてたモーンケ将軍も2001年までとはね。歴史はすぐそばにあるんだ。
それから・・・。

「それから?」

まぁ、なんだか映画を見ているとドイツ人のアンビバレンツな戦争の直視を見ているようでちょっと気になったのさ。ドイツの歴史を見たり戦後補償の云々の話を聞かさせる度に感じる違和感があるんだ。
ドイツにとって、アドルフ・ヒトラーは災厄だった。ユダヤ人のホロコーストもあった。それはナチスがしでかしたこと。という認識だけれどね。

「ちがうのかい?」

ナチスはその発生当初から独裁ではなかったんだ。詳しくは、 ここを読んでほしいけれど、合法的に選挙と連立で政権を取得した。無論その影にはドイツ人のWW1での鬱積として思いがあったせいでもある。ワイマール政権下(ヴェルサイユ条約下)でのドイツ人たちの閉塞感がヒトラーという偶像を選んだ。つまり、ある日突然ナチスが発生したわけでもないし、クーデターで政権を奪取したわけでもない。極めて合法的な政権であり、その点ではドイツ人全員が等しく罪の意識を感じているのだろうか。という疑問がある。何かというと「ナチスが・・・」というが、おいおいナチスに公的な権力を与える一因はどこにあるんだろうか、とね。

「ああ、つまり悪いのはナチスでありドイツ人でありませんよ、って意見には完全には首肯できないと?」

そうなのだろうか、そうではないかもしれないしね。ただ釈然としない気持ちがあるのは事実だよ。
WW2の発生理由にはWW1のヴェルサイユ条約が遠因ではあった。ドイツ人の根底に流れる頑固一徹さも原因だったと思う(げんにドイツ人はヒトラーを最後の最後まで見捨ててはいない)。大体ラインラント進駐の時に英仏が強権に出ていればヨーロッパは違う姿だったかもしれない、もしくはもっと違う有様だったかもね。
そして、ベルリンの戦いの後に出来たことを考えると(省略するけれど)、歴史のどうしようもなさを感じてしまう。
そんなことで8/15にこれを見るのは中々歴史の皮肉とかを感じさせたなぁ。いい作品でしたよ。

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正直言えばジャズはいいけどクラシックは門外漢。それでも楽しく読ませてくれる「のだめカンタービレ!」が偉大なのだけれど、その作中で出てきたクラシック作品を紹介してしまいましょう、というCDブック。こういう企画はありがたい。
早速聞いて、あー、聞き覚えあるフレーズだったけれどこういうタイトルなのか!?とか納得してしまう。これを読むとまた「のだめ」を読みたくなるから危険ではあるのだが(w

ちなみに収録曲は以下の通り。
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【収録曲紹介】
ベートーヴェン   ピアノ・ソナタ第8番《悲壮》より第2楽章
ベートーヴェン   交響曲 第7番より第1楽章
ガーシュウィン   《ラプソディ・イン・ブルー》より
ラフマニノフ    ピアノ協奏曲 第2番より第1楽章
リスト       メフィスト・ワルツ第1番《村の居酒屋での踊り》より
モーツァルト    オーボエ協奏曲より第1楽章
ドビュッシー    喜びの島
ラヴェル      亡き王女のためのパヴァーヌ
R.シュトラウス  交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》より
さらに新曲を録音! 海老原大作 《ロンド・トッカータ》←この曲は他のCDでは聞けません!
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2005年8月4日木曜日

ゆびさきミルクティー 5/宮野 ともちか

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宮野 ともちか

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やってきました倒錯的この漫画!
もう主人公の駄目っぷりとか水面のアレっぷりとかお姉さんのちょっとそりゃブラコンすぎますよ!とか七転八倒の倒錯シーンの連続でもうお腹いっぱいです、はい・・・。いや、買っている自分も好きで買っているのですが。

物語としてはまだ進む方向もなにも見えていないのですが、どうなることやら・・・。

BLOOD ALONE 2巻/高野 真之

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高野 真之

メディアワークス 2005-07-27
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クロエとミサキの緩やかな夜の生活。そして吸血鬼という眷属が織り成す縮図。
同人誌を買い集めたあたりから注目していたし、前回の1巻と違って今回はさっくりと購入できました。

ストーリーはありきたりかもしれないし、結構聞くキーワード(レンフィールドとか)があるので吸血鬼ものが好きな人とか見ている人であればとっつきやすいかもしれない。
しかしこの物語は、その絵柄とコマの無いページが醸し出す「間」が特徴的なのだと思う。
そして、ここらへんで明らかになりつつあるクロエの謎の言葉と過去、「ロンドンの地下鉄で出会った人」「人でありながら吸血鬼に対峙することができる」という伏線、なかなかに面白いと思うのだけれどこれいかに。

ちなみにAmazonで表紙が公開されていないので、興味のある方は筆者ご本人のサイトをご覧になってください。