2005年12月27日火曜日

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見えるオシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える
木村 元彦

集英社インターナショナル 2005-12
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イビツァ・オシム。現Jリーグ・ジェフユナイテッド千葉監督。元ユーゴスラビア代表監督。数々のクラブを渡り歩き、屈指の名監督と呼ばれる。彼はシーズン・オフの度に欧州からビッグ・クラブからのオファーを受けるがほど、だが今、日本の、予算も下から数えたほうが早いチームで監督を行う。そしてJ1、J2の各クラブの監督も彼と、彼の志向するサッカー・スタイルに敬意と尊敬の念をもつものがすくなくない。
彼の言葉には常に含蓄があり、韜晦があり、ユーモアがあり、そして飽くなき情熱がある。その言葉は「オシム語録」と呼ばれるほどに。

曰く、「夢ばかり見て後で現実に打ちのめされるより、現実を見据え、現実を徐々に良くしていくことを考えるべきだろう?」

曰く、「サッカーはひとりの人間がすべてを知っていることはあり得ません。他人の意見も尊重するべきです。その意見が良くても悪くても、尊重するべきです。他人の意見を聞けないような人間は、必要ありません。人間は他人を尊重できるという面で、ロバよりは優れているでしょう。」

まぁ、こんなカンジに。この本は、そんなイビツァ・オシムの千葉でのコーチングぶりと、それせによって覚醒を促される選手たちにフォーカスをあてる一方、彼と彼の家族にとって苦難とけっして癒すことの出来ない大きな傷、ユーゴスラビア内戦にいたる道にも焦点が当てられる。

・・・そう、チトー亡き後のユーゴスラビアが解体に向かう中、彼は代表監督として様々な民族から成り立つ代表チームを率いてイタリアW杯、そして欧州選手権へと進む。だが、マスコミや政治家などが彼に横槍を入れ始めていく・・・そして、悪夢の出来事が彼を襲う。内戦が始まり、彼の生まれ育ったサラエボは長きに渡る包囲と、無差別の狙撃などに苦しめられ、こともあろうに妻と離れ離れになってしまう(奥さんはサラエボに取り残されてしまう!)。この彼のユーゴスラビア時代の物語がこの本の中心。もうこれを読むために買ったといってもいい。

ありとあらゆる逆境の中、彼はそれでもサッカーを愛し、そして哲学ともいうべき攻撃サッカーを志向していく。その理由はどうしてか? 簡単だ。「リスクを犯して攻める。その方がいい人生だと思いませんか?」

世界でも屈指の名監督が、彼を長きにわたって悩ませ、失望させ、苦しませた民族紛争という陰惨な頸木から解放され、極東の島国で思うがままに辣腕を振るう。その幸せを堪能してほしい。そして、サッカーを知らない人も、千葉のサッカーを、彼の言葉を読んでほしい。ジェフユナイテッド千葉のホームページから「オシム語録」を読むことができます。

最後に自分が気に入った言葉を。

「何もしていないし、何もしようとしていない。何かをやろうとしなければ、何も起こらない。」

まさしく、挑戦することに意義を見出す人の物語です。年の瀬にいい本が読めました。

へうげもの 1/山田 芳裕

へうげもの 1 (1)へうげもの 1 (1)
山田 芳裕

講談社 2005-12-22
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いやぁ、面白い作品です。モーニングで連載を開始したときの第一話タイトル「君は"物"のために死ねるか!?」でコケましたが(笑)。大体、タイトルがアレすぎますよ、この作品。
「へうげもの」(発音は「ひょうげもの」。おどけた言動とかひょうきん者とかそういう意味です)ですからね。もう何をいわんかや。

時は戦国時代、信長の天下統一間近の頃合、一人思い悩む男がいた。古田佐介(さのすけ)。後の織部焼で有名な古田織部その人である。目指すは大名。ところが、主君である信長のような大大名を目指そうと思うその理由にしても、「名物」を手に入れがたいためだったりする。そんな「へうげもの」古田の夢にかかわ千利休やら、豊臣秀吉、明智光秀がかかわって・・・・。という話だったりする。

山田 芳裕が描く古田は武か数奇かに思い悩むわ、物欲激しすぎだわ、いささか困った人に描かれている。と、同時にそんな古田と近しくてよりイってしまっているのは、主君である織田信長だったりする。大体耳にピアスして、スペイン語で「ボアノイチ!(オス!)」ですぜ。いやぁ、ふざけてます(いや、確かに史実でもいなりイってしまっている人物ではあるのですが)。山田版織田信長は。大好きなんですが。

その一方で千利休の茶室にファンタジーを見たり、まぁ、愉快な話ではあります。一方で千利休の深い業に巻き込まれる秀吉、光秀の動きなども興味深いですね。というわけで、この作品、年末オススメです。

2005年12月24日土曜日

ザ・ホワイトハウス4 十二話「多数派工作」GUNS NOT BUTTER

英題の「GUNS NOT BUTTER」は「GUNS AND BUTTER」に引っ掛けているのかな? "http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%89%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E3.82.B6.E3.83.BB.E3.83.9B.E3.83.AF.E3.82.A4.E3.83.88.E3.83.8F.E3.82.A6.E3.82.B94.28Season4.29">
Wikipedia
では、まんま直訳の「バターではない銃」とか書かれていますけど、「GUNS AND BUTTER」
のもじりなら、手元のBookSheriffでは、"軍事・民生を並行して充実させる政策"となっているので、そんなのねーよ。という、
アーロン・ソーキン流の厭味なのかな。話の中では軍人の恩給に関する軍部の遠まわしの警句ネタまでありますので。


二期目のバートレット政権もいきなり海外援助法で蹴躓くくだりが今回の肝なのですが、どーなんでしょーねー。ザ・
ホワイトハウス(以後、TWW)作品世界でのアメリカの経済動向は明らかになってはいませんけれど、
経済としては今の不動産バブル以前の状況の中での本放送ではないかと思うので、
そういう中で確かに経済援助というのは不向きな話ではあります。

(まぁ、日本だって不景気な時分ODA云々は必ず取り沙汰されますからね)



今回の重箱の隅ネタは特にございません(苦笑)。ただ、レオ・マクギャリー(J・スペンサー)が亡くなったあとにこの話を見ると、
最後の大統領とジョシュとの会話もいささか趣がことなりますね。設定上、
レオがジョシュをバートレット政権(選挙スタッフ)に引きずり込んだのと(シーズン2、冒頭のシーン)、
銃撃を受けたあとのカウンセラーを紹介したシーズン2のクリスマスのくだりなど、
彼はレオに対して敬愛と恩義を感じているのは確かなのですがね。


次週の英題を知って、その邦題かよー。とか思ったんですが、どうしてかは来週に・・・・。



2005年12月23日金曜日

買い物メモ1223

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ぐはっ(吐血)
マジ欲しいです。というわけでメモ。年末購入しにいこう。
ちなみに詳しくはこちら→

2005年12月22日木曜日

[同人誌]ネギま!で遊ぶ・・・エーミッタム(解放)!! を読んでみた。

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"http://babyloncafe.cocolog-nifty.com/babylon_cafe//media/img_20051222T002414717.jpg"
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border="0" />


実はmixiにもチラリとは書いたんですが、一ヶ月ほど前に「魔法先生ネギま!」をよせばいいのに全巻一気購入してしまい(苦笑)、
読みふけっていたわけですよ。いや、マガジンで連載しているのを追っかけているのでもなく、半ば衝動的だったんですが、まぁ、
アニメも終わってほとぼりも冷めただろうし。と思って。最初はマンガ喫茶でかるく一巻から四巻まで。で、
もうハッと気がつくと家には十二巻まで山づみだったという・・・いやはや。


最初は「今度は31人でハーレムかよ、かわらんなー」とか思ってたんですが、物語が進み、修学旅行編でこりゃマジで化けている。
と自覚。いや、自分の色眼鏡を反省。正直、面白いですよ、この作品。
現在連載中のパートである学園祭のバトルについてもよくまぁ考えているな、と。いや、確かにガチなバトル漫画ではありませんから、
あまりに何ですが、ちらりと格闘技ネタで小ネタをさらりと触れてしまう(百年前に合気道を教えてもらったって、
あの北海道白滝村(現遠軽町)にいたあの人かよ~!?とか)懐の深さがあったりします。いや、男気あるシーンもありますしね。


で、ネットでの「ネギま!」のファンサイトや考察サイトによる合同企画として同人誌を出したというのを、「"http://t3303.ifdef.jp/negima.html">ネギま!で遊ぶ」で知ったのがつい最近。
これが上記の本、「ネギま!で遊ぶ・・・
エーミッタム(解放)!!
」。

ある企画に引かれて、滅多に買わないこの手の同人本(大抵創作オリジナルが主体ですので)を購入してみました。いや、だって、
作者本人がインタビューにアレコレと答える同人本ってなかなかナイっすよ(笑)。それも恐ろしく赤裸々な内容で。
というわけで目玉が作者である"http://www.ailove.net/main.html">赤松健氏とサイト管理者たちとの対談というかインタビューが目玉企画でした。




いやぁ、結論から言うとですね、かなりキワドイ台詞なり、作者の理詰めでのアプローチだったり(システマティックなスタジオ編成だったり、
マーケティングだったり、プロデューサー的才覚だったり)が明らかにされる一方、やっぱりネタが古いよ、今時、
ゼビウスのフラッグだのソルだのいって30代以前の奴がわかるかい!!とかそういうくだりもあったんですが、
予想外の姿も明らかになりましたね。作者は恐ろしくドライで、評価の軸として「数字」をもっているんで、何事あってもブレない。
まず数字(アンケートの結果など)を見て判断している側面もある。一方で、そうではない部分もある。



それから話はネギま!だけにとどまらず日本の漫画界の某作家とか、もうあれやこれや作者の口から飛び出すきわどい言葉などなど。
酷評されているアニメ版のあたりも、もう作者は人がいいんだか、あのプロデューサーがアレなのか、ってな話まで。
スクランついてのくだりは自分も最新刊を読んで感じたことなので同意してしまいましたが。


自分が評価するのは、ようやくエヴァ以降(あまり不勉強な面もありますが、自分の印象として)、
久々にテキスト系で評論というか喧々諤々されるような作品が出てきたかな。というところですね。

どうやら話に聞くと、一般にオタ系の作品と思われるこの作品ですが、最近は読者層が広がっているとか。それもどちらかというと、
低年齢層だということで・・・。非常に興味深いところではあります。


というわけでこの本、他にも色々と企画はあるんですが、このインタビュー企画だけでも十分にペイできます。いや、
他の企画も色々と面白いんですよ。他評論もありますので。久々に読み込んだ評論系同人誌でした。はい。



GUNSLINGER GIRL 6/相田 裕

4840232903GUNSLINGER GIRL 6
相田 裕

角川(メディアワークス) 2005-12-17
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5巻までのクライマックスであるピノッキオとの対決が終結して、物語は新たな局面へ。
兄弟の過去が交錯し、今後はこの兄弟の背景が語られることになるだろう。これが縦軸。そして、もう一つの横軸が、新しいフラテッロ。第二世代と呼ばれる義体に選ばれたのは骨肉種による足の切断により自殺未遂を犯した元バレリーナ。陽気な表情の影に複雑な顔を見せるロシア系担当官。

正直、もう萌えとかそんな領域ではなくて読むたびにその背景の陰惨さと醜悪さ、そして無常観(とうとう明示的に明かされたが、トリエラ、ヘンリエッタ、リコたち第一世代の義体の寿命は短いことが明らかにされた。この物語が、同人版のような形に行き着くのか、それは不明だが、どっちにしたって真っ当なハッピーエンドは望めない)に辟易しながらも次を楽しみにしている自分に驚く。よくもまぁこんな醜悪な物語を容易して、綺麗なラッピングに包んでテーブルに差し出すものだ。なおかつタチが悪いのは作者がこれを意識的にやっていることだ。と思いながら。

作者の画力も上がってきた。新しい義体となったペトルーシュカがそれまでの第一世代とは違い年齢が上がり、脆くなっている。それがどういう形で物語にキックを与えるのか、期待しているのも確かなのだ。
どんな世界を見せてくれるのだろう。目を差向けたくなるような醜悪な世界の向こう側に。

2005年12月19日月曜日

ふーん。

"http://info.cocolog-nifty.com/info/2005/12/post_63a3.html">ココログ・
メンテナンス実施のお知らせ


日あたりのアクセスが滅多なことでは100も越えない零細ブログではあるが、
ここんとこのココログの迷走っぷりは正直気が萎えるに十分だったりする。フリーのココログの開始についてもなんだかなー。という感じ。
普通は有料メンバー優遇が先決じゃないだろうかと思わない? 顧客満足度という点ではどうかなぁと思う。
とりあえずお手並み拝見というところ。


Nifty-Serveの頃から使っている立場としてみればイロイロといいたいことも山ほどあるのだがね。


プロバイダとしても乗り換えを検討する時期かも。と思っていたりしております。


となると一応、頭の片隅にはエクソダス計画も考えないといけないけれど、
@homepageにあるアレやコレなコンテンツも移転せにゃならんのかと思うと、Orzな気分になる。まぁ、
まだこちらは手元にデータがある分いいのだが、このココログのほうが問題。blogをやってて困ったな、
と思うのはログが手元に残らないこと。移転するのも大変だ、こりゃ。なんかいいツールか方法がないかなぁ。



「男たちの大和」を予告編を見るに思う複雑な心境。

ここ最近、映画館に幾たびに「男たちの大和」の予告編が流れるわけですよ。長渕剛のテーマ曲と共に。TVでもそうですが。




ああ、なんつーか、もうこれ全編日本人の美意識による散り際の美学に対する結晶、ってカンジでいたたまれなくなるのは自分だけでしょうか。




無論頭の中では「天一号作戦」の、もはや作戦の名前をつけるのにも愚かしい自殺強要のような海上特攻において、
連合艦隊の首脳部の無能とか苦悩とか海軍としてのケジメをつけるがために、作戦にも値しないような艦隊行動を取るしかない、
半ば思考停止にも似た衝動に駆られていたんだろうか。とか思うわけですよ。

<大和>および<"2">矢矧>以下駆逐艦八隻による第二艦隊各艦の乗組員の命は、
日本海軍が国民に対して自らの義務を果たせなかったことに対する贖罪としての犠牲だったのか・・・
それにしても三千名近い戦死者は許容できるとは到底思えないのですが。



一方、幾度か書いていますが、この「天一号作戦」の余波を受けて(何しろありったけの油を使いますので(・・・ああ、
片道分の燃料はもうヨタ話だと思ってください。本当は根こそぎかき集めたので往復分はありました・・・
)大陸から必死の思いでかき集めた物資を運び込もうとしていた海上護衛総隊の計画は縮小されてしまいます。計画に必要な重油は7000トン。
しかしこの「天一号作戦」のために3000トンに削らされてします。

海上護衛総隊の参謀である大井篤は、あわてて連合艦隊の参謀に連絡しますが、彼の口からは

「帝国海軍力をこの一戦に結集し、光輝ある帝国海軍水上部隊の伝統を発揚すると共に、
その栄光を後世に伝えんとするに外ならず」
などといった言葉が出るばかり。そこで彼の叫びが出るわけですよ。


「国をあげての戦争に、水上部隊の伝統が何だ。水上部隊の栄光が何だ。
馬鹿野郎」
と。



日本は無資源の加工貿易により生活できる海洋国家であり、
海洋国家において海軍とは必要不可欠な血液である物資を運ぶ商船を守るがために存在しているのであり、
その目的を達する手段としての道具として、空母や戦艦があることを忘れ、ただ、
自ら一世紀にも満たない歴史を伝統と栄光としてでしか捕らえなかった海軍組織の度し難い愚かさがそこには垣間見えるわけですよ。


正直、「大和」は日本人が求めるある種の「栄光ある敗北」、「散り際の美学」を結晶にした存在です。自分も否定しません。
心のどこかで、それが誇りであることを認めている。が、それは「伝説」ではなく、「愚かしい過去」の一つでしょう。

あの日、ああいう事態になるまで海軍上層部が、ひいては国家指導者達が成さなかったことを考えれば罵倒したくもなります。
最後の大規模作戦行動だったレイテの突入を果たせていれば、まだしも海軍のまだ全うな作戦行動であるといえるでしょうが(そうなれば「征途」
作品世界のような羽目になったかもしれず、それはそれでイヤではあるのですが)、「天一号作戦」はその立案からして、全うな戦略、
戦術的必要性から生まれた代物ではありません・・・昭和天皇の「海軍は艦はないのか」発言からスタートしているようなものですから。


自分は軍オタであることは認めますが、この映画をお気楽に見るほど練れてはいません。というわけで、年末は「"http://www.lord-of-war.jp/index2.html">ロード・オブ・ウォー
を見て更にOTZになろうかと。




 



ぼくらはみんな、ここにいる/大石 英司

4120036863ぼくらはみんな、ここにいる
大石 英司

中央公論新社 2005-12
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神はサイコロを振らない」が来春、ドラマ化されることになっているらしくご本人も意外にノリノリだったりするのか、またこの年の瀬に出ましたよ、ハードカバーが(w

今回もお得意?のタイムスリップもの。

羽田のビッグバードで中学生の一団を見送ることになる子供とその父親。父親は一本の電話をある人物にかける――それは大いなる時代が折りなす輪の始まりだった。

今回の舞台は長崎にほどちかいある島に合宿に訪れる中学生のブラスバンド部、そして数人の大人達。不釣合いなほど設備が整ったこの島を怪しむ元自衛官二人。そして、彼らは同時に足跡を発見し、島に不審者が侵入していることを知る。が、数日後、彼らはまったく外部からの接触が絶たれる羽目に陥った。そして、不審者が現れ、事の真相の一旦を話始める――。

まぁ、なんですか。作者ご本人のblogで「時代劇」と聞いて、「まぁ、最近の架空戦記ものは売れないし、かなりの数の作家が時代劇ものにも転向しているからなぁ」とか思っていたんですが、こう来ますか、大石先生(w

人情味溢れるホロリとした物語ですが、「神サイ」と違ってドラマ化は難しそうですよ(笑)それがいいのではありますが。

大統領首席補佐官レオ・マクギャリー役のジョン・スペンサー死す・・・。

"http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200512170022.html">CNNのニュース




新聞で俳優のジョン・スペンサー死去?と思ってしばらく頭の中をがーっと検索していたのだが、ホワイトハウスの!?と思って慌てて検索。
ああ、ゃっぱりそうだったんだ・・。


いやぁ、ショックだなぁ。いい俳優だったのに・・・。TWW(ホワイトハウス)のその後、どーするんだ?
��本国での放送というか話の流れは一応チェックしているので、一応波乱があるのは知っているのだが)



まだ60も超えていないのになぁ。改めてご冥福をお祈りします。



��最近、感想を書いていないのですが、TWWは見ております。



2005年12月14日水曜日

"はやぶさ"の旅路。The ENDURANCE TRAVELER.

「至難の旅への参加者募集。報酬少なし。極寒。長期間 漆黒の闇。危険絶え間なし。無事生還は疑問。
 成功すれば名誉を得る。 アーネスト・シャクルトン」




自分が好きな物語の一つが、南極探検に赴むいたシャクルトン一行の苦難と帰還への長い旅路です。以前にも"http://babyloncafe.cocolog-nifty.com/babylon_cafe/2004/10/10.html">
blogで取り上げました
が、シャクルトンが南極探検のメンバーを募った広告文が上の文章です。「はやぶさ」
とその運用スタッフ達も毎度毎度の大困難をあれこれと乗り越えている、リアルタイムの物語となっていますね。


毎度の「はやぶさ」、松浦さんのL/Dでは"http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/12/1214_8042.html">記者会見の模様がエントリされています。


報告の内容は、「はやぶさ」は燃料流出のトラブルにより緩やかなスピン(すりこぎ)状態になっている模様であり、回復に時間をかけて、
帰還を2010年6月まで延期する。とのことです。いささか残念ですが、「はやぶさ」は「くしゃみ一つで危篤の状態になりかねない」
さまで帰還の道筋を探っている状態ですからね。いたしかたないことです。



また、言ってはなんですが川口プロマネの漢気大全開。ってな感じな報告でした(w。もう、これでもかってぐらいなので、是非全文読んで、
その魂と不屈のプロジェクトマネージャーっぷりに感じ入ってくださいな。ちょっと抜粋しますね。


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"#7FFFD4">-------------------------------------

(前略)

今回、サンプルリターンを全世界で初めて試みた。宇宙開発は過去、マスコミの監視の中、びくびくしながら、
確実性の高いプロジェクトを実行してきた。しかし宇宙開発には、リスクを取っても先に進むということも必要なのではないか。


高い塔を建ててそこへのぼってみれば新たな地平が見えるものだ。
そのような塔を自ら建てるという意識を鼓舞したという点でははやぶさには意味があると考えている。

(中略)

-------------------------------------



そこから、NASA、ESAの悪口ではないですが。と前置きして、
今の宇宙開発技術が基本的には既存の技術の延長線上でしか行われていないことの危惧と、JAXA(ISAS)の自信が垣間見える言葉が続く。


なにより、松浦氏の「『勝った』と思っているのではないか?」との問いかけに、川口プロマネの言葉がふるってる。



「いや、私としてはまだ『負け』と思っていますよ。何しろ今も、はやぶさは未完のミッションですから」


で、こちらは2chのスレで見つけた海外の「はやぶさ」のチャレンジを称える"http://www.msnbc.msn.com/id/10400707/">記事。親切な方が"http://science4.2ch.net/test/read.cgi/sky/1133966421/387-408">訳してくれているのだが、
さらにその抜粋。


style="MARGIN-RIGHT: 0px">

"#7FFFD4">-------------------------------------

    
日本の小惑星ミッションの本当の目的

    サンプルリターンができなくても、
その革新性は人々の情熱を呼びさますはずだ


   
太陽の向こうのはるかかなたで、傷ついた日本の宇宙探査機が、いま必死で

    自らの危機的な状態の情報を地球に伝えようとしている。それが伝われば、

    運用チームが今の状態を診断して、問題を回避するプログラムを作って

    リモートコントロールで実行してくれるはずなのだ。プロジェクトの目標はー

    小惑星からのサンプルを、何年にもわたる長期惑星間冒険飛行を経て

    持ち帰ろうというものだがー今回の飛行中しょっちゅう失敗寸前の状態に陥った。

    しかし日本の運用チームは、これまでいつも何とか解決策を編み出してきた。

    たとえ運用チームが目標を達成できなかったとしても、この途方もなく斬新で

    立ち直りの早いミッションは、小惑星サンプルよりもひょっとしたらはるかに重要

    なものを確実に地球に持ち帰ることだろう。それは、型破りでハイリスク、想像力

    一杯の宇宙技術デモンストレーションに対する人々の関心を、もう一度

    呼び起こすことだ。

-------------------------------------



この記事の最後の言葉がふるっているのだが、まぁ、それは読んでいただくとして、何はともかく、
地球への長い旅路はまだまだ続くそうです。頑張れ、「はやぶさ」&運用スタッフの皆さん!
 そして来年早々に発表されるという次期計画は「はやぶさ」のような、ハイリスクであっても野心的な、
想像力を喚起するような魅力的なチャレンジであること!



で、話は冒頭に戻ります。シャクルトン達南極探検隊が乗った船の名前は<"http://hush.gooside.com/name/e/En/Enduarance.html">Endurance>(エンデュアランス)号。
忍耐、苦難。という意味で、文字通り、彼らを表す言葉になるのですが、この名前は今、イギリスの氷海警備艦として名前を残しています。
「はやぶさ」の旅路は、苦難そのものですが、シャクルトン探検隊のような結末を迎えることを祈っています。



追伸。

もう一つ笑ったのは、このくだり。


style="MARGIN-RIGHT: 0px">

"#7FFFD4">------------------------------------------

追記その2:リポDで一躍有名になったテラキンさんのところにはblogを読んだ大正製薬関係者から、
直々にリポビタンDが2カートン届いたそうです。

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大正製薬GJ!(w



2005年12月12日月曜日

iPodのある生活。podcastという刺激ツール。

iPodnanoを購入してから数ヶ月がたった。

当初の目論見だったクルマのオーディオ環境の整理と、CDの整理は驚くほど順調。
シガーソケットタイプのFMトランスミッターを購入したことで、会社での出張においてもFMラジオが搭載している車だと、
恐ろしく快適な出張移動(いや、実はクルマでトータル7時間とか8時間、ザラですから)が楽しめる。FMラジオがなくとも、
iPod用の携帯スピーカーも購入しているので、これでもOKというカンジ。大変化の真っ最中です。


で、大変化の真っ最中といえば、試してみたら思い切りはまったのがpodcast。


もともとpodcastによる教育学習ツールのメリットについては、「"http://satoshi.blogs.com/life/">Life is beautiful」さんのところで
"http://satoshi.blogs.com/life/2005/10/web_20podcast.html">Web
2.0な人たちへの英語勉強法:podcast編
」「"http://satoshi.blogs.com/life/2005/10/ipod.html">私にとって手放せないビジネス・
ツールになったiPod
」というエントリを読んでそこから派生して色々リンクをたどって可能性を初めてしったのだが、
本当にこれはうってつけだ。

職場までの通勤時間がクルマで20分程度なので、音楽ではなくこれを聞きながら通勤するにはちょうどいいコンテンツ。
いい按配に自分が不得意だった経済関係のニュースもままあって、結構聞けることに気がついた。今、特に聞いているのは
「伊藤洋一のビジネストレンド」とかそこらへんのどちらかというお堅い方面ばかりのものだ。

ラジオっぽいものは、ラジオで聞けばいいが、
この手の専門知識や英語ヒアリングっぽいものは好きなときに好きなだけ聞いていたいというのがあるので、
podcastはうってつけだと思う。RSSフィードやiTunesなら自動で新しいのを更新してくれるのだから、
あとはお好みの時間に流せばいい。


で、「"http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/">極東ブログ
さんではタイムリーに「"http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2005/12/ipod_df06.html">
iPodが学習ツールとして普及すればいいのに
」というエントリがあるが、まったくもって同意してしまう。

今のところ、podcastのサイトを見ると、英語学習が結構多いが、経済や歴史など様々な学習コンテンツがあればもっといいのに。
とか思ってしまう(例えば、ローマ史とか、科学系だって面白いかもしれない。
ためしに調べてみたがアメリカのほうではかなりのコンテンツがあるようだ。うらやましい!)。ああ、
そうそうニュースサイトより世界情勢をより深く突っ込んだ時事ネタサイトでもいいよなぁ。


学ぶのにも、遊ぶのにも、遅すぎるということはないのだと思う。というかあってほしい。
そしてそれがテクノロジーやデバイスで実現できる世の中なら、もっといいのではないかと思うのだ。


 



すごい考え方/ハワード・ゴールドマン 松林 博文

4806122963すごい考え方
ハワード・ゴールドマン 松林 博文

中経出版 2005-12-01
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gekka.blogさんや、「第弐齋藤 土踏まず日記」さんのところでもとりあげられた個人的なGTDというかメソッドである「すごいやり方」、そしてその会議版ともいえる「すごい会議」の源流のようなハワード・ゴールドマンの「すごい考え方」を読んでみた。

基本的にこの「すごい」系(という呼び方はいささか問題ありだが)の本質はいかにポジティブにマインドをもっていくか。がすべてのベースになっている。ついつい何か進行中のプロジェクトなどで問題があると原因を探ってしまうよりも、その問題をどうやって解決していくか、にフューチャーしている。もう一つの本質は「言葉」だと思う。

言葉にして口に出すことで、自分自身や周囲の人々に問題点(課題点)について自分は明確にコミットメントしているんだ。と自覚するし宣言していく。また、第三者に問いかけることで、自分やその第三者の考え方やスタンスを明確にしていく。

つまり本質は「謎解きよりも打開策」「(積極的な)自分の関与を宣言する」。この二点ではないかと今は思う。
そのどれもが簡単なことだと人は言うかもしれないが、中々そうはいかないことを知っている人は悩んでいる人だ。そういう人にこそ、この本など「すごい」系をオススメしたい。「すごい会議」が周囲を巻き込む形で行えないと思うのなら「すごいやり方」には、ミニマムな自分自身に対してのマインドセットがある。そして「すごい考え方」は、その「すごいやり方」と「すごい会議」の中間にたっているような形だ。

中々興味深かった。しかしまぁ、この手の本を読んだときの問題は、ともかく、実践あるのみですよ。頑張れよ、俺!(笑)

ついでなので、他の二冊もあげておきます。

4594043321すごいやり方
大橋 禅太郎 倉園 佳三

扶桑社 2004-01-23
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4479791183すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!
大橋 禅太郎

大和書房 2005-05-18
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「七人のマッハ!!!!!!!」

お莫迦な邦題はともかく、原題は「Born to Fight」。→["http://c.gyao.jp/movie/7mach/">公式サイト]

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特別警察・特殊部隊の隊員であるデューは、囮操作の最中、組織のボスを捕らえるものの上司を失ってしまう。

傷心の中、妹がスポーツ選手達と共に国境付近の村へ慰問に行くというので半ば無理やり付き添うことにする。

穏やかな村人たちとのふれあいの中、鳴り響く銃声。テロリストの集団が、デューが捕らえた組織のボスの解放を求めて村を制圧してしまう。
バタバタと倒れていく村人。その最中、デューはテロリストが核ミサイルを首都へ向けていることを知る。
彼はテロリストたちに対抗することを決めるのだが・・・。


と、ストーリーを書いたが、ストーリーなんて気にしてはいけません。最初から最後まで、「マッハ」と同様に、



  • アクションシーンにCGなんて使いません!

  • アクションシーンにワイヤーアクションなんてものは使いません!

  • アクションシーンにスタントなんてもってのほかです!


つー、限りなく本気(マジ)度の高いアクションシーンを心行くまで堪能するのが一番です。おいおい、
誰か死んでんじゃねーか!?っていうぐらい無謀なアクションシーンに驚き、
心ゆくまで身体能力だけで見せてくれる肉弾格闘戦を堪能するのが一番です。それとタイ風二挺拳銃とか(笑)


いや、まぁ、面白かったです。はい。



「大停電の夜に」

「大停電の夜に」を見てきました。→["http://www.daiteiden-themovie.com/">公式サイト]


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"http://babyloncafe.cocolog-nifty.com/babylon_cafe//media/img_20051211T201206473.jpg"
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NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)では毎年、クリスマスイブになると、全世界の子供のためにサンタとトナカイをレーダーで追跡し、
それを後悔するというイベントを行っている。そのイベントが行われようとする最中、謎の人工衛星から落下した破片が日本・
首都圏の発電所を直撃して、東京を大停電にしてしまう。そして、そのクリスマスの夜には様々な事情を抱えた男女がおり、
不思議な出会いと出来事を織り成すこととなる・・・。


数年前のNY大停電をモチーフに、非日常の中のクリスマスで行われる男女のやり取りというシチュエーション。

というわけで、ビル・エヴァンスの「My Foolith Hearts」に乗せて奏でられる複数のエピソードが次々と集約し、重なり、
違う展開を見せる。



正直、惜しい。あえて12人の男女にフォーカスしているので致し方ないのだが、
脚本だってもう少し練りこんだりしていれば傑作になるだろうに、それぞれの結末があまりにも淡々としていて何なのだ。まぁ、
それも一つの味なのではあるが・・・。


蝋燭の明かり、ジャズ(ビル・エヴァンス好きとか)、俳優の誰かが好みなら面白い映画です(ちょっと惜しいですが)。
個人的には結構お茶目な蝋燭屋の田畑智子(上の画像で豊川悦司の横にやりますが)が、好みではあります(笑)。


 



2005年12月8日木曜日

JIN(仁) 第5巻/村上 もとか

4088595475JIN(仁) 第5巻 (5)
村上 もとか

集英社 2005-12-02
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ほぼ1年ぶりのこの作品。連載は不定期連載なので追いかけるのが難しいが、こうやって単行本で一気に読めることはいいこと。

現代より幕末の日本へタイムスリップしてしまった敏腕医師、南方仁。現代医療技術をもって幕末期の江戸で多くの人々の治療にあたる。色々と出てくる著名人として、今回は火消しの新門辰五郎は出てきて、火事という災害現場でのトリアージまでしてみせる。その一方で、花魁の松風と物語冒頭から彼を慕っている咲にある変化が訪れるのだが・・・。

というわけで、原始的な製法ながらペニシリンを精製することに成功した南方ですが、今度は病理検査もままならない状況で病気に対応していく羽目になります。いやぁ、本当手馴れて読ませるいい物語です。読んだことのない人にはオススメですよ。ハイレベルかつ高品質な読ませる物語だと思います。

2005年12月7日水曜日

Never GiveUp! Never Surrender!

「はやぶさ」ですが、依然として状況は厳しく、楽観はできない模様。そんな中で、
サンプル回収のための弾丸発射が行われていなかったのではないかという記者会見があった。

(文中の引用部分は、「"http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/">松浦晋也のL/D」より「"http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/12/127450_22cc.html">はやぶさリンク」
��12月7日午後4時50分からの記者会見
」から)


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ただし、降下中に送信したコマンドが再生できた。
すると着地前のシーケンスに弾丸発射系統を安全モードに戻して発射できないようにするコマンドが、まぎれこんでいたことが判明した。
なぜそんなコマンドが紛れ込んだかは現在解明中。


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というわけで、どうも人為的なミスと思われる?トラブルがあったようだ。むむむ。

おまけにスラスターが動かないトラブルは燃料であるヒドラジンが漏れて、探査機内部に充満。それが温度を下げてしまったようだ。
それによる影響で放電とリセットが発生。データレコーダーのデータさえ失うというトラブルに繋がっている。



運用スタッフは動かないスラスターによる姿勢制御の可能性を模索する一方、
4基あるイオンエンジンのノズルにある噴射ガス中和用のキセノンガスのノズルの開閉を行うことにより姿勢制御を行うというウルトラCを続行中。


たとえ弾丸が発射されていなくても、最初の着陸時に長時間「イトカワ」に接していたことから、サンプルの回収の可能性はある。そして、
帰還のための方法もまだ(かなり厳しいとはいえ)残されている。


人為的トラブルが組織的な問題(交替スタッフすらままならない状況が原因であれば、とすればだが)であるかはまだ不明なところが多い。
だが、当該エントリ"#C0FFFF">のコメントにあるようなミスが出るからやめるべきだという発言にはまったくもって組しない。


(※2002/12/8 上記色の部分が欠落していたため、まったく趣旨が異なってしまうので修正しました。誠に失礼しました)


失敗はある。だが、それは何かをやろうとして行った結果なのだ。潤沢な予算、国民の理解、国家の威信、
そんなものが日本の宇宙開発にあったためしはない。



その中でも可能な限り技術的、学術的野心を込めて様々なプランを盛り込んだのが今回の「はやぶさ」であり、
哀しきかな日本の宇宙開発の姿であり、希望なのだ。数々のトラブルも運用面で乗り越えてきている。つまり、
現在進行形で有形無形のknowledgeが蓄積されているのだ(これが、ただしく残ればいいのだが)。



忘れてはいけない。



我々はNASAのような大きな組織を抱えているわけでもなければ、
中国のような国家威信のために宇宙開発をするような恵まれた環境ではないのだ。
それでも地球から3億キロの彼方にある小惑星にピンポイントで探査機を送り込み、コントロールを行っている。そのことを忘れてはいけない。
それはチャレンジの成果であり、スタッフや開発エンジニアたちの英知の結果でもあるのだ。


ミスを恐れていては始まらない。無論、肯定するわけではないが、どんなものにも不具合やトラブルはつき物だ。失敗経験を共有し、
成功経験により経験則と経験値を蓄えることが、「タフなシステム」を作り出すこと、一見遠回りに見えて最短で、かつ最良の道なのだから。


だからこそ、運用スタッフ達には頑張ってほしい! この「はやぶさ」が見舞われた様々なトラブルを無事乗り越えて、
そして経験を次の宇宙計画に生かしてほしい。



Babylon C@fe.管理人は、「はやぶさ」運用スタッフの皆様を応援しています!


 


 



2005年12月6日火曜日

森雅裕氏未発表作品「トスカのキス」予約開始!

"http://babyloncafe.cocolog-nifty.com/babylon_cafe/2005/11/post_4315.html">
以前
にも取り上げた有志の皆様のご尽力によって森雅裕氏の未発表作品、「トスカのキス」がとうとう発売決定・予約開始となりました。
森雅裕ファンの方々におかれましては滅多なことでは手に入らない森雅裕作品、なおかつ未発表ものですので、
是が非でも手に入れるのがよろしいのではないかと(笑)



有志の方々、ご苦労さまでした。取りまとめ等イロイロ大変かもしれませんが、頑張ってください。



それと、自費出版扱いですので、若干値段は張るかもしれませんが、これを逃すともう手に入れることはかないません。
なんていうか昨今の同人誌よりも入手は困難ではないかと・・・いや、比べる対象が微妙に違うのは承知のうえなのですが(苦笑)。




速攻で予約の申し込みも済ませましたので、作品については予備知識なしとして、楽しみに来年初頭を待つことにしますよ!


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興味のある方は"http://from1985.pekori.to/morimasahiro/morimikan/dotcom.html">
「トスカのキス」予約受付ページ
へどうぞ!



年上の彼女 3/甘詰 留太

4592143930年上の彼女 3 (3)
甘詰 留太

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物語の山としては2巻で超えてしまっているのだけれど、H風味の強いラブコメ的な展開は相変わらず。年上でロリという、なんといういうか絶妙というか、その・・・狙いがすごいな、と(苦笑)。

今回はお互い落ち着いたところで邪魔が入るのがメインのお話。ささ、どうなのか、甘い生活の行方・・・。そんな視線で見るのがいいのではないかと。

真月譚月姫 (3)/佐々木少年

4840232555真月譚月姫 3 (3)
佐々木少年

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メディアミックスの泣き所が、メインである、もしくは露出度が一番高いコンテンツが終了してしまったあとの周囲のコンテンツだったりするような気がします。この場合、TVアニメ版「真月譚月姫」が終了してかなりの日数がたってしまったのですが、コミックはまだ続いていたりしています(というわけで1クールレベルでこの手のメディアミックスは難しいと思うのだがなぁ)。

と、こ、ろ、が。

このコミック版、「真月譚月姫」は、オリジナルであるゲーム版「月姫」に近い領域に物語があるものですから、こう言ってはなんですが、アニメ版よりゲームの世界観に近かったりしております。そんなわけで、「Fate/stay night」もアニメ化になってコミック化されそうではありますが、まだまだ続くぞ、この月姫世界。というか、あの多層構造の世界感を、コミックならではの切り口で消化してほしいと思いますね。オススメです。

マインドマップ図解術

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半年前ぐらいから、仕事のアイデア出しや、ティーチングにマインドマップをつかっていますが、今いち我流の感が拭えなかったので、ちょっと購入してみました。

マインドマップは手書きのほうがいい塩梅に頭の中にイメージとして残るのですが、これを第三者に伝えるためには何がしかのソフト(例えばVisioとかフリーのマインドマップソフトとか)を使う必要があります。ところが綺麗なものは得てして説得力を勝ち得ないもので・・・そこらへんが悩ましいところですね。 個人で使うものなら手書きでもいいんですが。

自分の場合、アイデア出しをするときは放射状に、タスクを見直したり、洗い出しするときはクリスマス・ツリータイプで書いていることがおおいです。つまり、ゴールを書いて、そのゴールに近づくように枝が広がっていく。という感覚です。そうすることで意識してなかったつながりや、ハードル(制約条件)が見つかることが多いのです。

と、まぁ、そんなわけで「マインドマップ」ってなんですか、それ?みたいな方の入門書にはうってつけだと思います、その本。自分は実例集として購入してみましたが。

2005年12月3日土曜日

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うーむ、そうか。乙女の視線はそういうものでつか。

というわけで、ちょいとアレ系な――特殊技能に腐女子要素がある乙女な皆様にお勧めする映画ベスト70というわけで、まぁ、視線がなんですが、へへー。と思いつつ見ましたね。自分も見たことのある映画もあれば、見ようと思ってそのままだった映画もあるので、ちょっと週末借りてこようかな。と思いましたが。

「マスター・アンド・コマンダー」はやっぱそういう視線なのか(笑)とかイロイロと合点がいったり、そうじゃなかったり。確かに「バックドラフト」の肝は、最後にあの情けない弟(ニコラス・ケイジ)が、新入りに向かって、かって兄が自分にしたように防火服の襟をなおしてやるシーンにあるわけで、数年前にTVで見たとき、カットされてしまい、あれが物語のキモだろう、馬鹿者めが!とTVに向かって叫んだことを思い出しますが(笑)

この本には出てませんが見てソンはないんじゃないだろうか。と思うのは下の作品です。

遠い空の向こうに
B0009EP0ESチャールズ・ゴードン

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stars感動!!
stars37年の時を経てロケットボーイズとオーク号は宇宙へ
stars古きよき・・・
stars人生における「出会い」が産みだすもの
starsFor all teachers, and parents

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ここには夢だけを信じて、故郷からの脱出を図ろうとする少年達の苦労と挫折、そして主人公にしてみれば父親とのわだかまりがあるわけですが、結局、少年達の成功を導いたのは彼ら少年達が逃げ出したがっていた故郷の大人たち――かっては夢を見ていて、今は現実に生きるものと、夢だけを信じられるものたちの対比があるわけです。もうラストシーンで涙を流さないような男は友人にしたくないぜ(暴言)ってな感じですよ。


アポロ13
B00081U4L6トム・ハンクス ロン・ハワード ケビン・ベーコン

おすすめ平均
stars好きになれません
stars2度3度観ても飽きない作品
starsあのセリフが聞きたかったなぁ。

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まぁ、キモは名物フライト・ディレクターと、誤診で乗り組みできなかったパイロットの地上での悪戦苦闘っぷりが最高です。
で、宇宙つながりで、TV版ではありますが、

FROM THE EARTH TO THE MOON DVD【MOON BOX】
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starアポロ計画を概観できる傑作
starじっくり見てください
star派手ではないですが・・

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も捨てがたい。宇宙飛行士ではなく、エンジニアの苦闘っぷりを描いた第5話、宇宙飛行士に門外漢の地質学を学ばせる地質学者との交流を描き、最後のきめ台詞までがかっこいい第10話はもう男気全快ですよ!(笑)

天涯少女・シノ―狗狼伝承/新城 カズマ

4829117737天涯少女・シノ―狗狼伝承
新城 カズマ

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��年の歳月を経てようやく完結。最終巻までかなり時間がかかってしまったが、完結して正直うれしい。
この物語を読むには、登場人物たちの思いの軌跡はすでに実感できるものではなく、辿るような年齢にはなってしまったけれど、自分も作者と同じ立ち位置であるんじゃないかな、と思い読了した。

世界は残酷で冷淡で無価値かもしれないが、それゆえに思いもつかぬほど果てなく広く、我らがいる意味がある。

まさしく久遠であり、無限であり、有限である砂浜のシーンはこの物語の白眉とも言える。新城カズマの作品に抵抗がないなら読んでみてもソンはない。読んでいない方は探すのは難しいかもしれないが是非、シリーズ第1作からどうぞ。「サマー/タイム/トラベラー」を読んだ方も是非。この作品は、「サマー・・・」と対を成す作品になっていると思う。「行くものと、おいて行かれるもの」の対比といってもいいかもしれないし、それ以上の対もある。

さぁ、是非――。恐ろしく配本数が少ないせいか、自分もぎりぎりそのスジ系の書店に飛び込んで残り数冊の中でゲットしたので、大型書店でないと手に入らない可能性はあるのだか――読んでみてそんはない、そんな作品です。