2004年9月30日木曜日

「モンキーターン」29巻 河合克敏/小学館

「モンキーターン」29巻 河合克敏/小学館 【 Amazon / bk1




長いなぁ、この作品。「帯ギュ!」をはるかに超えたしなぁ。
とうとうここ数巻の間、揺れる恋心モードだった青島が憲二に告白して、幼馴染の澄はどうする、両天秤かよコンチクショー!ってな少年漫画にありがち恋愛モード突入編なわけですが、それでもまぁ面白いからオッケーか。
作者は以前、「帯ギュ!」での恋愛モード突入を回避するのに悪戦苦闘して棚ボタ式な大円満的解決を迎えたわけだけど、今回はさすがに登場人物たちがすべて20代中ごろということもあってか、そんな不器用な展開は許さないようで・・・。いや、いいんですけど。
ただいま連載中では案の定、ライバル、タッくんのダークサイド+男の嫉妬攻撃に晒されているわけですがね。
高値安定作品。惰性でもなく、読みたいから買う。そんな作品です。

オーバーストアってさ。

オーバースキルだと、ちょっと古いけれどキングゲイナーなんですが・・・。
えーと、今回の話はきわめて札幌ローカルな話ですので、わからない方置き去り御免という話です。

ここ最近、札幌は大型書店の出店ラッシュで、郊外の美しが丘(名前は綺麗だが、札幌の果ての果て)にできた「コーチャンフォー」がその先鞭で、北海道最大のフロア面積を誇っていたのだけれど、JR札幌駅のステラプレイス開業に伴い狸小路からは旭屋書房が奪還(あ、小樽ベイの喜久屋書店もあるが・・・微妙なんだよなぁ)という流れになってきています。
窮地に立たされたのは、駅前の立地でそれまで有利だったはずの西武にある紀伊国屋。
札幌市内に散らばっているのが災いして、旭屋のほうが集客が高くなっているらしい。そのため、昔からのテナントである大通り地上店を閉鎖して、札幌の人の流れの集中ポイントとなったJR札幌駅前、大丸の向いに道内最大規模の紀伊国屋とするらしい(つまり、西武の紀伊国屋と大通り紀伊国屋地上店が集約される)。
一方、先鞭をつけた形の「コーチャンフォー」は、札幌の豊平川沿い、ミュンヘン大橋のたもとに新規店舗を出店・・・という形になっているが、車がない事情では美しが丘店に比べるとどうかは検討がつかないのですが。

数日前、このことを伝えた北海道新聞では「ここ最近の本屋の出店は明らかにオーバーストア(過剰出店)。淘汰の時代が始まるでしょう」のような、この新聞らしいお気楽かついつもの他人様論調だったが、そうではなくて、淘汰の時代が終わって棲み分けが始まったのだと思う。従来まで札幌の本屋は郊外型書店が多かったものの、ビブロスの撤退以後、本の岩本は文教堂に経営譲渡した。ダイヤ書房はツタヤにレンタル事業を委譲したようで、もはや遠めで見ているとツタヤではないかと思う店構えになってしまった。
素人目に考えれば、郊外型書店であっても本を置くスペースは限られており、どうしてもベストセラー優位の立場になってしまう。そのために、郊外型書店のメリットであった規模の大きさでも対応が取れなくなってきた(郊外型書店の常であるレンタルビデオ、CDだけでも必要とする面積は大きいので)のが一因だと思う。郊外型書店のメリットだった駐車場+大きなフロア面積は、その規模でも足りないのが現状で、美しが丘の「コーチャンフォー」のようなバカげたような規模でようやくベストセラー+ニッチな分野の書籍をケアできるというのが実情なのだろう(コーチャンフォーがレンタルビデオに手を出していないのもひとつの正解で、撤退して郊外型書店のあとには新古書店、もしくはゲオのような新古書店+レンタルビデオが出店していることもあって、割り切ったのだろうか)。

ベストセラーがほしければ、正直なところどこでも手に入る。肝心なことは、ニッチな分野の書籍をどれだけ集めるか。という形なのだ。集客する上でベストセラーは必要で、まるで撒き餌のように入り口には必要だろうが、本を購入する購買層は実際のところ、それ以外の本を求める人たちである場合のほうが多いのではないだろうか。
そういった意味で、本屋が巨艦化し、JR札幌駅界隈に集結するのもあながち悪い話ではない。駐車場だって札幌駅周辺の駐車場は豊富であるのもあるせいだろうか。

また、特化した小規模本屋もその存在価値が高まるだろうと思う。
例えばそれはヴィレッジ・ヴァンガードに代表される本屋であり、札幌市民でかつオタク属性であれば一度はここまでアレやナニな本を探しに来たに違いないリーブルなにわ/なにわ書房とか、広義の意味で考えれば同人系本屋もこれに当てはまる(例えば虎の穴とかが、大型書店の去った市内中心部、大通り-狸小路界隈に出店しているのは、なんともらしいというか。この最近の狸小路の雰囲気に関しては近いうちに書きたい)と思う。
個人的な感情では、こういう小規模で尖がった本屋は大好きなのだが、旭屋の漠然と大きい本屋もそれはそれで必要なのだ。ほしいと思ったときに手に入るのはありがたい。9時までやっているのもいい。

・・・・・・個人的には本屋の話ばかりだったが、もうひとつ期待していることもある。それは西武loftの紀伊国屋が無くなったあと、無印良品が拡張した、MUJICafeなどが出てきてくれないかと思っている。大谷地からは撤退しちゃったからなぁ。札幌の無印はあちこちに散らばっているので、西武Loftに集約してくれないだろうか。

2004年9月29日水曜日

なんだかまぁ・・・。

ココログのあまりなログ管理に閉口したので、忍者ツールを使ってアクセスカウンタとログ管理の設定をしてみた(結構簡単でびっくり。さっさとこっちにしておけばわざわざ有料サービスを使わなかったものを・・・)。

またgoogleサーチ、Amazonリンクなど左側が満艦飾みたいな有様ですが、ご了承を。

私的メモ

僕はラジオ
「ライトスタッフ」「ザ・ロック」「アポロ13」このかた、あまりに渋いエド・ハリスの出る映画ということもあるのでチェック。話も面白そう。
札幌ではスガイのシネコンで10/30日から。

2004年9月28日火曜日

そこにあるのは。

実のところを言えば、夏、冬のあのコミケなんてものはここ数年行く気力もない。
��いや、実は距離の問題が気力を減退させているんじゃないかっていう気もしないでもないけれど)
好きなジャンルは年毎に変化してしまうので、いつしか創作系(オリジナル)とかがお気に入りになってしまうのが実際で、ここ数年注目しているサークルを取り上げようなんて無茶なことを考えてみたりして。

ゲリラスタントスタジオ



なんていうか、ここのサークルが出す作品は"空気と世界"があっていいんだよなぁと思う。特に山本七式・根岸裕幸ペアの二人の作品など特にその傾向が強い。

ここでいう"空気と世界"っていうのは、対象物を描くのに周囲を描くことで、逆に対象物を描ききってしまうこと。
たとえばそれは並列に飛び交うチャットのログだったり、今回の新作のように2ch?のような掲示板、ゲーセンのノートブックや、アーケードゲームなど様々なガジェット(世界)で、違う世界を描き出している。
なかなか手にとることも難しいかもしれないけれど、上のサークルのサイトから、通販blog(!)があるので見ていただきたいです、はい。

絵柄も好きだし、文章も好き、ついでにいうならコンセプトと狙いはもっと好き。そんな創作系サークルです。

2004年9月25日土曜日

例え話には要注意

自分の仕事の都合上(会社でも、業務上でもアウトサイダーの位置に立っているので)、色々と今まで知らなかった話とか、世の中の事情という話をしたり、聞いたりすることがある。
その中で、「例えて言うとね」で始まる話をしてしまっている自分がいて、最近はつとにこれをやめてわかりやすく噛み砕いて話すようにしている。何故なら、例え話は時々人を間違った認識へと誘うからだ。
判りやすく、理解しやすい話は、人を安心させる。でも、それは答えではないかもしれない。そして、疑うことを知らない人は、「間違っているかもしれない答え」を「間違いのない答え」だと捕らえてしまう。もしくは違う方向へ認識を捻じ曲げてしまう。

で、最近、「おや?」と思ったのは、
もしアメリカがイラクだったら……」という話。アメリカとイラクの人口比が11:1であるから、出来事を11倍して考えてみようっていうのが、中東問題のブログで扱われているとのこと。例えばイラクの一週間での死者が300人であれば、アメリカで一週間に3,300人が死亡したということになる。この手の統計(と言うほどでもないが)的なレトリックは一番疑いの目で見てしまう。

#ちょっと興味をもって調べてみたが、アメリカでの過去五年間の銃による死者は10万人あたり平均3.17人らしい。アメリカの人口が2億8千万とちょっとだから、おおむね年間9千人程度が銃によって死亡していることになる。おや? 計算してみると、一週間あたり170人となる。イラクと違って一応平和なはずのアメリカでこれだから、ちょっと異常だぞ? (ソース元は→、アメリカの人口に関しては外務省のホームページも参考にした)

さて、これは確かに憂慮すべき出来事だ。しかし、この「例え話」は結果にのみ注目して、原因と結果、そしてそれがもたらす影響なんてものを考慮していない。
この300人という死者がいかなる理由で発生したのか、自国ではなく流入するテロリストによるイラクの不安定化を図るテロに巻き込まれたのか、もしくはイスラム教での対立から発生しているのか。それが判らない。それが判らないのに、この手の例え話を持ち出してしまうと、事態を捉え間違ってしまうような気もする。

最近ニュースでもあまり取り上げない(というか、ありきたりのニュースになって取り扱いがおざなりになりつつあるというべきか)イラク情勢だが、極東ブログ経由での、イラク戦争を巡る最近の論調や情勢では、スンニー・トライアングルやナジャフ方面を除いて情勢は落ち着きつつあるという→

例え話はこういう本質を時々ぼかしてしまう。一週間で300人の死者が出た。というので在れば、ちょっとイメージすればいい。それぐらいはイメージしたっていい。11倍なんてする必要はない。300人の死者が一度に発生したとすれば、それは何らかのテロ、もしくは宗教的対立、米軍に対する対立から発生したものなのか、それが局所的なものなのか、イラク全土でのものなのか。そして、ネットの海を探ればいい。答えはある程度は出るだろう(それでも、人は見たいものしか見ないのかもしれないが・・・自戒を込めて)。

ともかく、例え話は聞きたくない。聞きたいのは要点、もしくは判断となるべき情報であり、自分が解釈しやすい都合のいい答えではないのだから、そう思って最近は色々と探ったりしている。無論、時間はかかるにしても。

しかし今日も帰りの報告に上がっていった途端、来週以降の仕事の予定に関して同僚に捕まってしまい、一から仕事の段取りを説明する羽目になった。1時間ほど帰社時間が遅れてしまったが・・・説明するのが面倒で「例え話」をしてしまいそうになるな、これは(苦笑)

「新鋭艦長、戦乱の海へ」 パトリック・オブライアン/早川書房

「新鋭艦長、戦乱の海へ」 パトリック・オブライアン/早川書房 【 Amazon / bk1




自分を海洋小説の道に嵌めた「マスター・アンド・コマンダー」の原作シリーズ、第1作目。
しかし、これを読む前にホーンブロワー読んでてよかったなぁ。というのが正直なところ。時に爽快で、大抵は陰鬱な帆走軍艦の生活などは、実際問題ホーンブロワーで散々語られていたので、このシリーズのように"あっさり"と描かれると、どうかなぁとは思うが、とはいえ、映画は原作のいい箇所取りでもあったのね。というのが正直なところでもある。

実際、海洋(冒険)小説として、ちょっとした予備知識(ミズン・マストとか、まぁ、その程度は今やネットでも調べられるので)が必要だけれど、そういうのを乗り越えることが必要なのかというそうでもない。実際、この物語は時に冗長なぐらい主人公二人、"ラッキー"ジャック・オーブリーと、ステーヴ・マチュリンにフォーカスがあたり、ご都合主義じゃないか、それ?ってなぐらい物語がアップダウンする。だから、本格的な海洋冒険小説。というよりは、ライトな海洋活劇。ぐらいで考えておくのがベターのような気がする。登場人物のキャラにハマれば、いささか冗長なシーンも我慢できるだろうし、実際、楽しみでアレコレと読んでいる自分がいるのは確か。たとえば、自分の上官であっても情け容赦ないほど甲斐甲斐しく?時に嘆いてみせる給仕のキリックなど面白いキャラなどがいるし。

しかし、いくら人気だからってこの作品をベースにした料理本があるってのはビックリですよ、いや、ほんと。
詳しくは、「映画「Master and Commander:The Far Side Of The World」と原作「オーブリー&マチュリン」シリーズのページ」でどうぞ。
また、欠かせない予備知識としては、「Sailing Navy」などでどうぞ。

リンクはシリーズ1作目の上巻からです、はい。

2004年9月24日金曜日

(知らなくてもいいが)知っているとためになる知識

%title%って、やっぱ最近ではトリビアと呼ばれるのですかね。
まぁ、それはともかく。

最近、ビックリした話は「第十九回お題「腐女子の話すH話」」(gekka blogさん、"日本一周、気をつけてくださいね"経由)の「トコロテン発射」の言葉。はて? 以前無限壁で見たような。と思ってgogle君でサーチして・・・orz。しばらく立ち直れないよ、別に知らなくてもいいけど、知ってしまうと妙に穢れた気になってしまったよ、ママン!

ともかく皆様、好奇心は時々心に痛いダメージを残します。はい。

世界の果ての出来事でも。

初代babylon c@fe.の時から避けようとしていたことがいろいろある。
そのうちひとつが経済とか政治、国際問題のネタで、基本的に政治信条を述べることはあまり是としてはいない。
(パソコン通信時代からこの手の問題は揉める種だというのが経験的にわかってしまったため)
とはいえ9.11の前後、イラク戦争の前後あたりはちょっとした文章をさすがに書くことにはなったけれど。

しかし、せっかくのblog。時折、自分がよく覗くニュース系サイトやblogから注目するネタを扱ってみようと思う。

ダルフール問題というのをご存知だろうか。
スーダンで現在発展しつつある民族浄化(虐殺)問題で、詳しくは「スーダン・ダルフール問題Wiki」(極東ブログさん経由。いつもここのニュースネタは参考になります)を見ていただければわかるが、問題は簡単そうに見えて結構厄介だ。

大抵の虐殺問題がそうであるように、諸外国の牽制や情勢によって事態だけは悪化していく。
今回の場合は、メインはスーダンで有望視されている原油であり、スーパーパワーであるはずのアメリカでの大統領選挙が絡んでいる。世界の果ての出来事でも人命は失われてる。

M.マクルーハンはメディアが進歩すれば、地球の反対側の戦争を食い止めることができると言っていたが、正直、パソコン通信時代からネットに十五年以上接続したとして者としては、無邪気に信じることはできないところがある。
(blog、もしくは2chのような大規模掲示板による大量の意思発生/相互干渉がもたらす新たな地平については、あまり自分の中でもまとまっていないのだけれど、これが理想郷(アヴァロン)かと言われると疑問だ)

ともかく、以前にも書いたが、イラク問題だけではなく、この世の中、あちこちで問題はある。
たとえばこの間ニュース・サイトで見てビックリしたが、安定したはずの東ティモールがどうもきな臭くなっているらしい。従来とは異なって背後には新たに資源問題でゴリ押ししているオーストラリアの影がちらつくし、ネパールの問題だってややこしい。アフガニスタン問題も同様。マスコミが報じるほどイラク問題はややこしくないにしても留意しなければならない。
80年代、冷戦が華やかなりし頃、世界は明日にも終わってしまうかもしれない。という危機はあった。
その後の90年代は混沌の時代になり、一層混乱はひどくなっていく。せめてネットにつなぐ環境であるならば、ちょっとの努力でニュースサイトを渡り歩くことができる。そういう輪が広がれば・・・どんな時代が訪れるのだろうか?

2004年9月21日火曜日

遠い空の向こうに

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やっぱり、blogだし、お気に入りは一度ここで掲載してみないと・・・。
というわけで「遠い空の向こうに」です。
1950年代、スプートニク1号が宇宙に打ち上げられたその時、アメリカの片田舎、場末の炭鉱場を中心とする町に暮らす主人公のホーマーは、星の間を縫うように駆けていくその軌跡に心奪われ、ロケット作りを志す。厳格な父親、期待され、それに答える兄、そして閉塞感の漂う現状。それでもホーマーは友人や奇人扱いされているクラスメート、そして理解溢れる先生などの人々に支えられ、数々の失敗を乗り越える。だが、トラブルが彼らを襲う――。
まぁ、なんですな、見ていると涙腺緩みっぱなしになってしまう危険なシロモノです。

自分を取り巻く閉塞感、父親との確執、ただただ夢だけを信じて走れていたほんのわずかな時間。そして、それらを乗り越えた果てにある人々の姿ってなもので、もうラスト、あの青空の下シーンで泣けないようなら、友人にはしたくない。そんな作品です。

どうやらこの秋、廉価版で出るようですので(DVD出た途端に買っちゃった自分としてはちょっと複雑)、是非、是非に! 購入のほどを!

2004年9月20日月曜日

しあわせ 戸田誠二/宙出版

しあわせ 戸田誠二/宙出版 【 Amazon / bk1


「生きるススメ」の作者の書いた第二弾作品。
長編ものと違って、時には1Pのショートショートなどの短編作品が集められたコミックだけど、それでしかできないものが確実にある。つまり、出てくる登場人物の人生の断片を鮮やかに切り取ることだ。
この作者が行うのは、死と再生。
物語のほぼすべてに静かに漂う絶望と孤独、そして断絶。
その中でも、出てくる登場人物は何かを探し、そして求めていく。それは希望なのか、再生なのか。

"アポトーシス""NO SEX""幸せ"がいいかなぁ。それ以外も良作でした。
前作を知っている人で、"心にフック"が入った人なら、すぐに読むのをオススメするし、読んでいない人は
是非、前作「生きるススメ」も合わせて購入して読むのを強くオススメします。

いや、本当良作なんだって!

2004年9月18日土曜日

近況報告。交差点は気をつけましょう。

いや、本当に酷い目にあいました。
出勤途中で直進で交差点内に車で進入したら、横から突っ込んでくる車が!
やべ。っと、ハンドルを両手でしっかりとホールド、衝撃に備えたトタンに衝突。数メーター飛んだところで車のバランスが崩れて、気が付いたら天地を逆さまの状態でアスファルトの路面を滑ってる。
嘘。ひっくり返った? と思ったら車はゆっくりと半分だけ起き上がり、270度回転(ま、運転席を下に横倒しってやつです)で止まる。クラクラする頭でエンジンかかってるだろ、炎上しかねん。とキーをまわしてエンジンをカット、シートベルトをはずし、身体に出血や身動きが取れない部分があるかを確認。ウソ、信じられん、怪我ないよ。
身体をねじって、歪んだフレームを無理やり押し出して、助手席サイドのドアを開ける。

「ああ、死ぬかと思った」(ここ、俺がハマーだ!風に)。

車の中から、110通報して、相手の二十歳過ぎの娘さんと、じゃ、あとで病院とかありましたら連絡しますね。こんな感じでした。その場は相手ともお気をつけて。と別れたら、次の日は警察から電話。もう一度現場検証とのこと。
なんだかややこしいことになってます。相手の親がDQN(つーか、二十歳を過ぎた娘の事故処理に出てくるってどういうことさ)で、散々あれこれと言ってきましたが、こっちの主張は言って、あとは保険屋に任せる形に。どうなることやら。警察には「これで怪我一つないなんて、一生分の運を使い果たしたよ、貴方」とか言われる始末。
そんな運よりも違う運が欲しいっていうの、正直さ!(涙)

ディーラーからは車は手の施しようがなく、全損だ。保険会社からは車両保険は満額で。というので、涙ながらに廃車扱いは決定。まだ車検だって通してないのに・・・orz.
ディーラーと話をして、同一車種の色違い、同じグレードはないのでオプションをサービスにしてもらって、結構な割引を提示してもらう。うーん・・・、どうしようかな。

ともかく、皆様、事故には気をつけましょう。いつ何があるか判りません。
せめて最後のその時まで、後悔のないようにやりたいものです。この話、いずれまた。

2004年9月17日金曜日

”ホーンブロワー”シリーズ セシル・スコット・フォレスター/早川書房

”ホーンブロワー”シリーズ セシル・スコット・フォレスター/早川書房 【 Amazon



時はナポレオンが欧州を席巻しつつある時代。英国の若き青年、ホレイショ・ホーンブロワーは英国海軍士官候補生となって初めての艦に着任する……かれの半世紀にも及び海との係りがスタートしたのである――。

といったわけで、ホーンブロワー・シリーズです。海洋冒険物としては日本で初めて公開された作品で、今では色々と海洋冒険物はマイナーですけど、1ジャンルとして形成されているでしょう。今回は古典探訪というわけで手を出したのですけど、面白いですわ。さすがに。
早川書房は主人公ホーンブロワーの時系列にしたがって本を刊行しているので、そのシリーズにしたがって、1巻「海軍士官候補生」、2巻「スペイン要塞を撃滅せよ」と続けていくのがいいでしょうが、多分に面白いのは本国で刊行された最初の連作、「パナマの死闘」「燃える戦列艦」「勇者の帰還」が絶頂ではないかと。まぁ、面白いと感じるためにはソレまでの前ふりを読む必要があるのですが。
色々とわけがわからない描写があったりしたため、その都度ネットで調べたり、背後関係を調べたりしてましたが、結構複雑ですね。まだ判らないことが多すぎます。
決して英雄ではないホレイショ・ホーンブロワーが貧乏に苦しむわ、あまりよくない女性に絆されて付き合ってしまうくだりなど、まぁ、初期のくだりが一番面白いかもしれません。
英国の海軍制度もこれまた複雑で、正式な艦長職である”勅任艦長”、特命により艦長職となる”航海長兼海尉(マスター・アンド・コマンダー)”があり、この違いは結構大きいことが読むと判る。
※実はこの制度って、ガンダムにも使えるかな、とか思ってみたり。つまり、ブライトが中尉でありながらホワイトベースなんていう強襲揚陸艦の指揮を取れた理由、Zでテンプテーションなんてシャトル定期便の船長になっていたこともね。
��ちなみにリンクはシリーズ最初にあたる、「海軍士官候補生」より。古本屋でも手に入るけれど、新刊でもまだ大きな書店であれば手に入りますよ。

「のだめカンタービレ」10巻 二ノ宮和子/講談社

「のだめカンタービレ」10巻 二ノ宮和子/講談社 【 Amazon / bk1




安定しているなぁ、というのが正直なところ。物語は千秋やのだめがフランスを舞台にしてしまったため、日本のSオケやR★Sオケのメンバーはしばらくご無沙汰になるだろうけど、いい感じでインサートしてほしい。
のだめのダメっぷりとか、驚異的な会話能力取得とか、それはともかくとしても千秋の苦労、白王子、そしてもう一人のケッタイな日本人指揮者などキャラは出揃った感じ。
さてさて、続きが楽しみな話です。
あらためて1巻から読んだら、絶妙に面白い。シリアスとのさじ加減が上手い具合にキいている。

��これ読むと、「ぎゃぼー」とか言い出しそうになるので要注意。

2004年9月15日水曜日

ザ・ホワイトハウス3放送決定

アメリカという超大国の中枢であるホワイトハウス執務室(The WestWing)を中心に繰り広げられる国際、国内の様々な問題解決にあたる大統領以下スタッフの悲喜劇が描かれる"ホワイトハウス"(The WestWing)。
シーズン2の地上波放送の視聴率があまりにお寒く、「冬のソナタ」に押しやられる形でシーズン3の放送が地上波で見送られる羽目になったのだけれど、ようやくBSで放送開始! ようやくかよ! → 

@nifty時代のBabylonC@fe.でも書いていたけれど、このドラマは非常に難解な箇所もある。アメリカの政治システムが判らないといけない、ヘタすれば歴史的知識も知らないといけない、それでもそれを気にしないだけの問題提起と一筋縄ではいかないことが明らかにされる。麻薬問題、中間選挙、各上院下院の委員会との取引、電話アンケートによる民意の汲み取り、それらが大統領、主席補佐官がパーフェクトではない人間性を発露しつつ問題解決にあたる。信頼があり、打算があり、妥協があり、裏切りがある。見たことのない方はオススメします。

昨日書こうと思っていましたが、風邪でグダグダなので、今日UP。ちなみに集中アンコールということで、今日もBS2で再放送中ですよ! → ザ・ホワイトハウス2

アメリカ空軍新兵募集CM

向こうのCMはどうしてこうも格好よくて、日本の自衛隊はモー娘(が悪いというわけではないけど)を使ってしまったりするんでしょうか→米空軍新兵募集ビデオを見て(海外ボツ!Newsより)。

We've been waiting for you(君を待っている)ってなキャッチコピーで、コンピューター・オタクの少年がAWACSのオペレーターになったり、ホームレスのオヤジに食べ物を分け与える少年が輸送機のロードマスターとなって食料援助の物資投下を指揮したり、GPSを使うスノーボーダーがB-1ランサー爆撃機のパイロットになったり、極めつけは竜巻に遭遇した女の子がその後スペースシャトルのミッション・スペシャリストになったり・・・と、まぁ多種多彩。

自衛隊だって出来るかもよ。船に乗って飛行機を見上げていた少年がPS-1乗りになって離島の急病人を助けに行くシーンとかね。まぁ、CMにしたらしたで文句があちこちから出そうなんだけど(w

2004年9月14日火曜日

近況報告

車の接触事故でダイハードばりのアクションをしでかしてしまいました。
愛車のKeiは全損チックではありますが、自分は怪我一つありません(向こうもね)。
それにしても、ほとんど一回転した車内においていたThinkpadが通常起動したのはビックリ。
��いくらバッグに入れてたとしてもね)さすがはIBM。これからもノートPCはThinkpadにするよ!うん!

��事故して、身体の怪我を確かめたあと、車から脱出するのにThinkpadのデータを一番したのは内緒だ!

いや、しかし、事故はどうして振り返るとああも必然と起こるのだろうかと思ってみたりして。
しばらくは自転車 or 交通機関か……。とほほ。

本当に今年はついて無さ杉。orz.

2004年9月13日月曜日

ここ数週間のお気に入り。

DON'T TAKE TOUR TIME/ERIN BODE 【 Amazon




ノーラ・ジョーンズの大ヒットから、ジャズ・ヴォーカリストというより、もう少し曖昧な"ジャズ系"ヴォーカリストが出てきたような気もするけれど、これはその一例かな。詳しくはないですが。
有名どころのカヴァー曲、例えばTEKE AFTER TIMEなどをジャズライクに歌い上げる。というわけで、ジャケ買い+タワレコの推薦文+視聴の結果買ってきたんですが、結構いい感じです。

#こんな感じで音楽もとりあげようかと。

2004年9月12日日曜日

IndianSummer

札幌は台風一過、雲も晴れて快晴です。Bravo!
というわけで、丘珠空港の航空ページェント、午後に予定されている噂に名高いOH-1"ニンジャ"の空中機動(エア・マニューバ)のデモ展示があることを祈ってこれから出撃します。

・・・という訳で帰ってきました。
丘珠(おかだま)空港は戦前、今の北区24条(北大の北側です)にあった第一飛行場が手狭になったために第二飛行場の必要性から作られたのが、その始まり。今は陸上自衛隊のヘリ部隊がいるほか、民間航空機の離着陸に使われる空港となっています。十年近く前、YS-11の引退に伴う機種更新とそのための滑走路延長で一部の人達が反対したものですが、地元の人からは「俺が生まれる前からあった飛行場だ。うるさいのが判っても住んでいる。元々(飛行場が)あるとわかっていて引越してきて、ウルサイたぁ、バカ言うな」とか聞いたことがありますが(w

愛車、ブラックサンダー号(wでぶらりと丘珠まで。自転車で行けるってのはいいです。見上げれば、米空軍のF-16のデモフライトがやっている。おお、結構激しいぞ。そのまま駐屯地の駐輪場に止めて、簡単なボディ・チェックのあと午後の部から参加。エアロックで有名なロック岩崎氏のアクロを堪能。
そーいや、金曜日から丘珠入りして会社の上空でペア・フライトしてたっけ。

お目当てのOH-1"ニンジャ"を見る。以下、独断と偏見によるちょっとした話つき。
CA240001.jpg
OH-6Dの後をついでスカウト(観測)ヘリとして国産開発されたやつです。,目的はAH-1などの攻撃ヘリの指揮統制とか前線偵察など。一応、高い応答性を発揮するヒンジレスのローターハブ(ヘリのプロペラ基部)など、従来のヘリからしてみればビックリものの空中機動がウリです。一応スカウトヘリなので自衛として対空ミサイルのみ装備です・・・理由はですね、当時売り込みされていたRAH-66コマンチ(結局アメリカ本国でもキャンセルされちまいましたが)との比較を避けるためでした。なんだかな。
ともかく、今回コイツの凶悪極まりないとされる空中機動のデモを見るために来たわけで堪能しましたよ。
離陸して、観客席正面でお辞儀したあと、ぐるんぐるんと。それまで見たことのあるAH-1の空中機動よりも激しい。ついで言うと自動操縦にしてパイロット二人が両手で手を振る恒例のパフォーマンスも間近で見られた。
あとは着陸したあと、フロントのタイヤを接地させたままお辞儀(テール部分を上げて)してみせたこと。もうちょっとで機首のライトがぶつかりそうなぐらい。お見事の一言。

あと見たのはAH-1・・・写真は逆光だったのでパス。見たかったIRジャマーは乗せてない(そりゃそうだ)のでちと残念。攻撃ヘリとしては日本国内でも定番だったが、寄る年波にもは勝てず退役することに。
後継機はなんとAH-64Dのアパッチとロングボゥ・アパッチになってしまったが、一機50億、一年間10機の配備じゃ定数?の現存80機体制になるのに何年かかることやら。
アップデートによってアメリカ海兵隊の使っているAH-1Z仕様になるのか、それともOH-1の武装化(96式MPMS"マルチ"を乗せるとか)で乗り切るかは不明。多分後者のほうがいいと思うんだけどね、まるでマングスタだよな)

CA240003.jpg
C-1。結構マイナーだが、こっちも好き。開発当時は斬新な双発ジェット輸送機でSTOL(短距離離着陸)能力を備えていた。惜しむらくは開発当時の国内状況(当時は沖縄返還もまだで、近隣諸国に影響を与えるなどの理由から航続距離は日本国内で、と限定されてしまった)から、使い勝手が非常に微妙な機体となってしまい、計画の半分の機体のみ導入された(べつにFS-2が初めてではないと最近知ったよ)。結局、主力戦術輸送機とはなりきれずにアメリカからC-130を導入することになる。ただ、ジェットによるスピードと輸送量はアメリカのSOF(特殊部隊)も注目していたとかなんとか・・・知らないけれど。
こちらもただいま後継機開発がスタート。P-3Cの後継機として開発される次期対潜哨戒機と部品共用化をはかりコストダウンをはかる模様・・・なんだけど、ゲル長官・・・もとい、石破防衛庁長官が妙な横槍入れてるって噂が・・・本当かよ。まぁ、でも10年以内にはC-17グローブマスター3も購入する羽目になるんじゃないかと思うんですけど、微妙ではあります。

で、今は陸自の共済会テナントで手に入れたやつでうひひと考えている最中です。
CA240006.jpg

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 J.K.ローリング/静山社

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 J.K.ローリング/静山社 【 Amazon / bk1




大衆に流れされすぎじゃないか? といわれるのは覚悟の上だ。
でもいいや。
ハーマイオニーたん萌えとかそういう訳ではないが、実はこのイギリスの階級社会がどことなく透けてくるような物語は実は好きだ。当初のハリー・ポッターに対するあまりな贔屓っぷりに「それってどうよ」とか思っていたのだが。
しょーもないガジェットはともかく、児童文学に分類されるのにそんなことはお構いなしにトリックや結構えぐい人間描写なとがインサートされてたり(いや、今回の話で、ある登場人物の心情は理解できた)あなどれないとは思う。

何がいいとかというと、映画のせいもあってかハーマイオニーたんの・・・いや、やめておこう。

色々この翻訳元には言いたいことはある。せめてもっと出版スピードを上げてくれ、とか。
しかし、そんなものは枝葉の話だ。

話を取り上げよう。
お年頃になったハリーもようやく反抗期やら自我が目覚めてきたのか、ダークな一面を覗かせる。
自己に対する賞賛を求めたり、やつあたりをしたり。ドタバタする周囲の状況に振り回されるのも相変わらずのこと、ハリーは自らの力であれこれと状況を改善しようと企むが・・・というのも相変わらず。で、とうとうクイラマックス、ハリーにとって重要な存在が退場し、ようやくハリーはその問題の根幹を知らされる。さて、どうなる・・・・・・?で以下続き。

読んでいると話としては冗長なのだが、ちゃんと丹念に一年間の軌跡を追おうとするとこうなってしまうだろう。
正直、次の話が上、中、下となってしまっても驚かない。原作者の意図がようやくわかってきたが、残り二巻でどう落とし前をつけるのか、今回でこんがらがってしまった状況はどう次に収集をつけるのか、は続きに期待する。
願わくば、イギリスで発刊された場合、二年もまたすことなく出して欲しいのだが(結局書いているよ)

2004年9月10日金曜日

武装練金4巻 和月伸宏/集英社

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以前に購入していたのだけど、改めて。
安定しているなぁ、と思う。ジャンプの定番フォーマット(や規制とか)から逃れられないとしても、そういった枠内でどれだけ自分の能力を発揮できるか、試行錯誤していることを正直に明かしているのもこの人らしいというか。
バトルシーンの間にインサートされるコメディ部分も、いい感じです。個人的に非の打ち所のない究極の美形のアレとはなんでしょう?(w とは思うのですが、そこはそれ。高値安定作品だと思いますね。

2004年9月9日木曜日

なんだか。

色々とココログサービスをいじくり倒している最中です。
しばらくの間、見づらくなるのではないかと思われますが、ご了承のことを。

今日は台風のおかげで、会社の窓が隣の家から舞い上がったスノコにブチ破られるという中々ハードな展開でした。
まぁ、こういう日もあるってことで。

2004年9月8日水曜日

蒼穹の槍 陰山琢磨/光文社

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西暦2015年、世界は地下経済に蝕まれつつあった。その一因でもある麻薬流出を防ぐために国連平和維持軍が組織され、自衛隊も参加していた。一進一退の麻薬撲滅への動き。しかし麻薬マフィアのボスであるアントワールは、世界の矛盾を解決させることを目的に驚くべきテロを行おうとしていた。目標は日本の原子力発電所。そしてその方法とは・・・。日本国内は騒然と対応に乗り出す。一方、テロに巻き込まれた二人の日本人はこのテロを防ぐためにある方法をとろうとするが・・・。

というわけで、非常に面白かったです、はい。麻薬を巡る世界の矛盾と地下経済、そして最新の軍事的ガジェット、なによりMD(ミサイル防衛)に関するアイテムもここ最近のものが取り入れられてますので、自分みたいに「軍事研究」なんて読まない人にはどうやってMDをするべきか。についてフィクションの範疇ではありますが参考になるのではないかと。でも結局自分もこの作品でやっているようなある判断こそが、もっとも費用もかからず、最低限度の力の行使になると思うのだけれどね(これはネタバレなのでちょっとぼかし気味に)。
「ええぇー?」みたいなネタもあるけど、そこはそれ。オススメです。

2004年9月7日火曜日

で、一体この半月ぐらい何をしてたかというと。

この半月何をやっていたのか?
色々読んでましたよ。迂闊にも「マスター・アンド・コマンダー」をDVDでもう一度見てしまったのが運のツキ。
古本屋で大量購入した「ホーンブロワ―」を始めとして、ナポレオン時代を舞台にした海洋帆船小説から、珍しい陸上もの(囚人による軽騎兵部隊の話)とかですか。順次書評に上げていこうかと思っています。

その外、色々七転八倒な日々でしたが、まぁ、オキラクゴクラクにやってます。

ようやく

色々思い悩むところ大でしたけど、Babylon C@fe.の日記と書評をこのblogへと移行しようと思ってます。
本当は9月の頭からの移行を考えてたんですけどね。
ココログサービスってベーシックだと意外と不自由なんだよなぁ。

今までの本宅、Babylon C@fe.はそのままAnnex(別館)としてコンテンツを整理しようと考えてます。
さて、次からどうなることやら…。ともかく、ここは色々なことを取り扱うことになるんじゃないかと思います。
容量もあるし、画像ファイルも取り扱えるのではないかと。