2009年4月28日火曜日

根岸裕幸さんのことについて

ゲリラスタントスタジオなどで活躍されていた根岸裕幸さんが先月末に亡くなられていたことを知って衝撃を受けています。

どうしてもっと早く気がつかなかったのかなぁ。ごめんなさい、根岸さん。


もう何年も前ですか、札幌の同人ショップで創作系の棚を見て発見したのが、"ゲリラスタントスタジオ"の作品でした。その巧みな設定とイラストで、世界の断片を切り取ったかのようなストーリーはまさしく自分の好みというものでした。何度かblogにも取り上げさせてもらっていました。

生憎とコミケなど簡単にいけない立場であるため、そうそう手に入ることもかなわないので、意を決して通販を行っているというサイト経由でメールを送ったのが関係の始まりでした。
根岸さんも自分がサイトでゲリラスタントスタジオの作品を紹介していたことを知っていたとのことで、根岸さんのほうから、自分がbabylon c@fe.の書き手でありませんか、という問合せがきて、アレコレと数回メールをしているうちに、根岸さんからも"同志"と書いてくれたことが嬉しかったし、自信でもありました。

そのうちmixiでもマイミクになっていただけたり、blogでも自分のサイトや取り上げた本についての紹介文などを書いていただいて嬉しかったのを覚えています。マイミクでも日記に突っ込みいれてくれたりなどしてもらっていました。

また自分のサイトで取り上げた本についても新規開拓ということで、かなり読んでいただいており、紹介の欄にも「(自分のイニシャル)さんが面白いと言うのなら多分確実に面白いので買う訳です」と書いてくれてどれだけ嬉しかったことか。


とはいうものの、リアルでお会いしたのはついぞ一回のみ。

GWに東京に押しかけたときにコミティアでご挨拶して、二、三お話したっきり。いつかお会いしてちゃんと色々な話が出来ればな、と思っていたらそれすらもかなわなくなりました。

もっと色々な話をしたかった。ネットでだけじゃなくてリアルで知り合いたいと思った人の一人が根岸さんで、彼の創作におけるバックボーンとか色々な話がしたかった。アイマスの話もしたかった。森雅裕の話もしたかった。湾岸ミッドナイトの話でも盛り上がりたかったし、あんなに色々な分野でシンパシーを感じる人なんて中々いやしなかっただけに、悲しいです。

根岸さん、気がつくのが遅くなってごめんなさい。
貴方と知り合えて数少ないとはいえやり取りが出来て本当に嬉しかった。
貴方の、ゲリラスタントスタジオの作品はいつでも手を伸ばせば届く本棚へ置いておきます。


遅きに失していることは重々承知していますが、改めてご冥福をお祈りします。


2009年4月27日月曜日

ねとすたシリアスが面白い。

NHKBSでやっているネット☆スター(ねとすた)って、ネット...っていうか東浩紀(ってあずまんって書いたほうがいい?)いうようなニコニコ動画、2ch界隈ネタを引っ張ってくる番組があるのですが、そこで何度か番組をこなすうちに、ゲストの東浩紀氏や白田先生こと白田秀彰教授がもっとガチンコトークがしたいなぁ。なんて呟いていて、あまりにニッチすぎるからそりゃ聞きたいけど受けないだろうねぇと思っていたら、さすがねとすた、というかYoutebe&ニコニコ動画時代ですから、一気に割り切ってネット配信番組ということでやってくれました。
前編も面白かったのですが、後編も面白い。是非ネット界隈に興味がある人は見て欲しい。
(ただ時間がかかるので、ゆっくりできる時間を作ってからね)

ねとすたシリアス(Youtube公式チャンネル)で公開されていますが、ニコ動でも有志がUpしていますね。こちらはコメントつきなので、突っ込み入れつつみるという非同期サービスの醍醐味を堪能できるかもしれませんね。まぁ、公式チャンネルのビュー数も今後の話につながる話ですから、ここは是非ともYoutube版でどうぞ。

http://www.youtube.com/user/netstarannex


ネット☆スターの良心というかバランサーといってもいい立川談笑さん、白田先生、いいだしっぺのあずまんが不参加の中で、代理?出席として濱野智史氏が参戦。あと黒瀬陽平氏も参加してのガチンコネットトークというか、日本のインターネットの流れなどを説明しつつ、日本のネットサービスの特異性について着目しつつ、話はいろいろと深みへ入っていったのが前編。

前編も前編ですごい興味深いかな。本当におどろくけど、ねとすたシリアスという番組内でさらりと「わかむらP」とか「ニコマス(アイマス)」とかが飛び交うんですよ。「彼らならいつかアニメを自前で作ってしまいそうだ」とか...いや、もうそれ、ダムPが入口に立っていると思うんだけどねぇとか苦笑しながら見ていましたが。

前編でも面白いけど、多分濱野氏の著作を読むともっと理解度が深まるはず。

アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか
アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか濱野 智史

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上の本はもう一度再読してからReviewする予定です。さて、ねとすたシリアス後編の話に戻って...




で、後編は、お笑い番組を題材に、日本における場の占有がどんどん短くスライスされてきている(例えばお笑い番組とかネタが極力短くなってきている、とか、芸人よりもひれを司会する芸能人の力量が求められるとか、そういう話です)とか、話はつきません。

結論として、もっとネットサービスを表現する言語などが必要だ...的な形に行き着くのですけど、ネットサービスは基本的にブラックボックスというか、表面のサービスと背後にある技術が目に見えないんですよね。
バックボーンにTCP/IP技術がある。そこまではPC技術者とか好き者の卵であれば判る話ですが、そのあと、ネット配信(ストリーミング)とか色々な技術がどうして行われているのか、というとネット関係の業務に携わっていないPC技術者でも首をかしげるときがありますよね。ましてや一般人の人には何がなんだかわからない。国などではさかんに著作権権利者団体などと集まりが行われ、ネット界隈の言説はこれらの団体がやらずぼったくりの権利者ゴロ的な扱いだったり、色々とややこしい問題がある。

というわけで、ネット(を取り巻く周囲の状況を含めた)界隈は、非常に混沌として表現しずらく、そして動きが早い。そういう中で、いかに普遍的な言葉でネットサービスを表現して、評価していくか。ねとすたシリアスで語られた問題はわりと深い話で興味深い点満載です。

面白いので是非に見てみることをオススメします。

2009年4月25日土曜日

人々が織り成すタペストリーな物語

ランドリ・どーでもいい・まめちしき。 from ゆるゆる+メリハリ+バランス

「Landreaall」のおがちちかさんのところから。ちょっとガツンとやられたくだり。

よく読者さんに「伏線が」って言われるけどあんまりそんなつもりで描いてることがないので、よくわかりません、マンガなんだから描かなくてもいいのに、描いてるんだから、そこにある理由のないものなんかなくない?? なんかみんな実は、生活してて、伏線とか張ってるのだろうか?出掛けに捨てるのを忘れないように、玄関のドアのところにゴミ袋を置いておくとか??


まったくもってその通りなんだけど、そうさらりといえるおがきちかさんはやっぱスゲーよ、としか思えない。
自分もLandreaallを語る上で「なんたる伏線(仕込み)か。」と書いたこともあるんですけど、おがきちかさんはもっと広い視点があるのね。と。まぁ、伏線っていうのは推理小説的な言い回しだから、あまりいいわけではないかなぁというか。仕込み、種まきみたいなものですよね。いつかどこかで花がさいて、実をつけて、刈り取りされる。となりのものと触媒のような化学反応をみせるときがある。猫はしかなんて、最初は萌え要素?だと思っていた自分がいましたサーセンみたいな。

どうも脊髄反射的な物語展開とかわかりやすいこと(というより、作り手にとって楽なやり方はいくらでもあるわけで)に読み手も慣らされたままとか、捻ってくるのがあたり前という形で身構えていると、良質な、すっかりと作者が書くべきことと書かないことを理解して...つまりまだまだ作者の中には豊富なバックグラウンドがあって、思いの丈、考え付いたこと"だけ"を書いていないのだからそこにへん踏まえて...読めばもっと物語を堪能できるんだな、と改めて思った次第。

いや、以前も書かれたように多分、色々触れた、読んだ物語のエッセンスが昇華して、神が舞い降りるがごとく物語のシーンを振り分けているんじゃないかなぁ。とか以前のエントリを読んで思うんですよ。

ここからは自分の話ですけど、いや、本当、自分もシステムを作っているときに、体とか精神とか、状況とか色々な状況が上手くかみ合わさったときというか、"神が舞い降りる"としかいいようがないケースがあったんですよ。それぞれの関連性が脳内でイメージとなって広がるんですよね。わっかりやすくベタにいうと攻殻の電脳空間みたいな? そう、単なるロジックではなくて色つきで!(w ココロを支配する全能感っていうのかな、「よしキター! なんでもこいや!」みたいな。 
だからおがきちかさんの以前のエントリを読んで、あーあー来たんだな、これはもっと面白くなるんだな、ってシグナルというかすごく読んでみたいという願いがわくわけです。

何が言いたいのかわからなくなってきたw

そうだなぁ。

Landreaallは本当に良質な物語です。堪能する喜びがあります。
さぁ、最新刊が来月に出ます。もう買ってある人は読み直して、そうでない人は速攻で購入しましょうってことでw

Landreaall 13 (13) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
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ここから先はアカデミー騎士団編を読んだことがある人向けの取りまとめのないメモ。
(えーっ、あのキャラつてあの二人の息子だったの!? って新鮮な驚きがwwあったので読み返していたのですが)

あの"アカデミー騎士団"編のあたりで、アカデミーの生徒の構成ってどうなんだろうって疑問(考察?)です。

12巻139Pのくだりで、あのとき立てこもった生徒のうち、男子で騎士候補生31人、従騎士候補生12人、それ以外で剣が扱えるもの14人。技能士候補生は9人。というくだりがありますよね(女子は省きます)。ルーディみたいな天啓持ちとか、それ以外のスキルをもった生徒、あるいはノンスキルの生徒もいるでしょうから一概にはいえませんが、貴族→基本的に騎士と考えてもいいのかな。ティティもハルも一度は騎士団に在籍してのち、議会などに転出するのでしょうか。
そして技能士候補生は恐らく貴族の従僕で出来がよい子息が送り込まれたみたいな形なのかな(フィルみたいな護衛志望→従騎士へのクラスチェンジ?みたいなのはレアケースなんでしょう)。
なので、"それ以外で剣が扱えるもの"14人が、一般平民あるいは商人で新たな富属階級なのかな。リドやマグナルみたいな留学生もわりと多そうですね。そうなると大雑把に2/3が貴族階級(と出来のよい従僕?)。残り1/3が非貴族階級とみるべきなのかなぁ。騎士団編ではイベントがあったり、何人かと閉じ込められる前に脱出に成功していた。というくだりがあったから、アカデミー生徒の構成についてはまだまだ突っ込みどころがありそうですけどね。


2009年4月22日水曜日

ジェイミーのグレートイタリアンエスケープ

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ジェイミーのグレート・イタリアン・エスケープ DVD-BOXTVバラエティ, ジェイミー・オリヴァー

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身も心も消耗した男の旅路の果てにある幸せ。

最近行われたイギリスのG20会議に出席した国家指導者たちの晩餐会を取り仕切ったことでも有名な、ジェイミー・オリバー。食の不毛地帯、イギリスのシェフでも飛びきり有名な彼ですが、彼の経歴も面白いんですよね。

1975年5月27日、イギリス・エセックス州のClaveringで、パブ・レストラン"The Cricketers"を経営する両親の下に生まれる。8歳の頃より両親の手伝いを通じて、料理に親しむようになる。16歳の頃、料理人になることを志し、Westminster Catering Collegeに入学。その後、フランスで修業。ロンドンに戻りいくつかのレストラン等でシェフを務めた。シェフとしての活躍がドキュメンタリー番組としてテレビで紹介され、注目を浴びるようになる。

From Wikipediaからの引用

ただ、ここにも書かれていないことを書くと、彼は難読症をもっていて、学校が嫌いだったといいます。だからこそ、子供ながら父親の料理の手伝いをしていたのかもしれません。



彼はイギリスのTV番組に出ることで一躍イギリスで有名なシェフの座につきます。普通だったらそこで終わりなのですが、彼の活躍はそこだけではとどまりません。

ニート的な立場に甘んずる若者たちを、一流のシェフに成長させるために悪戦苦闘したり(一方新しいレストランを作るのに七転八倒)、結婚し、子供が生まれたことを契機に学校給食に着目、サッチャー政権下で一食80円まで削られた結果、とてもじゃないが子供が食べるようなシロモノではないものに成り果てた学校給食をマシなものにするため苦労を重ね、ブレア首相にも直談判、なんとか予算を獲得したり(その後のエピソードも泣けるんですが)と面白い話が番組化されています。

シェフ本来の仕事、若者たちの教育、学校給食の再建、そして家に戻れば二人の女の子の父親、良き旦那として振る舞うジェイミーですが、ただ、そういう中ですっかり身も心も消耗してしまい、彼は自ら選んだシェフとしての行き方、情熱を取り戻すために一人旅を決意。
豊な食材とそれを食する人達がいるイタリア各地を、VWワゴンで巡る旅へと出ます。イタリアの様々な自然と、そこで暮らす人々と豊な食事。彼はその生活に触れることで、もう一度再生を果たすための日々を過ごします。

youtubeなどの動画でジェイミーの生き方に色々興味が沸いたので、DVD「グレート・イタリアン・エスケープ」を購入。ざっと見てしまいました。
いや、基本的にジェイミーって階級社会の英国の中でも特異な立場だと思うんですよね。パブの料理人の息子、ということは上流階級出でもありません。育ちが如実に出るのは口から出るたびに覆い隠される激しい放送禁止音(w)、きっとFで始まる四文字言葉とか言ってんだろうな、っていうのはすぐにわかります。 そんな彼でも口汚くアレコレ愚痴っていたりしながら、作り上げる料理は一級品(なのかなぁ?)なわけです。
とはいえ、正直、日本人の目から見ても食の不毛地帯であるイギリスから来たシェフに、イタリア人は手厳しいんですよね。ここらへんジェイミーも後々愚痴ってますけど、イタリア人にとって食のベースはあくまで「マンマの味」、つまり母親が作った郷土料理にあって、それ以外の新奇なものはあまり好まれないんですよね。口で美味いとはいうのはまだマシなほうで、「この味付けはこの地方の料理じゃない」なんていう始末。
ジェイミーも最初はイギリス風の料理にわりと固執していたんですけど、この話の中盤から郷に入りては郷に従えというわけで、イタリアン風の料理なども振る舞いはじめます。

彼の最終目的地は新婚旅行を共に過ごした場所。そこで彼がイタリア旅行で世話になった人々を呼び、誕生日パーティとして料理を振る舞います。そこには料理人として再生した姿が見えるわけです。

まぁ、料理として美味いのかどうなのか、とかはわかりませんが、結構「へぇっ」っていう作り方とかありますよね。オーブンがない野外パーティでどうオーブンを必要とする料理を作り上げるのか、とか面白いくだりがありますよ。

というわけで、視聴記録として。


2009年4月20日月曜日

最近のつぶやき。

#アイタタタ
ちょっと腰を痛めてしまい、週の後半から大変な目に遭遇してました。こういうときに限って車での長時間移動をせねばならない状態で。自分ひとりならまだ定期的にクルマを止めて、ストレッチしたりとかできるんですがね...。やれやれ。
今年の夏はちょっと腰をすえてダイエット&筋トレしようかなと。

#更新頻度について
ちょっと落ちてます。というのも自覚しているんですが、Twitterやmixiで書き込むことで満足しちゃっている気分があるかな、と。
自分のblogは、書評系をメインにアレコレと随筆っぽい書き方でつれづれと書いていて、blogとしてのカラーがごった煮な感じになっています。実は狙ってやっている面もあって、たとえばニコマス(アイマス)だけ、書評系だけに絞ると、異文化の接点がないような気がして...たとえば自分が取り上げた本に興味のある人が、ニコマスの紹介記事を読んであっちの世界に足を踏み入れてもらいたいし、違うジャンルにも手を伸ばすきっかけとなってほしい。という面もあるので、意識的にカラーを統一していません。
ただ、そうはいってもMovebleTypeがちょっと使いづらく感じているのも事実で、ちょっとGWあたり、blogの見直しをしたいなと。



2009年4月19日日曜日

「散る花の残すもの」死と隣り合わせの生き方に。

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迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの (GA文庫)津雪

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様々な理由から現代社会を離れ、迷宮に足を踏み入れる者達。死亡率14%という数値は常に身近に存在し、彼ら彼女らの影に忍び寄る。そしてある者はこの街を離れる。幸せや、失望を身にまとい。あるいは物言わぬ存在となって。
そして今日もこの迷宮へと向かう姿がある...。

というわけで、「いつ出るかな」と思っていた「迷宮街クロニクル」の続き「散る花の残すもの」が出ましたので一気に読むことに。

死が身近にあることがいつの間にか慣れてしまい、「一般社会」に住む者達からも異なる目で見られてしまう探索者たち。彼らはそれでも、それだからこそ日常生活を謳歌している。クリスマスには陽気に騒ぎ、正月休みには海外旅行などなど。

現代社会にそんな物語設定をスルっと入れてしまう作者の目の付け所もすごいけれど、今回の話のように登場人物たちの深いところまでを簡潔に切り込んでいくその手腕もすごいな、と思うわけですよ。
群像劇ですので様々な登場人物たちが現れ、そして退場していくのですけど、今回は「女帝」こと真城雪さんが一人で物語を駆動しているような形かなぁ。気風のいい姉御肌だけど、なによりも女性らしい心遣いがあちこちにある。

そんな中でも、真壁や翠たちの心情の変化や吐露も描かれているわけです。なにより、追加された短編エピソードがにくい。あれで本編の内容がかなり補完され、意味づけが異なってきたような形です。

続きが非常に楽しみな作品です。未読の方はぜひに。



2009年4月11日土曜日

篭城戦の手引き?

さて、職場では今日も悪性の風邪でゲホゲホいってるやつがいます。
「人様にうつす前にさっさと休め」と言うんですがね...。で、他の社員がローテーションのように休むわけです。風邪を引いたら、完治するまで自宅待機が会社にとっても一番いい防衛策なんですが、そこらへん理解が足りてないというかなんというか。医療費にも跳ね返るのにねぇ。

数年前、職場でインフルエンザで自分を含め数人以外全滅。納期一週間前。という洒落にならないデスマーチを遭遇している自分としては、インフルエンザのパンデミックというのは非常に大変な問題でもあるわけです。
おりしも鳥インフルエンザを経由した新型インフルエンザの流行が危惧されている昨今、一番いいのは二次感染を防ぐために自宅に篭城する、というのも手ですね。

というわけで、農林水産省がなぜか発表したパンデミック対策の家庭用食料品備蓄ガイド。トータル1ヶ月、自宅を中心として極力行動範囲を狭めることが必要だとはいえ、最低限二週間の篭城が可能な食料を備蓄することをここでは薦めてます。

家庭用食料品備蓄ガイドの発行について from 農林水産省

...しかし、これを読んでも二週間分の食料って結構大変よ? あと、ライフラインが途絶したことを考えると、米主体でってけっこう無理なくね? 結構水とか火とか必要だしねぇ。とか、あるんですが。
都市部の震災等を考えると、最低限三日程度の水と食料をキープすること。と、どこかで言われた記憶もありますが、二週間は流石に備蓄する食糧もパネェなぁ。というのが正直ありますね。

まぁ、ある程度一人暮らし、あるいはご家族と暮らしている方は一度目を通して、備蓄食料の傾向についてちょっと考えてみるのもいいかもしれませんよ?