2010年1月29日金曜日

Twitterでの記録まとめ。札幌の戦車改造除雪車のおはなし。

ちょっと札幌の資料をあさっていたら気になる文言があったので、Twitterで色々書き連ねていたあとの記録。Twitterまとめサービスもあるけど、自分ひとりだけだからこっちに転載します。

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ちょっ、札幌の除雪の歴史を見ていたら気になる記述が。「交通局において旧日本軍の戦車7台を購入し、改造して除雪にあたった。 」な、なんだって?

「札幌市 雪対策の歴史:除雪のあゆみ」
http://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/jigyou/hist_ayumi.html
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写真発見。九十五式軽戦車(ハ号)のようだ。
「戦後の除雪車」 from 趣味のブログ(鉄道・模型・車・ペット・カメラetc)
http://crown2757.exblog.jp/7569923/
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北海道バス協会にも細かい記述あり。これによると、九七式中戦車チハと一式重戦車(九十一式か? 一式砲戦車かも)を改造したようだ。
※戦中の重戦車はわずか数量しか作られていないので、ここはおそらく百両あまり作られたという一式砲戦車だろう。

社団法人 北海道バス協会
http://www.hokkaido-bus-kyokai.jp/reki8.html#index4
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まぁ、これだけなんだけど、おそらく戦後余剰となった戦車(おそらく雑多な色々な車輌)をかき集めて除雪車輌とした模様。札幌市交通局が買った。というけど、調べた写真には「中央バス」という記録もあり、北海道バス協会の記録を見ると、同時期にバス協会も購入したのか、あるいは交通局から払い下げられたのかは不明(中段のblogでの写真もおそらく新篠津村での写真だから、バス協会関係だということはわかる)
調べていく中で、戦後間もないころ重機もなくて戦車改造のものがあったというから、色々札幌でも使われていたんだろうけれど、この手の車輌の記録なんてあまり残っていないんだろうなぁ。当然博物館で保存もされるわけでもないだろうしね。もったいないなぁと思うときはこういうときかな。

というわけで記録として。

2010年1月28日木曜日

最近の雑感色々とか購入物

最近はTwitterでちらりと書いたり、ニコニコ大百科の特定ジャンルに書き込んでいたりとかもう、そっち方面ばかりかよ。というか仕事がちょっと煮詰まっているのもあってか、逃避的アウトプットがblogじゃなくてTwitterとかにむかっているのかな。

最近の憤慨もの。
護衛艦と韓国船衝突、レーダーの映像記録を公開」 from 読売新聞
あの、なんですか、この映像は。これが出ていればあの騒ぎは一体なんだったのさ。と呆れるような映像です。だって、「くらま」に対してあり得ない角度でコンテナ船がぶつかっているんですよ。これを見てればその後の最終報告を見るまでもなく状況はある程度見えてます。っていうかあのリーク騒ぎはなんだったのさ。まったく。

リークといえばふとした疑問。
最近、某政権与党幹事長のアレとかで、リークがどうのこうの言ってますけど、本当になんですか、この国の要所には報道官とかおいたほうがいいんじゃね。とか思いますね。元々リークというのは、裏づけのない内部情報ですよ。それもヘタすれば意図的に流されたシグナルやアドバルーンである場合もあるし、そういうのを踏まえないで(裏づけもとるでなし)、単なる「関係筋」とかで安直に報道に乗せるならそもそもマスコミの存在意義ってなにさ。と思うわけですよ。オピニオンがない報道機関なんて単なる時事通信転売サービスでしかないわけです(極論)。

最近のお気に入り
桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」。原材料がすごいデンジャラスなのでw 平日昼間に食べるようなものでもなく、平日の晩飯でも節制したほうがいいぐらいなんですが、ご飯や蒸したキャベツ(生でも可)に凄く合うのでモリモリ食べちゃいます...、いや、いいのかね。元々「怒髪天」のCMでアレっ?と思いましたが、ほんと評判いいですね。

C-X(XC-2)について
まぁ、ニコニコ大百科でもういいや。っていうか(...ま、色々やりましたので)とはいえ、初飛行おめでとうございます。T-4のエスコートで飛ぶ姿をYoutubeで見てキレイだなと思いましたよ。
戦域間輸送機のカテゴリーを覆す高速輸送機として無事正式採用化になることを願ってやみません。実は日本でも過去にない最大級の航空機なんですね。そんなもの簡単と作れれば苦労はしませんが...だって、日本の爆撃機って戦前だってゲフンゲフンな出来だったじゃないですか。航続距離は長かったけど搭載量は少なかったり...まぁ、エンジンがやっぱりゲフンゲフンだったわけで...航空機エンジンってほんと難しいよね。
実は1号機、機体の補強やったらバランス崩れて、バランスウェイト乗せたとか、調査機械とか乗せているから、本当に飛んでるだけだよとかいうあまり芳しくない話もありますが、1号機の試行錯誤がちゃんと反映された2号機でどれだけの能力を示すか...32t搭載なのか、それとも37tという民間バージョン案まで届くのかとか、本当に興味深く見ていこうかと。

貧すればなんとやら。
ちょっと最近有料購読しているメルマガ読んでて、うーんと首をかしげたり。
なんていうかね、いたたまれないんですよねぇ。基本的に応援の意味もかねて捨銭だと思ってはいるんですけど、時々...っていうか最近はかなりの頻度で、「何が悲しくて有料でこんなしおしおな話を読まされないといけないのか」と思うことしきりで。政治的スタンスもそうだし、時折覗かせるなんていうかドロドロっした話なども。と思っていたら、おそらく自分と同じメルマガを読んでいるであろう方も似たようなことを書いていて、ああやっぱりとか思ってもいてみたり。
(最近のあっち方面の対立についても、色々思うこと大だったりします。正直言えば双方に、ですが)
なんだか奥歯にモノ挟まったような言い分で、こういうのを書くのもどうかとは思うけど、何かのシグナルにはなってほしいな。自分自身とかに対しても(?)

最近買った本いろいろ。
モテキ 3 (イブニングKC)
モテキ 3 (イブニングKC)
講談社 2010-01-22
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おすすめ平均 star
star土井亜紀は、どうしたいのか?
star白土三平タッチなオム先生
star男心の描写

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い、いたいよ。いろんな意味でな!w

へうげもの 10服 (モーニングKC)
へうげもの 10服 (モーニングKC)
講談社 2010-01-22
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おすすめ平均 star
star次世代クリエイターたちの勇躍を見よ!
star人は老いるもの。逃れられない。
star蒲生氏郷と政宗の最後の茶会

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GIANT KILLING 13 (モーニングKC)
GIANT KILLING 13 (モーニングKC)ツジトモ

講談社 2010-01-22
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star第2回東京ダービー。

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ボクラノキセキ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
ボクラノキセキ 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
一迅社 2009-02-25
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star前世
star面白いことは面白いのですが‥
starジャケ買いでも大丈夫!

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ボクラノキセキ 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
ボクラノキセキ 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
一迅社 2010-01-25
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上の二つは最近blogやTwitterでアレコレと目にしたあとで本屋で見かけてそのまま購入したもの。
うん、なんていうか一巻のときは読みながら、「うーん、キャラの書き分けどうなのか」とか思いつつ何度か読み直して、ああうん、なるほどとでもないと理解できないような...作品だったけど、めきめき絵のスキルがあがってきたようでこれはこれでいいかも。で、問題はこの後の展開なんですが。


2010年1月8日金曜日

ガンパレード・マーチ 逆襲の刻 津軽強襲

ガンパレード・マーチ 逆襲の刻(とき)―津軽強襲 (電撃ゲーム文庫)
ガンパレード・マーチ 逆襲の刻(とき)―津軽強襲 (電撃ゲーム文庫)
アスキーメディアワークス 2010-01-10
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信じられん。月刊榊ガンパレなんて。

年の瀬の東京を襲ったクーデター未遂は日本自衛軍に破滅的打撃を及ぼした。
山口防衛戦・九州奪還戦で疲弊した自衛軍はさらに身内同士で戦ってしまった結果、組織内部で疑心暗鬼になるほどだった。
5121小隊もそのかぎりではなく、度重なる連戦の最後に同じ人類同士で戦うということでPTSDなどストレス要因のトラブルが激発。人型戦車パイロット達だけではなく整備班班長の原も問題を抱え込むことに。

そんな中、東北に幻獣が上陸。相次ぐ戦いで東北地方の一線級の部隊は引き抜かれ骨抜き状態。かろうじて一部の司令部人員や人数合わせでまたもや徴集されていた(経験不足の)学兵らでは防ぎきれず戦線は崩壊。北海道と本州の連絡線が寸断されてしまう。

日本のありとあらゆる資源の供給源でもある北海道から分断され、本州に残された物資での継戦見積りは一ヶ月。その間に戦線を建て直し北海道との連絡線を構築せねばならない。
なおかつ、この幻獣上陸は九州のカーミラ一派と和平を結んだ現政権にも痛いダメージを負う事になった。幻獣との和平に懐疑的な流れを生み出すことになってしまう。さらに動員できる兵力は限られ、なおかつ国内ではクーデターでも表に出なかった黒幕たちが蠢動する。
正面では幻獣相手に戦い、背後では東京政府自体の警護も必要という過酷な状況の中、5121小隊は青森へ向かう...。

おいおい、いままで戦線だけで末期戦の有様だったのが、とうとう国全体で末期戦ばりの展開に。経験不足の兵員、一部の熟練兵は疲弊。装備も足らず、補給も行き届かず、国内の政府・軍部の足並みは揃わず。というこれでもかという逆境。
いままで戦いに突っ走っていた5121小隊も疲弊(まぁ、九州撤退・山口防衛・九州奪還と1年に満たない間の激戦の日々の最後に東京動乱だしねぇ)。
戦争時のPTSD克服のために後方の、なんのストレスもかからない場所でゆっくりと心と体を癒す...ということが出来ない状態に。何しろ、人間相手に戦うこともストレスなら、そのあと一転して平和になった(かのように見える)東京に放り出されるわけですから、ベトナム戦ばりの過負荷状態というわけで。

しかし、山川父親。意外と献身的だな。一つ皮が向けたのか、といわんばかりの国に対する献身ぶり。まぁ、色々とブレイクスルーしたので委員長気質がいい意味で状況に合致したのでしょう。身の回りの欲望ではなく、周囲が求められていることと自分の価値観と能力が合致した幸福な結果というか。
自衛軍の切り札として、荒波閣下以下も送り込まれたけどトラブルに巻き込まれたようだし、全国各地から兵力をかき集めても今度は兵力分散だし、どこかで残存兵力を束ね、分断された戦線を打通する必要がある。ただし市街地すら狭隘な東北北端では人型戦車や車輌も制約を受ける可能性もあるというわけで中々厳しい戦いが続くでしょう。

しかし、こういう形で月刊化はある意味嬉しいな。どこまで維持できるのか、そしてこの戦いがどうなるのか注目したいですよ。はい。



2010年1月6日水曜日

ピクシー・ワークス

ピクシー・ワークス (電撃文庫)
ピクシー・ワークス (電撃文庫)
アスキーメディアワークス 2009-09-10
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おすすめ平均 star
starガチで面白い
starスカイ・クロラシリーズとは全く別ジャンルの飛行機物語で、読後の爽快感を味わう本
star深く考えるとなぁ

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日本のライトノベル界において"女子高生"というジョブ・クラスは何でも可能なマジック・スキルを有する。異世界に行こうが、世界を崩壊させようが、救世主だったりもするけれど、日本におけるありとあらゆるファンタジー・職種・スキルを兼ね備えることが可能なクラスなのである。

何を書いているのかと思われるかもしれないが...。まぁ、事実でしょ?

というわけで、定点観測させていただいているblog「徒然雑記」さんのところで取り上げられてたのが印象にあり、本屋で発見。読んだら本当に面白かった。うん!

決定的にある意味タガが外れた、ナチュラル・ボーン・女子高生たちによる物語なわけです。もうね、世間がどうこうの問題じゃなくて自分たちのルールに従って生きている/生きることが出来る(と思っている)女の子たちに持ち込まれた依頼。
その依頼とは物語世界にあった大戦の遺産、無人戦闘機を飛ばせ。というわけで、航空機好きの人ならたまらん物語ですね。にやりとする小ネタもありましたしね。 まぁ、タイトルからして、あああのチームのもじりね。とわかるわけですがw

とはいえ、天下無敵の女子高生だけど、無敵なのは彼女達の周辺でのみ。そこには現実が待ち構えている。なんていうか、この作品世界において女性陣は総じて覚悟がありすぎる...んですが、物語後半に出てくるある女性とか非常に面白いですよ。

というわけでどうも新人らしいのだけれど、新人らしからぬテンポのよさで非常に面白かったですよ。続きが出るのかなぁ。期待してもいい作者だと思います。というわけでオススメです。はい。


Steins;Gateの濃密な時間

Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)(通常版)
Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)(通常版)
5pb. 2009-10-15
売り上げランキング : 59

おすすめ平均 star
star思い切って買って良かった
star初めて、ゲームで泣きました
starいい話だった。

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いやー、年末対策に買ったゲームだったんですが大正解。全プレイ時間1.5日は無駄じゃなく面白かった。最初の3時間分は主人公のあまりの中二っぷりに痛い思いでのた打ち回り20分刻みにしかプレイできなくて、ひーひーだったんですよ正直。
ハチクロ的にいうと大昔に脱ぎ去ったはずの「中二スーツ」を無理やり着込まされるような感覚で。もうね、ニコマスMAD(ノベマス)がいくら中二だとか言ってもそれを超えるような中二マインド全開で、あーもーごめんなさいというノリでした...が、ある一転を過ぎたら怒涛の展開に我を忘れて物語に没頭してました。最後のシーンを見終わってため息ついて窓の外見たら、朝日が出ていたはずなのにもう日が暮れてましたよ(マジで)。

アレコレと余計なことは書きません。Xbox360を持っているならこのゲームをプレイしないのは罪悪です。ただし時間泥棒であることを覚悟して社会人は週末にプレイしましょう。最初の痛さは笑ってこらえると、物語の最後は、あの痛さについて別の感情がわくはずです。

オススメのゲームでしたね。



#ここから先は余談話(若干のネタバレあり)。
ヒロインの声をあてているのが今井麻美(アイマスの如月千早役)で、アイマス関係のラジオとか聞いていると彼女がどーしてもヒロインに重なって困る。その隠し切れない駄目っぷり方面についてのみだけどねw。



多重疾走する24時間の物語

15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-1)
15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-1)箸井 地図

集英社 2009-09
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15×24link two―大人はわかっちゃくれない (集英社スーパーダッシュ文庫) 15×24 link three 裏切者! (集英社スーパーダッシュ文庫) 15×24 link four Riders of the Mark City (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-4) 15×24 link six この世でたった三つの、ほんとうのこと (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-6) 15×24link five―ロジカルなソウル/ソウルフルなロジック (集英社スーパーダッシュ文庫)


大晦日。よりにもよってネット心中を図る高校生のメールがなんの手違いで不特定多数にご送信。興味半分、厄介ごとにため息つきつつ半分、己の価値観に抵触するためやる気満々などなど、15人の男女がそれぞれの理由を秘めてメールの送り主をめぐって都内を駆けずり回る破目に。ところが事態は色々な事件が絡み合って錯綜する。さて、24時間×15人分の人生模様が始まるのだが...。

ライトノベルにしては毎月刊行っていう売り込みで昨年秋に発売されたのが昨年内ですべて発行。うん、まぁ、正直言うけど売り方として大失敗なんじゃないのかな。
正直言うけど、これが電撃文庫でもうすこし売れスジの書き手だったらOKだったんでしょうが、作者の新城カズマ氏は...自分は好きな部類なんですが...そこまで市場としてセールス・バリューをもっているわけではないのですから。
こういうのはスピード勝負ですから二ヶ月で3冊ずつ刊行とか、いっそハードカバーとか、電撃文庫のアレのように常識はずれのページ数で刊行するとか奇策を用いないと、物語自体のドライヴというか疾走感に身をゆだねられないですよ。ちょっとでも息を継いだら途端に物語の長さがウザったくとか、どうしてそんなシーンを挿入するの?とか群像劇なので、視点がアチコチぶれるからそれってどうなのさとか、そういう雑音が生じるんですよ。自分は最初の一冊冒頭を読んでそのまま閉じ、全巻そろうまで待ちましたけど...。それでも一気読みする時間などを考えるとどうにもねぇ...正直途中で物語に没頭できなかったときもありました。こういうのは物量で押し切らないと。

ま、上の文章は主に出版社サイドの話なので、物語そのものとしてはまったく評価は別です。うん、まぁ、相変わらず新城カズマらしいディレッタント的・韜晦大目・錯綜気味の小説だなぁというのが正直なところで感想に困る。というのが本音です。
ライトノベルとして"わかりやすい物語"じゃなくて、幾重にも重なったシーンの向こうにある何かについてどう語るか、というわけで、ライトノベルというカテゴリではないんですよね。なんていうか面白い?って聴かれると、うーんとしか答えようがないというところで。どう面白みを伝えるか悩む...人によってそれぞれの感想を抱かせる作品だと思いますよ。

とはいえ、自分がどうしてここにこうやって取り上げているのかといえば、一重にココロに僅かでも触れたものがあるわけです。どんなに時代がかわっても、ツールが変化しても、人と人との関係性は確かにそこに存在するわけです。物語のラスト、一箇所に集った面々の最後の行為にその断片が見えるわけで。何を書いているんだ?と思われるでしょうが、こういう書き方しかできないなぁ。

#で、後書きですね。自分は一番最後の口なのです。

2010年1月3日日曜日

2009年下半期 全体の総括として

2009年下半期ニコマス20選の選出が終わったあとの周辺見る専のつぶやき。

アイマスSP、アイマスDSの商業的失敗とか色々あるのと、流石に単一コンテンツで3年も回すと色々と倦怠感とか疲労感が高まりつつあることを象徴するかのようなニコマス2009年下半期でした。ノベマスの台頭...というよりPV系が結構後退ぎみだったせいでノベマス系があらわになってきたというか。
まぁ、はっきりいえばPV系動画素材の枯渇なんですけどね。PV系動画の旨みもほとんどしゃぶりつくされた...90年代的にいうと消費されつくした感もあります。
(曲のチョイス+ダンスの切り貼りだけだとよほどキャッチーな音楽でないとニコマス・コア層には希求できても不特定多数には広がりませんよね。そのため、相対的な視聴者層、とくに新規は減っていく。数として見えるために他のジャンルにくらべると見劣りがする→衰退か?という発言相次ぐ→作成本数の減少という悪循環が生じているんじゃないかな)

とはいえ、短期の燃料追加として、L4U!アドオンみたいな追加パックでX箱レベルのクォリティで貴音と響のダンスパートが増えれば・新曲が投入されていれば? もう少し違ったかもしれません。ダンスパート素材の枯渇...というか表現方法の展開はG様Pが見せたようなMMDしかないだろうなと思っていたら、さらに加速をつけて「3A07」で自作モデルによる(表情の)演技まで可能にしちゃって吃驚したんですけどね。
じゃ、コンテンツ供給元のバンナムとしてどうなのよ。という話はTwitterでもチラホラ書き込んだんですけど、もうXbox360/PS3での提供しかないでしょ。裾野を広げることも重要だけど、高みも供給しないとね。というジレンマじみた結論に。
アイマス開発チームもそこらへんはちゃんと理解しているというかわかっているので大丈夫かと思います(オフィシャルでのディレ1の発言より)。
でも大変だろうなぁと思いますよ。MSとかDSとか楽曲そのものなんて毎月ペースで提供していますし、楽曲そのものはとんでもない勢いで投入してるんですよ。バンナム&コロンムビアの頑張り(搾取ともいいますが汗;)はすごいと思います。
ただ、アイマスの(開発チームにとってはいささか不本意ではあるかもしれませんが、どうしてもアイドルマスターというゲームそのものの本質を理解している人がどれだけいるのさという感覚はあります。アイドルマスターとはキレイだけど残酷な物語です。X箱のファーストプレイでふがいない結果に終わったときのプレイヤー本人に突きつけられる痛みもこみで。ただたんにコンテンツ、周囲が盛り上がるから自分も。というノリとはちょっと違うんだけど、それを求めるのは酷だしなぁというのもあります。

話はもどってニコマス界隈のほうへ。
PV系作品も色々な工夫を凝らす作品が増えてきたと思いますせんか? 昔みたいにダンス一辺倒ではなくて何がしかそこに「何か」を追加しています。ストーリーっぽく追加したり、エフェクト追加したりしてそこに物語性を追加しようという動きがあったり。PV系が今後何かを求めていく示唆になるかな。HD画質+エフェクトプラグインだけじゃもう立ち行かないよ。というわけで何かを求めていく必要があるかもしれません。
ノベマス系については、冒頭数話で食いつかせないと客は微減する一方なのはいたし方なくて、よほど物語が面白くなれば周辺でアレコレ取り上げることで新規参入者を増やしていけることになるのでしょうか。あと、ちゃんとノベマスを終わらせようねと視聴者からは無体な要望を出してみたり(とはいえ出来ない場合もあるのは自分も重々理解できるのですが...ね)。

ニコニコ動画におけるアイドルマスターMAD周辺、ニコマス界隈において「アイドルマスター」というのがコンテンツから、次第に共通言語っていうかプラットフォームになってきたなと思うのがここ最近の流れですね。ノベマスもそうですよね。意味合いとしてはアイドルたちがTVドラマに出演するようなノリだったんですけど、今ではそういうことは希薄になっている傾向があります。二次創作の循環のような気配もありますが(あらゆるジャンルはある一点をこえるとそういう傾向があるんですが)。

アイマスであることの意味を踏まえて、それでいて単品でも成立するような作品...というのが増えてくれると嬉しいかな。そういう意味でも「3A07」はニコマス2年間半の集大成というか、七夕PがあとでUpしたダンスパート単品も含めて、一つの到達点であり数多くある中での方向性であってほしいと思います。いや、だって3Dモデルまで自作して表情で演技までつけて、物語も幾重にもトラップを仕掛けて、それでいて動画+ダンスパートも隙がなし、なんて一人のPじゃ無理目ですよ。あれはもう三人のケミストリーあってこそ。としかいいようがないです。
(そういう意味でRidgerPとか友Pたちが見せるオーラみたいな作品世界はなんだろうかと思うんですよ。がっちりつかんで離さない不思議な作品です)

ほかのP全員があれを目指す必要はないけれど、根幹に何があるかは踏まえてほしいというのはわがままに過ぎるかもしれませんね。

とはいえ、2010年はどうなるでしょうか。いかなるジャンルも疲弊していくのは07年から延々と書いてきました。ニコマスもそうなるのでしょうか。いや、まぁ、この流れの速い昨今、2年も持てばかなりの奇跡ですが、果てなる何かを追いかけていくのか、それとも拡散して希薄なものとなっていくのか。
コンテンツ・リーダーであるバンナム、ディレ1にまで(しぶしぶか、あるいはこっそりと承認された感のある)ニコマス界隈のP、見る専たちがどういう対応を見せていくのが、祭りの中に楽しみながらも祭りの果てもみていきたいですね。


2010年1月2日土曜日

ニコマス2009年下半期20選

今回もやってきました。ニコマス2009年下半期20選。
詳しいレギュレーションは卓球Pのblogを見ていただくとして...
2009年下半期ニコマス20選レギュレーション」 from 温泉卓球場
1Pにつき一作品の縛りがあるので要注意! 合作の場合どうするんだ、これ?...というわけで早速行こうかな。長くなるけど折りたたみません。ご容赦を。

1. hsc作品 「アイドルマスター・ツンデレーション」

そのほとばしる伊織に対する理解度がハンパないです。伊織が嫌いというか今一つかみ切れてないなぁと思う人はこれを見ればOKみたいな。ニコマス界隈では最初は春香や千早、やよいなどが人気だったんだけど、最近は妙に伊織が注目ですね。どういうことだろう。

2. 怒首領蜂P作品 「アイマスカパラダイスオーケストラッ!」

PV系でノリのよさは天下一品。ニコマスPV系って、色々方向性が拡散したけれど、根幹にある「女の子が音楽に合わせてダンスしていることを見ている楽しさ」ってのがあって、その根幹部分をもう一度引っ張り上げてリボンをつけてみたような作品。見ているだけで楽しくなるならALL OK?ってなわけです。

3. う~おっほいP  「LUPIN THE THIRD '78」

上にもつながるんだけど、ニコマスMAD作品でわりとポピュラーな音楽のチョイスはヤスタカサウンドもあるけど、スカパラみたいなノリ系スカも十分OK。そしてダンスシンクロとかエフェクトあればOKでしょ、みたいなPV系MADの根幹のような作品かな。

3. しゃどP 「ハンマーソングと痛みの塔」 水瀬伊織

ま、また伊織動画か。俺は一体ry) まぁ、それはともかく、「書いてみた」系作品の筆頭かな。BUMPの曲とちゃんと合っているし、絵柄もマッチしていると思います。


4. 下井草P 「EVERYDAY IS A WINDING ROAD」

もうね、色々な意味でかないません。と思ったぐらい「書いてみた」系作品の中でもバランスとかネタが色々バランスがかれているハイ・アベレージ作品。
実は下井草PとRAPの合作のほうとどれを取り上げようか散々迷ったんだけどね...。単品もあるのでこちらから。

5. RidgerP 「宝野ハルカ -MASTER ARTIST 66-」

あまり語ることはない「王の帰還」が見せた作品。なんていうか、どうコメントすればいいのやら。圧倒的な説得力みたいなものが映像にあるんだよね。

6. 友P & 慈風P 「ワンダーモモーイ by 亜美@とかち re:produce」

まあ、この作品ははずせないかなぁ。色々外部からの評価もあるけど、それは抜きにして友Pがここまできたなんてなぁ。とわりと初期から見ていると違う意味で感慨深いです...はい。

7. ごまP 「菊地真 『自転車』-MASTER SPECIAL05-(PV EDIT)」

もうね、なんてコメントしよう。MS楽曲でも好きな「自転車」で、プレーンなPV系MADでここまで丁寧に作られると賞賛しか出てこないですよ。大好きな作品です。

8. トカチP 「君の知らない物語 秋月律子」

選んだ楽曲の勝利としかいいようがないけれど、律子ならそうだよねぇ。とうなづいちゃうんだよね。トカチP作品ということもあって律子に対する理解の勝利というべきか。
(2010/1/6 DSP→トカチPに修正。申し訳ありませんでした)

9. ぎょP 「「MY FOOT」 the pillows 真美 春香 美希」

誰かが必ず「@ウイエ」タグ(ニコマスにおけるthe pillows モチーフ作品タグ)で「MY FOOT」をやるはずだと思っていたら、ぎょPで吃驚した。シンクロも面白い。

10. ぴっかりP 「サクラ大戦 「御旗のもとに」全面改訂版」

全面改訂版。ということもあってこちらでとりあげました。サクラ大戦にアイマスキャラは合うんだよね。

11. 国綱P 「アイマスDOGA(17)『偶像剣 緋蒼乱舞』第二話」

いやね、ほんとは20選だからノベマスとかは1話からとか思ってたんだけど、そうも言ってられないすごい作品。まぁ、未見の方はぜひ。DOGAで3Dにして時代劇で殺陣をやろうっていう、そのどこからどう考えればそこに行き着くんだ?というスタンスだけで最高です。

12. ドリ音P 「【人力Vocaloid】Camellia【島谷あずさ】」

いや、もうどこをどういえばいいのやら。人力Vocaloidも行き着くとここまでかと思ったドリ音Pの中でも「島谷あずさ」が好きなので、こちらをpickupしました。

13. ままかりP 「 星のかけらを探しに行こう 【律真計画】」

おっさんホイホイ枠から、この作品。いや、曲もダンスのチョイスもあっていると思います。はい。

14. AruP 「タイナカチハヤ - Visit of Love - 【再現PV】」

これは比較版をみないとスゴさがわからないかなぁ。→比較版【ニコニコ動画】アイドルマスター -Visit of Love- 【比較版】
いや、最初見たときは「ふーん」ってな感じだったんですけど、比較版みたら評価が一変。よく頑張った。本当にそう思う!

15. 七夕P&セバスチャンP&RAP 「3A07 ~Memories are here~」

もうね、色々な言葉を費やしても語りきれないかなとか思うわけですよ。
いままでの積み重ねがあってここまできたことのすごさと、それでいて三人が見せたコラボによって、アイマスというフォーマットを使いながらもアイマスに頼り切らない説得力をもった作品を作り上げたこと。細かいテクニックでも色々書きたいことは山ほどあるんですけどね。三人合作しているから、他の作品を取り上げられなくてギギギっとなってもいますけどね!

16. tlop 「ライオン~伊織とやよいのサバイバル」

これもすごい衝撃を受けた作品。tlopの作品は以前も自分を伊織に対する捉え方を激変させてくれたのだけれど、この作品ではさらにブーストかけて違う領域にもっていってくれた。SS+動画という組み合わせからさらにニコニコ動画でしか出来ない投票機能で、見ているこちらも動画のパーツとして組み込んでしまったその着眼点は絶賛もの。アイマスというゲームそのもののオーディションをリアルで体感させてしまった。あと小ネタも満載。それでいて動画そのものも出来がいいし、(09年はわりと停滞傾向だった)PV系動画の新たな地平を見せてくれたと思う。

17. P不詳 「THE iDOLM@STER ClubNights」

これはもう企画の勝利。いままでアイマスrimix曲関係だとどうしてもPが全面に出てくるところがあったけれど、これはあえて背後にいることを選択して、それでいて良質なRimixを提供してくれた。作品だけじゃなくて周辺その他もろもろの企画も成功しているんじゃないかな。というわけで、この企画作品全部といいたいところだけど、そうはいかないので冒頭作品から。

18. おくるだP 「 秋月律子『おーけー』」

律子が好きです。それだけ? っていうか、それで十分じゃないかと。
鉄板のヤスタカサウンドだけど、ちゃんと手堅くまとめてますよね。

19.シラカワP 「 雪歩&アイマスオールスター「sweet sweet」のあのわ HD」

はい、自分の中でのベストPの一人、シラカワPの作品から。ほかに何もいうことなし。好きなんですよ、本当に。

20. ておくれP 「アイマスクエストⅣ 96話 第七章ファイナル「覚醒カタルシス」」

アイマスクエスト全体として、第七章ファイナルを。
リアルなストーリーテラー(語り部)成長譚としてもこのアイマスクエストは素晴らしかった。正直、最初はどうなるのか?と思っていたけれど、ぐいぐい物語を引っ張っていきはじめたので。アイマス&ドラクエということで、両方を知らないと難しい?と思っていたけれど、そんなことはなくて、いつのまにやらアイマス&ドラクエを知らなくても十二分に面白い領域まで物語を作り上げてくれた。半年ほど休止という話だけれど、私生活はやっぱり大事だから、ちゃんと余裕が出来てからもう一度もどってきてほしいな。感謝と物語再開の期待をこめて、ノベマス枠はアイマスクエストに。

えーっと総括を書こうかなと思ったら以外と長くなったので、次のエントリで書くことにしました。