2010年1月8日金曜日

ガンパレード・マーチ 逆襲の刻 津軽強襲

ガンパレード・マーチ 逆襲の刻(とき)―津軽強襲 (電撃ゲーム文庫)
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信じられん。月刊榊ガンパレなんて。

年の瀬の東京を襲ったクーデター未遂は日本自衛軍に破滅的打撃を及ぼした。
山口防衛戦・九州奪還戦で疲弊した自衛軍はさらに身内同士で戦ってしまった結果、組織内部で疑心暗鬼になるほどだった。
5121小隊もそのかぎりではなく、度重なる連戦の最後に同じ人類同士で戦うということでPTSDなどストレス要因のトラブルが激発。人型戦車パイロット達だけではなく整備班班長の原も問題を抱え込むことに。

そんな中、東北に幻獣が上陸。相次ぐ戦いで東北地方の一線級の部隊は引き抜かれ骨抜き状態。かろうじて一部の司令部人員や人数合わせでまたもや徴集されていた(経験不足の)学兵らでは防ぎきれず戦線は崩壊。北海道と本州の連絡線が寸断されてしまう。

日本のありとあらゆる資源の供給源でもある北海道から分断され、本州に残された物資での継戦見積りは一ヶ月。その間に戦線を建て直し北海道との連絡線を構築せねばならない。
なおかつ、この幻獣上陸は九州のカーミラ一派と和平を結んだ現政権にも痛いダメージを負う事になった。幻獣との和平に懐疑的な流れを生み出すことになってしまう。さらに動員できる兵力は限られ、なおかつ国内ではクーデターでも表に出なかった黒幕たちが蠢動する。
正面では幻獣相手に戦い、背後では東京政府自体の警護も必要という過酷な状況の中、5121小隊は青森へ向かう...。

おいおい、いままで戦線だけで末期戦の有様だったのが、とうとう国全体で末期戦ばりの展開に。経験不足の兵員、一部の熟練兵は疲弊。装備も足らず、補給も行き届かず、国内の政府・軍部の足並みは揃わず。というこれでもかという逆境。
いままで戦いに突っ走っていた5121小隊も疲弊(まぁ、九州撤退・山口防衛・九州奪還と1年に満たない間の激戦の日々の最後に東京動乱だしねぇ)。
戦争時のPTSD克服のために後方の、なんのストレスもかからない場所でゆっくりと心と体を癒す...ということが出来ない状態に。何しろ、人間相手に戦うこともストレスなら、そのあと一転して平和になった(かのように見える)東京に放り出されるわけですから、ベトナム戦ばりの過負荷状態というわけで。

しかし、山川父親。意外と献身的だな。一つ皮が向けたのか、といわんばかりの国に対する献身ぶり。まぁ、色々とブレイクスルーしたので委員長気質がいい意味で状況に合致したのでしょう。身の回りの欲望ではなく、周囲が求められていることと自分の価値観と能力が合致した幸福な結果というか。
自衛軍の切り札として、荒波閣下以下も送り込まれたけどトラブルに巻き込まれたようだし、全国各地から兵力をかき集めても今度は兵力分散だし、どこかで残存兵力を束ね、分断された戦線を打通する必要がある。ただし市街地すら狭隘な東北北端では人型戦車や車輌も制約を受ける可能性もあるというわけで中々厳しい戦いが続くでしょう。

しかし、こういう形で月刊化はある意味嬉しいな。どこまで維持できるのか、そしてこの戦いがどうなるのか注目したいですよ。はい。



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