2009年4月22日水曜日

ジェイミーのグレートイタリアンエスケープ

ジェイミーのグレート・イタリアン・エスケープ DVD-BOX
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身も心も消耗した男の旅路の果てにある幸せ。

最近行われたイギリスのG20会議に出席した国家指導者たちの晩餐会を取り仕切ったことでも有名な、ジェイミー・オリバー。食の不毛地帯、イギリスのシェフでも飛びきり有名な彼ですが、彼の経歴も面白いんですよね。

1975年5月27日、イギリス・エセックス州のClaveringで、パブ・レストラン"The Cricketers"を経営する両親の下に生まれる。8歳の頃より両親の手伝いを通じて、料理に親しむようになる。16歳の頃、料理人になることを志し、Westminster Catering Collegeに入学。その後、フランスで修業。ロンドンに戻りいくつかのレストラン等でシェフを務めた。シェフとしての活躍がドキュメンタリー番組としてテレビで紹介され、注目を浴びるようになる。

From Wikipediaからの引用

ただ、ここにも書かれていないことを書くと、彼は難読症をもっていて、学校が嫌いだったといいます。だからこそ、子供ながら父親の料理の手伝いをしていたのかもしれません。



彼はイギリスのTV番組に出ることで一躍イギリスで有名なシェフの座につきます。普通だったらそこで終わりなのですが、彼の活躍はそこだけではとどまりません。

ニート的な立場に甘んずる若者たちを、一流のシェフに成長させるために悪戦苦闘したり(一方新しいレストランを作るのに七転八倒)、結婚し、子供が生まれたことを契機に学校給食に着目、サッチャー政権下で一食80円まで削られた結果、とてもじゃないが子供が食べるようなシロモノではないものに成り果てた学校給食をマシなものにするため苦労を重ね、ブレア首相にも直談判、なんとか予算を獲得したり(その後のエピソードも泣けるんですが)と面白い話が番組化されています。

シェフ本来の仕事、若者たちの教育、学校給食の再建、そして家に戻れば二人の女の子の父親、良き旦那として振る舞うジェイミーですが、ただ、そういう中ですっかり身も心も消耗してしまい、彼は自ら選んだシェフとしての行き方、情熱を取り戻すために一人旅を決意。
豊な食材とそれを食する人達がいるイタリア各地を、VWワゴンで巡る旅へと出ます。イタリアの様々な自然と、そこで暮らす人々と豊な食事。彼はその生活に触れることで、もう一度再生を果たすための日々を過ごします。

youtubeなどの動画でジェイミーの生き方に色々興味が沸いたので、DVD「グレート・イタリアン・エスケープ」を購入。ざっと見てしまいました。
いや、基本的にジェイミーって階級社会の英国の中でも特異な立場だと思うんですよね。パブの料理人の息子、ということは上流階級出でもありません。育ちが如実に出るのは口から出るたびに覆い隠される激しい放送禁止音(w)、きっとFで始まる四文字言葉とか言ってんだろうな、っていうのはすぐにわかります。 そんな彼でも口汚くアレコレ愚痴っていたりしながら、作り上げる料理は一級品(なのかなぁ?)なわけです。
とはいえ、正直、日本人の目から見ても食の不毛地帯であるイギリスから来たシェフに、イタリア人は手厳しいんですよね。ここらへんジェイミーも後々愚痴ってますけど、イタリア人にとって食のベースはあくまで「マンマの味」、つまり母親が作った郷土料理にあって、それ以外の新奇なものはあまり好まれないんですよね。口で美味いとはいうのはまだマシなほうで、「この味付けはこの地方の料理じゃない」なんていう始末。
ジェイミーも最初はイギリス風の料理にわりと固執していたんですけど、この話の中盤から郷に入りては郷に従えというわけで、イタリアン風の料理なども振る舞いはじめます。

彼の最終目的地は新婚旅行を共に過ごした場所。そこで彼がイタリア旅行で世話になった人々を呼び、誕生日パーティとして料理を振る舞います。そこには料理人として再生した姿が見えるわけです。

まぁ、料理として美味いのかどうなのか、とかはわかりませんが、結構「へぇっ」っていう作り方とかありますよね。オーブンがない野外パーティでどうオーブンを必要とする料理を作り上げるのか、とか面白いくだりがありますよ。

というわけで、視聴記録として。


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