セカイ系とは何か ポスト・エヴァのオタク史 (ソフトバンク新書) | |
ソフトバンククリエイティブ 2010-02-18 売り上げランキング : 1658 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
...ま、なんていうかエヴァ以降のドタバタ騒ぎっていうか、ゼロ年代を席巻したセカイ系を集約して知りたいならそれ読んどけ、みたいな? という本でした。ただ、作者のスタンスとか色々身引いて考えておくのが必要かな。オタキング岡田氏に対する意識とかあそこらへんのドタバタ劇も、もう少しニュートラルに見ておく必要があるでしょう(褒められたものではないのは自分も同意するけどね)
セカイ系って結局なんだったの。と言われると、ざっくり自分の判断としては登場人物たちのモノサシがとどく両手両足両目が届く範囲までの距離がすべての認識世界として成立しているもの。世界と自分の価値観が等価であると考えるもの。極めて私小説的なモノ。内向きなもの。というもので、確かにエヴァ以降多かったよね。と思うし、自分も嫌いじゃないんだけど、内向いて閉塞しちゃってばかりもいかんだろ?っていうのが、ゼロ年代を克服しつつある今の流れかなぁ。
ただ、セカイ系と言われると「?」と首をかしげちゃうのが「All You Need Is Kill」(最近ハリウッド映画化も決まったそうで・・・)かなぁ。確かに「閉塞」「繰り返し」を描いていたけど、なんというか書きたい主題はそこにはないというか。
とはいえそういうセカイ系を巡る作品とその周辺をもう一度読み直すにはうってつけの本かなぁ。ただ、何度も何度も「イリヤの空 UFOの夏」が出てくるのにはちょっと閉口気味。確かにキーストーンではあるけど、秋山瑞人がイリヤだけと思われるのはシャクに触る。EGコンバットだろうに。とかリアルで読んでいた世代はマジで思うわけですよ。猫の地球儀もいいですけどね。
過去10年間を遡るにはうってつけの本ではありました。はい。
0 件のコメント:
コメントを投稿