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アニメ・アイドルマスター(以後、アニマス)、今日(1/15)日にニコニコ動画でも完走しました。
最終話はライブ話なので、話的には24話のあとがき的要素な話でしたがいい話でした。「終わるけど、終わらない物語」がそこにあります。
個人としては、物語としては「ちゃんと終われるか否か」を重視しているのは確かなのですが、アイマスは息の長いコンテンツで、正直自分も心情的なベクトルが大きく振れたり、触れなかったりとしていましたが、アニメが放送されている間、かなり強いベクトルで接することができました。
アイマスって、ほんとアーケード版、Xbox360、PSP、DS、そしてアイマス2の大混乱と困惑から、アニメ版で、本当にアイマス好きなスタッフに恵まれて、色々な新規プロデューサー(ファン)たちも獲得しつつ、従来のプロデューサーも納得する、プラスアルファの匙加減が効いていました。
散々酷評されたジュピターも、いまとなっては受け入れられてCDバカ売れですよ。あの騒動をリアルで体験していた人は信じられますか?
まぁ、ゲームというプラットフォームで見れば結構難ありなシロモノではあるんですが、そこはそれ、いみじくも最古参の声優さんらが語るように、もう携わって8年以上。おそらく、一番古い中村先生、ミンゴスあたりだと2002年のプロジェクト立ち上げのころからですから、10年に達しているわけです。息長いし、釘宮さんほど売れては...まぁ、ミンゴスはシュタゲもあったし、智秋さん...はべつの方向で売れている?からwまぁいいか...いないので、声優さんたちがかなりコミットできたというのもあるかもしれません。
で、アイマスのBDの話ですよ。基本、ニコニコ動画とかの放送を何度も見ている立場としてはもう基本的にBDはお布施というか寄付というか、そういうニュアンスも強いのですが、それでも購入したら一度はコメンタリーで声優さんたちのある意味gdgdなトークを聞きながら見るのですが、いやね、3巻は色々な意味で面白かった。
7話、高槻やよいを中心にした話(やよい回)があるんですが、そこに絡むのは伊織と響。改めて見てどうしてこの面子?と思ったけど、ああ、なるほど、実はこの三人、兄弟がいる設定なんですよね。しかも心憎いことにやよいは長女、伊織と響は末っ子(だよね?)の設定。で、描かれるのは高槻家の兄弟模様。キラメキラリと共に描かれる、高槻家兄弟たちの面倒を見る伊織と響。
そして、途中でイジけて行方をくらましてしまう次男坊の複雑な心境を解きほぐすのは伊織というポジション話なんでいい話なんですよ。
で、コメンタリーに参加している釘宮さん(伊織役)が、「今度は水瀬家の兄弟話を描いてほしい」とオーダーするわけです。コメンタリーに参加している仁後さん(やよい役)、若林さん(律子)の二人もそれに乗っかって、アレコレと設定を組むわけですよ。
「たしか三人兄弟っていたから、二人のお兄さんとお父さんはメガネで」
「家族全員お互いのことを好きだけど素直になれないでいるカンジかな」
「そうそう。だから、伊織は『兄さんたちを見返してやる』って言うんだよね(つまり、好きだから認めてほしいという気持ちの表れ)」
とかね。
で、その流れは8話にも続きます。なんだか声優さんのわりに露出度の高いグラビアでたり、PV出したりしているたかはし智秋(ちあKing=あずさ役)、平田さん(真役)、長谷川さん(美希役)が出るわけですが、アイマスの長い歴史の中での逸話をアレコレはさみながら、ちあKingのわりとてきぱきとした仕切り能力(いや、ミンゴスの影に隠れているけど結構ね、上手いよね。ボケてもOK、仕切らせてもOK)で、話はてきぱきと進むのですが、アイドルマスターの中でもかなりのネタ、あずささんのエア友達(w)といわれる友美さん話で盛り上がるわけです。
この友美さん、ゲーム版でもイベントでかなり重要なパーソンになるんですけど、(グラフィック)姿がない。アニメ版でも同様で、いよいよちあkingに、「友美って実はあずさの想像、エア友達じゃないの?」みたいなツッコミまで受けるわけですが、ここでじゃあ友美はどんな性格かという話しに。
「きっと、あのおっとりしたあずさに付き合うからチャキチャキした娘じゃない?」
「ああ、それってひょっとして智秋みたいなの?」
「あー、こんなカンジ?」と、あずさの声、ちあkingの素の声による絡み。残りの二人大笑い。
「友美を出すときは私が声やるよー」とちあkingが言うわけで、ノリが良いアイマス製作スタッフならきっと本当にそうなるんじゃないかなぁ。
これら二つのコメンタリーで語られた話は、いつかちゃんと取上げられるかもしれませんね。
アイマスのコンテンツって、ほんと色々な設定がスタッフ、声優、そして受け手からバックされて、それが奇妙に積み重なっていくわけです。最初は無個性だと散々揶揄された春香がいつの間にやら春閣下扱い。そのあと、中の人的あざとさとか色々言われているけど、本質はアニメ版でちゃんと描かれて、みんながそれを受け入れる。
千早もそう。アイマスメンバーきっての歌姫という設定なのに、なにがなにやら胸の小ささがあちらこちらでネタになる。アニメも同様。貴音も同様。中の人の大食いっぷりが反映されていつの間にやらラーメン好き。響も中の人のポジションが反映されてどうにもこうにも不憫な役どころに決定。
ちゃんと色々な方面からのフィードバックを受けて物語の骨格が強化されていく。実に今風の物語構造になってきたとおもいませんか?
でもそんなに敷居も高くもありません。アイマスを知らない人、ニコマスでしか見たことがなくてゲームもプレイしたことがない人などはお気軽にアニメ・アイドルマスターを見て、その世界に堪能してほしいものです。1クール目はアイドルマスター世界とアイドルたちの話にフューチャーしながら2クール目は、そのアイマスがいままで積み重ねていた色々なものをちゃんと取りあげ、もう一度リボンを付け直し、そして次の物語へとバトンを受け渡しています。
いい話ですよ、本当に。見ていない人は是非。
※ちょっとゴニョゴニョ話。アニメ連動企画で行われた「No Make!」。これ、アニメ版のサイドストーリーで、何気に重要な話が語られたり、その演出はそのためだったのか!?と驚愕なネタまで投入されたりするんですけど、このご時勢にスマートフォンで聴けないとか、舐めた展開もとい、かなり不満のある企画だったんですが、ニコニコ動画を探すとあるかもしれないよー、と。まぁ、BD/DVDの特典につくとは思うんですがね。例えば千早がクリスマス回の最中、奇跡を願ってお母さんの千種さんに電話するエピソードとか、律子回で伊織と亜美の対面にあった皿とかは誰が食べてたの?とか明かされる意外な話とか、ほんと、おいおいそこはちゃんとシーン用意しとけよ。と思うようなネタがあるんですよ、これがまた。
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