岩田 規久男
筑摩書房 (2005/01)
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以前に紹介した「経済ってそういうことだったか会議」のコメントで紹介された本を早速読んでみた。
紹介してくださったひろちゃん(さんは省略させていただいて)有難うございましたm(__)m。
本の半分を使って日本経済のいままでを説明している。
つまり、高度経済成長の理由とニクソン・ショック、プラザ合意から続いてバブル経済。そして、よせばいいのにヘタを手をうったせいで余計泥沼に陥る羽目になった「失われた10年」。そして、その余波によるデフレ現象。
そういう説明の中で、日本経済の特徴、つまり日本式経営の内実と、ある意味役目を果たしていなかった通産省とか、大蔵省の怠慢などを説明していたりする。まったくもって筆者のわかりやすい説明で、「ははぁ、そういうことなのね!」と頷いてみたり、余計わからない点も増えたりして。
で、後半は、小泉内閣で始まった一連の改革と、今後の日本経済の問題解決に向けての意見。という形で纏められている。
読んでツレヅレとおもった感想は以下の通り。
・役目果たしてないじゃん、通産省。でも通産省がヘタをうったおかげで今のホンダとかあるわけだし、その点ではGJ!
・護送船団方式をとった大蔵省は駄目駄目ぢゃん。ただ子供の頃、日本じゃ銀行は絶対つぶれないからね。とは言っていたのだけれど、早い段階からこういう幻想をクリアできていればよかったのにね。
・日本って、日本的経営手法がNo1.!とか言っていたり、アメリカ的経営手法が最高!とか、極端から極端に走りやすいなぁ。まぁ、声が大きいのは極端な意見。っていう気もするけれど。
・貿易赤字は駄目で貿易黒字はOK。と思っていた自分の漠然としたイメージが覆された。そうか、必ずしも赤字=×ではないのね・・・。
・結局のところ、自由かつ公正な競争社会が正しい経済発展を促すわけね。国は国でしか出来ないことだけをやっていればいい。というスタンスは全面的に賛成。
・年金問題ではいささか考え込まされた。そうか、消費税で補填というのはよろしくないのか。自分もそう思っていたよ。
・結局経済ってのは消費する人々の曖昧模糊としたマインドに左右される一面があるのか。今はデフレだと思っているからデフレの悪循環になるし、バブルも無条件に株価なり土地評価額が上がると信じられていたせいなのだろうか。だとすればほとんど祈祷師の世界だな、こりゃ。
・今の現状ではデフレが最大の問題で、ある程度のインフレを起させて金を回らせることが目的(結局、経済ってのは金の動きだしなぁ)の、インフレ・ターゲット論に行き着くわけか。この著者は元々インフレターゲット論者だというのだけれどね。インフレターゲットってなにさ。っていうことは下の通り。
http://allabout.co.jp/career/economyabc/closeup/CU20020316A/
ちょっと色々思うところあるのだけれど、また今度再読してみます。
流石のフットワークの軽さですね。(^^)
返信削除貿易黒字≠勝ち、貿易赤字≠負けの理解は重要で、これらは単に貯蓄と投資の差分にすぎません。
となると、80年代の貿易摩擦は何だったのよ!と抗議したくなりますが、前川リポートが実は超トンデモだった等、
理解が深まるといろいろと楽しめるということで。(笑)
あ、インフレターゲットについては、以下もご参照いただければ。
http://bewaad.com/archives/themebased/reflationfaq.html
#∞壁Patioもいよいよ終焉、時代の流れとはいえ寂しくなります。
どうも~。
返信削除いや、経済って本当に知らないなぁと思いましたね。
ぼんやりとしたイメージしか知らなかったですから、知れば知るほど?も増えてきますが、ひとつずつ解消していきたいですね。
あと、「前川リポート」読みましたが、酷い話だなぁと思いますね、これは。バブルの遠因ですかね・・・。
また、ご紹介していただいたリンクをたどって江戸時代のインフレターゲット政策などの話、非常に興味ぶかかったです。
以前にご紹介していただいた本も合わせて読んでいきたいと思いますので、今後とも適時、容赦の無い突っ込みをば(w
追伸。
返信削除無限壁が無くなるのは本当にさびしいものです。
どうやらびっくり仰天の婚約話が飛び交ったのには倒れてしまいましたが。
#mixiで知ったんですけどね。