週末、予め購入しておいたチケットで見てきました。オフィシャルサイトはこちら
「踊る・・・」のスピンアウト、というよりはまぁ、いかりやさん亡き後、3は無理目だろうから、その周辺ものを攻める(2の前にもその話は出ていたしね)ということで、その筆頭は、ユースケ・サンタマリア演じる真下が主人公で、東京全域を舞台に姿の見えない犯人と交渉を繰り広げる・・・という形となったのですが。
まぁ、2時間尺(実際はもうちょっとあるのだけど)のサスペンスものをTVではなく映画で見たな。というところ。いや、ハズレではなかった。非常にノリノリだった。「踊る」シリーズを見る視点さえ外さなければ十分に面白い(逆にそういう視点が必要になったという点では憂慮すべきだが)。
交渉人というと、ケビン・スペイシー、サミュエル・ジャクソンの傑作サスペンスでの丁々発止、味方と敵が入り混じった中での心理戦を思い浮かべるのだろうけれど、さすがに真下というキャラでそこまでは深くは突っ込めなかったのか(何しろ彼は恋人との交渉すら満足に行えないと部下に揶揄されるのだから!(w)、どちらかとうと、真下+その周辺のキャラによる捜査網。という形で演出が行われている。本音を言えばもう少し犯人側との行き詰る交渉、信頼、そして譲歩などを引き出すあたりを演出してくれればよかったのだが、とは思うのだが。
(そういった意味で、例えば犯人との交渉時に瞬く間にデータベースから関連するキーワードを持ち出してくる当りの演出だって、もう一ひねり欲しかったのだけれど)
時節柄、非常にまずいタイミングでまずいネタを取り扱ったこの映画で、ヒヤヒヤしていたのだし、あの現実感ゼロのフリートレイン「クモ」も、なんだかなーとは思いますが。
とはいえ、「気楽な」面白さは変わらず。
いままでの「踊る」シリーズでは異色のドカジャン+グラサン姿のどーみてもヤクザもんにしか見えない捜査一課の木島(いや、いい味出してますよ、俳優の寺島進! ぜひ、踊る3があれば、青島や室井と組ませてみたい乱暴なキャラだと思いますが)、爆弾処理班のチーム一同など新しいキャラを投入しているほか、あいかわらず「リンク」、すなわち今までの作品との関連性をあちこちのガジェットで提示してみたりもしています。
SATの真島隊長以下、「不幸を呼ぶ」カエル急便、「スタトレ風」な親父、ボクシング・トレーナー、青島が以前勤めていたシンバシ・マイクロシステムズ社とか、もう、あちこちに。
そういったわけで、「踊る」がすきな人なら見て損はないはず。見ていない人はテレビシリーズからどうぞ。という形でしょう。
さて、次の「容疑者室井慎次」も期待していいんじゃないかと思います。
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