2007年8月27日月曜日

へうげもの 5 / 山田 芳裕

へうげもの 5服 (5) (モーニングKC)
へうげもの 5服 (5) (モーニングKC)山田 芳裕

講談社 2007-08-23
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おすすめ平均 star
starこれが聚楽第よーん

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…黒い、黒いよ、織部(w まさしく煩悩突き進んで悪巧みの日々というかw

九州遠征から、秀吉の権勢がますます絶頂に近づき、聚楽第が作られるあたりがこの話。一方で織部は相変わらずというべきか、己が屋敷を作るためにあれこれと画策していたりしていますが、その一方で山上宗二の逐電、利休の変化などにも触れているわけです。まさしく、時代が絢爛豪華の時代に近づき、「侘び」を主眼とする利休の思惑と、僅かな、そして決定的な差を生じるまであとわずか。といった具合。

この本を読んでいると、まぁ、モノ狂いとはある意味、アレよ。とシグルイばりに考えてしまうわけですが、織部はどうもツメが甘いのがご愛嬌というか、陰謀に徹しきれない笑いどころでもあるわけで。

あとですね、この話。作者の戦国時代の人物の描写があまりに狙い済ましているので、そこが笑うポイントでもあるのですが(たとえば加藤清正がどうみても「ちょっちゅね」のあの人にしか見えません!とか)、今回も終わり間際、今後織部とも割とかかわりが深くなるであろう人物…そう、東北の独眼竜こと伊達政宗を見て、笑ってしまいました。そう来たか・・・。

古田織部の茶人としてのすごさ。がこれからどんどん開花していくのだと思いますが、コミックを読む前に下の本も読んで、織部のすごさに触れるのもいいかもしれません。

古田織部の茶道古田織部の茶道
桑田 忠親

講談社 1990-07
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ここには、古田織部の生涯を通して、どのように生きて、そして利休の後を継いだ彼の茶道とはいかなるものであったかを知るにはいいですよ。ちょっと文庫にしては値がはりますが、そういう方は、日本建築もこみで古田織部ネタ(作者と千家茶道との対談まであるし)もある下の雑誌もオススメかと。

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2007年 09月号 [雑誌]
Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2007年 09月号 [雑誌]
マガジンハウス 2007-08-10
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