2008年11月5日水曜日

何度目の再読だろうか。

今月の新刊に向けて、予習として再度1巻から読み直して、「俺ってどれだけこの作品が好きよ」状態なのが、「Landreaall」。

Landreaall 12 (12) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
Landreaall 12 (12) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)おがき ちか

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「ぱふ」のインタビューも興味深いので、おがきちかさんの物語が好きな人は要チェックです。

ぱふ 2008年 12月号 [雑誌]
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「ぱふ」のインタビューも読んだけど、たしかに「猫はしか」のくだりから、リドの物語はスタートしたいたという作者の発言にうなづく。

インタビューを読んで吃驚したのは、作者はある程度の物語の筋を考えているものの、緻密に伏線までを張り巡らせているのか?というこちらの想像を裏切られたこと。とはいえある程度、物語のベースになるものは考えているようだが。でないとストーリー間の連携はとれないだろうなぁ。

確かにDXの見合いネタなどもはさんでいるが、逃れられない出自の定めについての一貫したテーマが続いていたのがわかる。

改めて読み直すとほんとうに「次はリドのターンだよ」というシグナルがもうその前から繰り返されている。(例えば女装の下り、五十六さんからのお説教のあたり、とリドのDXの対比が多くなっているのも確かだし)

アカデミー騎士団編のティティについても、DXがアカデミーを飛び出したあとフィルとの会話(将来と夢、そしてDXに対する視点)もちょっとした示唆になっていると思う。

この「ランドリオール」という物語で、上のような合間合間に挟み込んだエピソードがあとになってきいてくるのは、作者が、登場人物の端役にいたるまで、どんな人生を重ねてその場所にいるのか。という背景をちゃんと作りこんでいるからだろう。(インタビュー記事より)

だからこそできる物語がある。それは巻末にインサートされるショートストーリーで明らかにされる場合もあるけれど(R・ケリーの話はまさしくそれ)、物語に出てくるアカデミーの生徒達の成長譚にもなっているのもわかるだろう。

そういう、「書き割り」じゃない登場人物を作り出してくるあたり、本当に作者は「物語が好き」なんだろうなと思うわけで、だからこそ場面場面のやり取りが伏線となって生きてくるのだと思う。

海外ファンタジーとか好きな人はぜひとも読んでほしい一級品の物語ですよ。この話は。


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