この週末からちょっと興味深い話を色々と読む/聞くことに。一つは大石英司先生の有料版メルマガから。
アメリカ軍の開発中艦艇の写真を見た国内技術者が技術の劣化についてひとくさり書いてるんですよね。→本文記事はこちらから「技術は劣化する」 from NBOnline
上の記事は船舶工学の技術レベルが落ちているという話なんですが...まぁ、アメリカや欧州での航空機関係の炎上っぷりを見ていると、実は巨大システム開発技術のレベルが落ちてるのか、ひょっとして?と思うときがありますね。人材がいないのか、人材の育て方を間違えているのか、そもそも重厚長大なシステムを作る方法そのものが間違いなのか。
システムそのものが複雑化する中で、漏れ伝わる炎上の理由は「ええ?」みたいな理由があるわけじゃないですか。例えばエアバスA380の客室内部オーディオの内部配線問題とか、おいおい、ちゃんとケーブルの規格をあわせておけとか...。何かが問題を含んでいるのだけれど、それを是正する方法はないのかとか思うわけです。
上の記事じゃないですけど、アポロの着陸船コンピューターがPC-6001程度のスペック、わずか50kちょっとのメモリ程度だったけれど、それでも月へいけた。無論国家の威信をかけたビッグプロジェクトでしたけれど、それでもやれた。今はそれだけの理由がないから行かないだけのはずが、何時の間にやら行けなくなった。
PCのシステム関係は、集約→分散の繰り返しで、機能の集約が起きて次に分散が起きて、また集約が起きての繰り返しですよね。ただ、システムは電子的な問題ですけど、ハードウェアが係ると従来通りの機械を組み合わせるだけではなくて、そこにソフトウェアも係ってくる。トータルで見れるエンジニアが足りないのか、やり方がまずいのか。色々と考えてしまいますよね。
でも国なり民衆が必要としない技術は失われていきますよ。でなければローマ帝国以後の暗黒時代や中東のラスター彩陶もそうですし、巨大装甲板や戦艦の砲身なんてもう作る必要もないですし、失われてしまったわけで。船舶技術も、凝った作りではなくシンプルな作りに回帰しようという流れにのっているのかもしれないのですが。
一方、何も知らないのかと思うのが朝日新聞5/25の社説。
たしかに偵察衛星も地球観測衛星も基本技術は同じだ。それなら企業間の競争がある民生部門でこそ技術を磨くべきだ。米国の商業衛星は数十センチのものを見分けることができ、日本の情報収集衛星の能力を上回っている。
防衛関連の技術は割高になり、その秘密主義は技術の発達を妨げる。
安全保障の名の下に採算を度外視した計画が増えれば、民生部門にしわ寄せが及ぶ恐れもある。計画が遅れて費用が大幅に増え、その意義が薄らいでいるGXロケットも、安全保障目的で開発が正当化されようとしている。
いやいや、今軍事関係技術はCOTS(民生品活用)で結構コストダウンとか目指してますよ。って本筋はそうじゃないか。じゃ日本の民生技術で衛星の分解能とかが求められてきたのか。というのもありまして、やはり必要としないと技術は無くなるんですよ。残したければ、育てたければ、それを必要とする状況を作るしかない。陸自なり海自が叩かれながらも定期的に戦車や潜水艦を作っていくのはそれだけの技術レベルをキープするっていう意味もあるわけですよ。コストだけを見てはいけないという話もそこにある。・・・あれ、何書いているかわからなくなったぞ。ってなわけでこの話はここまで。
(あ、でもGXロケットは中断したほうがいいと自分は思います。まったく、失敗したと認めればいいものを)
#成熟という問題ではなくて、ルートが異なるというべきではないのか?
「成熟できない国と成熟しすぎた国」 from 池田信夫blog
隣の国の前大統領自殺にともなうお話。うーん、日本が成熟しているのか、それはまた別の問題でしてね。だって現役大臣が自殺したりするわけだから日本だってどうよ。といわれればちょっと...ねぇ。
その国、その国でルートも違えば経験値も違うわけで、経験値が多い=成熟とは言えないかな、と思うわけです。韓国には韓国のルートがあるわけですよね。まぁ、日本人からすると「あーあー」と思うところ大とはいえ。アメリカだってウォーターゲートがあったわけですし、ヨーロッパの政治をもってして成熟とは言えないわけですよね。
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うーん、うーん...。
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