海街diary 2 (2) (フラワーコミックス) | |
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鎌倉を舞台にした、末娘だけ母親の違う四姉妹を描いた連作中篇による物語。
家族という絆が作る様々な人間模様。当然そこにはおぞましさがあり、暗闇があり、言い知れぬ、逃れられぬものがあるわけです。そして、形は違えど似た過去をもつ者同士が持ちえる感情も。
ホームドラマとしても一級品の物語です。決して明るいだけではなく仄暗い情念が強い日差しで生まれる木陰のようにそばにあるわけで。
...実は自分にとって初めての吉田秋生作品だった「ラヴァーズキス」のキャラがここでいきなり現れるというのは予想外で、あれ? どこかで出たよな。この人・・・と思っていたら、藤井ってやっぱりあの藤井だったのか! と驚きのもとに「ラヴァーズキス」では顔が出なかったあの人が現れたりと驚いてもみたり。
とすると、同時進行で背後ではラヴァーズキスの面々、里伽子達がすずたちと一緒に鎌倉で暮らしているということになるだろうか。 いつかクロス・オーバーですずたちと交差してくれるのだろうか(可能性はありえる、よなぁ)。
しかし、ここで描かれる鎌倉という町並みは自分も好きな街の一つです。
旅行で東京方面に行くときはできるかぎり時間を作って鎌倉まで足を伸ばしています。最初は長谷の大仏ぐらいでしたけど、だんだんと普通の町並みを歩いてもみたり。
小樽とも函館とも違う海辺の町、なんですよね。
大晦日の日。帰りの飛行機が飛ぶぎりぎりまで、鎌倉の由比ガ浜灰色の空に溶け込む鉛色の海、そして浜辺を歩いていたのを思い出します。
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自分にとってはじめての「少女マンガ」カテゴリーの作品で、吉田秋生という作者に知り合えたことは幸運でした。というわけで今でも好きな物語です。
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