2009年11月25日水曜日

20091125の記録

��ざっと読んだのでメモとして。

英国機密ファイルの昭和天皇 (新潮文庫)
英国機密ファイルの昭和天皇 (新潮文庫)
新潮社 2009-10-28
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おすすめ平均 star
star衝撃的な事実はないが、興味深く読める

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白洲次郎というと、吉田茂の恩寵深く、英国紳士の嗜みを身に着け、粋であることの何たるかの知っていた人物でマッカーサーに対しても怒鳴りつけた気概の人...のような評価がされがちなのだけれど、実際、彼のことを知って、色々追いかけていくうちに終戦後、英国企業に日本の施設や土地を売却するなどかなり強力なコネなどを使っていたなどしたため、「売国奴」呼ばわりを受けていた話も知って首をかしげていた。

彼に対する評価はかなり極端に分かれていて、粋人としてみる人もいれば、売国奴として見る向きもあれば、その時に見せる粗野で荒っぽい言動から英国人、米国人にも嫌うものがいたという話を聴くに及び一体どういうことだろうと思っていたけど、この本を読んでちょっと納得もしてみたり。

彼が英国留学時代に親しくしていた友人(子供のゴットファーザーにまでなっていたという)が戦争中、日本軍との戦いで命を失い、友人の家族と白洲の間は断絶してしまう。彼は生涯これを悔いていたといい、その贖罪の意味をかねて英国に肩入れしていたのか、それは定かではない...にしても、色々と考えを馳せることはできそうだ。

この本はそれ以外にも公開された英国外交文書などの機密書類から戦前、戦後の英国と日本との意外な関係というか、英国の辣腕ぶりや、戦後アメリカ主体のGHQで英国が影響力を及ぼすための画策、それに対応する昭和天皇の各所への働きかけなどが明かされている。
正直、この本がどれだけの真実を明らかにしているかはわからない。が、こういう話がありましたよ。というレベルには頷ける本じゃないかな。

��国家に真の友人は存在しないが、個々では存在している。そしてそれが時に外交などで重要な信頼を結ぶツテ...となり同盟関係となる場合もある。そういうケースは確かにあるのは事実でしょうね。
ただ、他国の思惑に絡め取られると話がややこしくなる。色々と話はややこしいよね)


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