2005年6月26日日曜日

クリティカル・チェーン/E・ゴールドラット

実はつい半月ほど前、懸案だったプロジェクトの一つがようやく終了しました。確かにスタート段階では自分も関与していたのですが、デスマーチ傾向を示した途端、事実上のリーダーが退職してしまったり(まったく・・・)、チームの士気を喪失してしまう出来事があったり、この点に関しては自分のマネージメント不足を痛感してしまいましたが、ともかくそんなことがあったものの、終了してホッとはしています。

が。

結局はマネージメントのほかにもプロジェクトのスケジューリングという点でも重大な手落ちがあったと思いますので、そういったことで前々から読もうと思っていた本をようやく今読み終わったあたり。小説なので手軽に読み込めました。

クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?
E・ゴールドラット 三本木 亮
ダイヤモンド社 (2003/10/31)
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話としてはワンパターン(wなんですが、大学のエグゼクティヴMBA講師でもある主人公は終身教授の座を狙うのですが、とうのMBAのカリキュラムから手を引こうと大学側が思っていることが判明。より実践的にここ数十年まともに取り扱われていないプロジェクト進行という点を売りにして実地に教え込もうと主人公はアレコレと画策しますが、問題点の大きさに戸惑うばかり。そこにTOC理論を実感したもう一人別の教授が現れ、主人公はTOC理論の応用をはかるのだが・・・というわけです。

この話には色々示唆にとむくだりもあって、たとえば「期限を設けても仕事をやるのは最後のほうになってから」という学生症候群とか自分も耳が痛い台詞があったのですが、さて、じゃ実践としてどうするのか。という話はあるので、そこら辺は頭を働かさねばなりせん。

このシリーズ、「ゴール!」「ゴール2」に関しては、現在のBabylon C@fe Annex.(となりのリンクを参照していただければ)でReviewに取り上げたのですが、TOC(制約理論)に基づいてプロジェクト・マネージメントをする。というのが趣旨ですね。TOCに関しては詳しくはここをご覧になっていただければいいかと。自分も一部問題解決に取り入れるケースがあります。あくまでロジック的対立のときで、情緒的対立ではないのですけどね。

実践として捕らえるならば色々とアプローチはあるかと思いますが、何より考えてしまったのは「コストワールド(例えば原価計算とか)」ではなく「スループットワールド」=成果重視へのパラダイムチェンジですね。とかく原価が小うるさい部分もあるわけで。そこらへん、ちゃんと理解する必要があるでしょうね。この点についてはちょっと自分もさらに勉強してみようかと。

そうそう、この本を読むときは末尾の解説から読むのをオススメします。最低でもクリティカル・パスなどの用語については押さえないと最初の取っ掛かりがみつかりませんので^^;

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