2006年4月20日木曜日

魔法先生ネギま! 14 / 赤松 健

魔法先生ネギま! 14 (14)魔法先生ネギま! 14 (14)
赤松 健

講談社 2006-04-17
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


はるばる来たなぁ14巻。前作、「ラブひな」を追い越しました。っていうか、まだまだ6月学園祭ですよ、この後夏休み、秋(体育祭?)、クリスマス、そして受験(あの学校エレベーター式だからないか)とイベント盛りだくさんのまだ前半ですから!! あげくにタイムマシンつかって時間を繰り返すという極悪な方法で何度もリピートして、まだ二日目後半ですから!(今の連載あたりでようやく二日目の最後の物語へ入るのでしょう)

前巻までのバトルものから一転、今回はネギを中心にしつつもそれまでスポットライトがあたらなかった(どちらかというとクラスの中でも影の薄い)亜子、ようやく本格的に「こちら側」へ足を踏み入れる羽目になった千雨、自分の心をとうとう友人達に明かされてしまった夕映などを筆頭にクラスの生徒たちを描いているんですが、ちゃんと話の冒頭からキャラクター一同の詳細な設定、役割を決めてかかっているため、その変化がちゃんと本を読めば追いかけられる。というのもこの作品の質の高い一つの要因です。

(たとえば亜子の×についてはちゃんとはじめのほうに描写されてます。もっと驚きなのは、この話。ギャーッ、ここまでやるか!?と読んだときは驚きましたが(よく見つけたな、さすがはアキラ属性の人は一味違う)。クラスとの距離を保っていたはずの千雨にしてもネギの姿を見て、茶々丸と奇妙な関係を作ってとうとう「こちら側」へ足を踏み込む羽目に。それでも彼女は明日菜同様、ネギに激しく突っ込みを入れられる稀有な人物なんですが。

作者の赤松さんは同人誌インタビュー(「ネギま!で遊ぶ エーミッタム」より)を読んでもかなりの計算と(アンケートなどの)結果反映を行って物語をコントロールしていることが明らかになっています。作品を発表するたびに前作の欠点を解消している(ここらへん「赤松健論」が詳しいっていうか詳細に解き明かしているので未読の方は読んでみることをお勧め)のもさすがというしかありません。

「ネギま」は背骨に主人公であるネギの成長というビルドゥングス、そして彼を取り巻く31人の生徒達の個々の成長と関係性で成り立っている実は骨太な作品だったりするわけですよ。いや、ほんと。

技巧的なエポックメイキングなところはないかもしれませんが、トータルバランスとして、これほど質の高い作品はそうそうお目にかかれません。まぁ、「ネギま!」読んでるんだよねぇ。というと自分の周囲は「なんで!?」といわれるのですが、そういう理由からだったりするわけです。

#絵的な側面をいえば、この手の週刊誌モノにしてはハイレベルな書き込み量とネーム量なので、正直この巻から特別版出すよりB5サイズとか大判で出してくんない? そしたら全巻そろえるからさ。という要望はあるのですよ。

##追記。やっぱり自分も言おう。亜子、いいよ、亜子!(w 私的ネギまの好きなキャラベスト5に入ったね、うん。

0 件のコメント:

コメントを投稿