幕末単身赴任 下級武士の食日記 青木 直己 日本放送出版協会 2005-12 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
幕末の世、桜田門外の変からおよそ三ヶ月後、一人の男が叔父ら同僚と共に江戸に着いた。その名は酒井判四郎。
紀州藩、下級藩士。役目は膳奉行格衣紋方の叔父の見習い。江戸勤務を命じられ、故郷に妻子を置いての単身赴任。彼の幕末江戸ライフはいかがなものであるか。
というわけで、前々から興味のあった本をようやく読了しました。いや、さいとうたかおの鬼平犯科帳(池波正太郎の原作ではないところが味噌か)を読んで、江戸時代の食生活にちょっと興味がありましたのでね。
当時の江戸でも人口は百万人を超えていながらも住む環境は二十三区よりも小さく、おまけに大名屋敷や神社仏閣が大半の土地を占め、わずか二十一パーセントの土地に江戸の人口の半数を占める町人が住むというかなりの過密地域。
世界でも屈指の大都市ですが、上水道は完備され、物流は整備されていはいました。おまけに江戸湾は豊富な魚介類が取れるという理想的な環境でしたから、酒井の暮らしは(彼の才覚もあって)なかなかに豊かな食生活だったようです。まぁ、あの勤務状態(一日ほんの数時間の勤務)ではねー(w
江戸時代も幕末になれば肉食があったとは知識では聞き及んでいましたが(あと、そばと鮨が江戸時代のファーストフードだったことも)、ほぼ一年の暮らしを抜粋した本書でも中々江戸の町は食べ物に関しては(お金があれば)さほど苦労はしなかった模様ですね。へぇーっと思ったのは当時、マグロは下魚で、カツオが最上とされたこととかですね。いや、面白かったですよ。当時も今も人間の暮らしはあまり変わらないものですね。(わずか100と数十年ぐらいですからね!)
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