夢をかなえる洗脳力 | |
苫米地 英人 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者履歴を読むと、いささか信じられないような経歴の持ち主ではある。Macの「ことえり」の開発者にして、オウム教信者の脱洗脳なども手がけた洗脳関係のエキスパートが語る洗脳による夢の実現。ってなわけで、なんだかわけがわからんなーと思って読み始めてみた。
比較的平易な文章と、この手の本にありがちな強調したいところについて太字で表現されているので、忙しい人や速読みたいなことをしたい人は太字だけを追いかけるといいかもしれないなぁww
Amazonのブックレビューについて面白かったので上のリンクにも上げているけれど、毀誉褒貶というかこれまた評価が定まらない本のようだ。レビューの低いものは総じて「著者の態度が気に喰わない」というのがぷんぷんと漂ってくる。まぁ、確かにそうだろうなー。近くにいれば正直自分もご遠慮したい人ではないかと勝手に思う。才気ある人特有な書き方かな。出来る奴は出来ない奴の苦労を判らない。と書くべきか。
読後に、初めての試みでマインドマップ(厳密にはちょっとルールを逸脱した自分流な書き方)で、この本に書かれていることを集約しようとしたら、あまりに一貫性というか、あっちへいったりこっちへいったりというカンジでかなりまとめにくかった(図としては、という意味で)のも印象的ではある。
(あ、自分のまとめがヘタクソだ。っていうのが大きいかもしれないので、この書き方は不適切かもしれない。これは興味をもった人が読んで確認してほしい。
自分がえいやと纏めた要点は以下の通り。
・本当のリアルな現実を認識することは出来ない。見えている現実は自分が認識したもの。
・つまり自分の認識する事柄の抽象度をあげることで、現実世界もかわり、それが夢の実現となる。
・抽象度を上げるとは、SEやコンピューター関係の人であればなじみやすいオブジェクト指向を考えるとわかりやすい。名前>血統>種類>犬>動物>生き物という形のように、フレームを広げていくこと。「湾岸ミッドナイト」でいうところの俯瞰と一緒。自分自身をより高みで観賞する。そのことで夢や問題解決が見えてくる。
・時間は過去から未来ではなく、未来から過去へと向かっていく。つまり、これからのことによって、過去の評価が定まると考えればよい。過去は変えられない。過去の出来事を想像して「あのとき・・・していれば」ということほど不毛なものはない。過去の価値を変えるのは現在の判断であり、今下す判断こそがベストであると認識すること。
・自己啓発本の最大の誤りは、「夢の実現=自分だけが幸せであれば良い=競争に勝つ/物を手に入れる」にしか過ぎず、ましてや金で買えるような代物を夢というのは間違いだと論じている。
・また「夢」や「目標」を紙に書くのは大間違い。(作者はのちに、ドーパミン分泌による記憶のトリガーとして、何かを想像したときにその夢を思い出せるようにしたほうがいい、と書いているのだが。まぁ、言わんとしていることはわかるので、ここはそのまま)
・夢を見るには、大きな夢(段階を踏まず、最終結果へ)を見て、その達成したときのことを明確にイメージすること。そうすることで、夢への着実な認識が行われる。これは悩みなどの解決にも役立つ。
・他、自己実現のために周囲を巻き込むための方法など。
まぁ、自己啓発本のほとんどをあっさりと否定してやがりますよ、この本は!!ww って感じなんだけど、文章で書くとなんだろう、これ?って感じだかな。
後ほど、マインドマップで簡単にメモったものをアップする予定ですけど、著者の傲慢っていうか、いささか尊大な書き方はともかくとして、自己洗脳による夢の実現。というのは、まぁ、普通、わかりやすく言えばイメージトレーニングのよりはっきりした形だし、それを促す抽象度の向上とはすなわち、「複数の事象を見たとき、複数の事象に包含する共通の事柄について話せること」みたいなことを書いているところをみれば、SEやプログラマなどに必要な能力のひとつであると気が付くだろうなぁ。それを用いて洗脳する方法については、あまりにあまりならしくて、簡単にしか書いていないけれど、ああ、そうだねー。っとうなづくことしきりだったりして。
ちょっと身近なことで想像してみたら、ああなるほど。と思ったのは内緒www
文中、キリスト教的価値観を上辺だけもってきたことによる弊害やら、仏教用語「止観」を用いて抽象度をあげることについて述べられているなど、作者の脳内では様々な世界があってそれらを文章にしてみたらこうなった。っていう感じが拭えないので読みづらいとは思う。この本ですべてが語られるわけではないのでそれにも御注意。でも、色々と示唆には富むなー。ちょっと最近、GTDを始めとするセルフ・マネージメントのある一面について、ちょっとした示唆を受けたような気がします。
ついでに。
最後の章では、心理学的なアプローチから他者に対する影響の与え方について述べられているが、how-toではないので、そんなことは期待しないように(w ちょっとした用語とかがあるのでそれをスタートにして調べられるかも。自分も何回か聞いたタームがあるぐらい。でも、興味があるなら、ちゃんとそれ相応の勉強と悪用しない心構えでどうぞってなことで。
20070620追記。下は読書記録として作成したマインドマップです。Freemindで書いてJpegとして保存。
見づらいのはご容赦を。
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