2008年1月29日火曜日

北方領土奪還作戦 1 / 大石 英司

北方領土奪還作戦 1 (1) (C・Novels 34-67)
北方領土奪還作戦 1 (1) (C・Novels 34-67)大石 英司

中央公論新社 2008-01
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サハリン争奪戦」から数ヶ月?後の世界。
サハリン州知事が新しく着任。現地の企業からしてみればいささか迷惑なほどに熱心な社会政策を打ち出していた。彼にはある思惑があって、日本人と接触していたのだが、それは一体?

一方の内閣支持率が下落している日本。

総理と官房副長官は支持率回復のため、劇薬ともいえる方法にうってでた。
50年来の悲願でもある北方領土の奪還。
経済が復興しつつあり、軍備も再編がすすむロシアに対して北方領土問題を解決するチャンスはここ数年の間でしかない。北方領土(クリル諸島)はサハリンの経済勃興の波に置きざりにされて、守備隊の士気も落ち、日本の援助を望んでいる。機会はいましかなかった。

三自衛隊に北方領土奪還のためのKE(国後・択捉)作戦の作戦立案が命じられた。自衛隊の佐官級が集められ、未だに艤装も進んでいない「ひゅうが」すら駆り出しての作戦が進められる。

そして作戦は決行。霧をついで択捉に空挺団が進出する。自衛隊のトップが懸念するのは衰えたりとはいえロシアの対艦飽和攻撃だが、対応する術はあるのか?。そして、サハリン州知事の真意とは? 日本の思惑通り事が進むのか? で、結局のところサイレント・コアが出張る羽目になるのかw


…ま、なんですね。話としてはまだ始まったばかりなんですよ。
艤装も済んでない「ひゅうが」まで駆り出すってのは泣けてきますな…まぁ、まともにやっていたら戦力化するのに数年は確実ですからね。米軍ばりの突貫作業で無理やり戦線に投入しております。

1巻ラストで稚内のレーダーサイト攻撃も無事撃退した陸自ではありますが、海上自衛隊はどうやってロシアの対艦ミサイル飽和攻撃に対応するのかが見所の一つで、あとはサハリンのあの街に飛び込んだサハリン州知事を守るためサイレントコアが再び出張るってのがオトシドコロかな。

と、まぁ、大石作品を楽しみにしている自分としてはここ最近、樺太だったりガス油田だったり、割合ミニマムなシチュエーションだったのですが、枯れたりといえ侮れないロシア軍対自衛隊のガチンコ勝負というのは中々興味深いです。規模なら「第二次太平洋戦争」か「第二次湾岸戦争」にはならないまでもここ数年来最大のものに…なるよね?

というわけで続きに期待します、はい。

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