大統領の就任演説の六日前から始まる物語。というわけで、今回は二部構成となっている模様。
まぁ、演説のくだりもさることながら相変わらず軽妙なやり取りの中で結構深刻なトラブルも発生している模様。
ドナの立場としてはつらいかもしれないが、このあと大問題に発展していくと予感されますね。
さて、重箱の隅ネタ。
まず一つ目は、今回も出た大統領の非軍隊経験ネタ。どうしてもアメリカというのは大統領に兵役の有無を問いたがるところがありますね。
スーパーパワーである軍事力を扱うには軍隊経験者でなければいけない。という厄介な偏見があるようです。
このTWWのモデルはクリントン政権時代でもあるので、当然、兵役経験のなったクリントン大統領は結構軍から軽視されていたとかいないとか。
全うに考えれば、正しい資質をもった補佐役たる軍人が横にいれば(たとえばフィッツウォレス統合参謀本部議長や、
パパ=ブッシュ大統領にとってのパウエル議長など)、アマとプロは互いを尊重して仕事は出来るはずなのですが、
なかなかそうはいかないところもあるのでしょう。
アフリカの赤道クンドゥー共和国は当然架空の話ではあるのですが、以前"http://babyloncafe.cocolog-nifty.com/babylon_cafe/2006/01/post_750e.html">
「ロード・オブ・ウォー」のエントリでも触れた、"http://wiki.fdiary.net/sudan/">スーダン・
ダルフール問題のように非常にありがちで厄介な問題でもあります(時間的にはモデルとしているのか微妙ではあり、
おそらく後述のソマリアあたりがモデルだと思いますが)。
部族間の衝突ですが、その一方では宗教の衝突でもあります。さらにさかのぼれば宗主国たる旧大陸の諸国が統治のために部族間対立を煽ったり、
まあイロイロと頭の痛い問題もあるわけです。作品では婉曲的な言い回しではないですが、民族浄化問題とはいえますね。
しかしこの手の問題、軍事力の行使はなかなか難しく(そもそも誰が敵か味方か、
ましてや理想論の通じない場所での出来事でもあり)クリントン政権でも、ソマリア内戦に介入では手痛い失敗をしてしまいます。まぁ、映画
「ブラックホーク・ダウン」で有名になってしまった「"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%82%AC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%81%AE%E6%88%A6%E9%97%98">
モガデシュの戦い」なんですが、これも国連のPKO活動ではラチがあかないので米軍単独でやったわりには、
主に政治的な問題で十分な装備(戦車、
もしくはガンシップがあればああまで酷い話にはならなかったのでしょう)をもたずして送り込んだ兵士に多大な犠牲を強いるはめになってしまいました。
確かにさほど国益の生じないところに世界平和のために軍事力を送り込むというのもなかなか理解されがたい側面がありますからね。
まぁ、そんなわけでこの就任式をめぐる問題は来週も続くとのこと。楽しみにまちましょう。
※追伸・前回のTWW、「父の時計」ですが不覚にも半分見過ごしてしまいました。原題、「THE LONG GOODBYE」ですが、
あのチャンドラーの名作ハードボイルド小説「長いお別れ」からとっているのでしょうね。「父の時計」の邦題も悪くはないのですが・・・。
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