2007年10月15日月曜日

幻のスーパーカー / 福野 礼一郎

幻のスーパーカー (双葉文庫)
幻のスーパーカー (双葉文庫)福野 礼一郎

双葉社 2004-03
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もうあまり買うことはなくなったけど、10年ほど前まで結構車雑誌を購入していた。
車雑誌の中にあるインプレッション関係の記事で数多のライターがいたのですが、その中で自分が興味深く読んでいたのは、この福野 礼一郎氏ですね。

この本は、その作者が書いたスーパーカーの物語です。フェラーリ、カウンタック、ランチャ、ポルシェ。数多ある「スーパーカー」を排出したメーカーの製作者たちのドラマをインサートしながら語られる車達の遍歴です。一応、本屋で見かけて好きな車、知っている車があったら読んでみてもいいかもしれません。

(湾岸ミッドナイト読みの方は、ポルシェ911の物語(数編が収められていますが)を読むだけでも興味深いかと)

自分としては、ランチャ・ストラトスの物語がいいですね。ルールブックを熟読した上での打開策と、ラリーに勝つためだけに要求された性能とデザイン。
ドライバーたちの意見を取り入れた旋回性能追及のための極端なボディレイアウト(全長を切り詰め、今の軽自動車よりも短く、全幅は1300ccクラス。その中に、フェラーリのV6エンジン(2400cc)をミッドシップレイアウトで詰め込んだ)の姿は、驚異的なシロモノとなりました。ドライバーの肘が干渉しないようにドアも傾かせ、良好な視界をえるための大胆なフロントガラス。
順調に見えたストラトスの開発。だが、開発者達の足を引っ張ったのは・・・という話。

いやぁ、色々と面白い話の連続でしたね。フェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリが実は公道を走る
フェラーリに興味は無かったとか(ええええ)、カウンタックの創設者はフェラーリに対抗したがったが、その実、エンツォ・フェラーリとは逆にレースにこれっぽっちも興味もなかったとか、面白い逸話の連続です。

というわけで車好き、メカ系(それもスペック好きではなく、コンセプト好き?)な方にはオススメの本です。
(あと、福野さん、やっぱり絵が上手いなーと関心することしきり)



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