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世界のありとあらゆる紛争地帯で見る小銃といえばAK47。荒っぽい使い方をしても大丈夫なだけあって、色々な逸話を聞くことがあります。泥につけてもそのまま撃てた。イラクで米軍兵士がジャムったM4を置いてAK47で戦ったなどなど。
カラシニコフが作った銃は冷戦の枠組みの中、諸外国に散らばり、冷戦後アフリカ、南米、世界のありとあらゆる騒乱の中で使われていくことになる。
そのAK47を取り巻く人々を丹念におったルポ。ここには最近の問題のすべてが集約されている。例えばアフリカの少年少女兵の問題、破綻国家、DDR(武装解除・動員解除・社会復帰)プログラムの各種取り組み。全米ライフル協会の問題、南米のマフィア問題、そして流れ込むノリンコ・・・。
この世が一筋縄ではいかない陰惨な話の連続ではあるけれども、一縷の望みはソマリランドのように国際社会に認められないためいまだ貧困ではあるが、混乱から安定への道を歩み続けているような国かもしれないが、それがどれだけ奇跡なのはアフリカ諸国の今の様子を見ればわかる。
色々な意味で考えさせられる本ではある。まぁ、銃を好き・・・というか、ああいうマテリアルに心惹かれるものを自覚する人なら読んでおくべき本じゃないかとというわけで読了メモとして。
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