2008年8月26日火曜日

ちょっとした戯言。

先日のAH-64Dの調達中止ですけど、何を考えているかよくわからないんですよね。>防衛省

調達中止の理由は二つの要因があって、元々生産設備にかかる費用を配備する機体に振り分ける方法だったため、初年度少数導入ではどうしても価格が高騰していまい、財務省に目を付けられたこと。また導入機体であるブロック2が生産終了してしまうためというのが主な理由なんですけどね。

おかしいだろうと思いません? 最近は自衛隊も軽装甲機動車が大量導入されるなど調達方法が変わってきているのに、AH-64Dは最初から不利な調達方法をとっている点。
また生産単位(ブロック)が切り替わることは購入段階でわかっていたはずです。ブロック3へ以降するのを知らないでブロック2を購入したとは考えづらい。現にボーイングと三菱はAH-64Dのブロック3へのアップデート案も提案している。

へんな陰謀論には組みする気はないんですけど、どうもどこかでとんでもない失策があったのかもしれません。

だいたい噂話レベルに2chの軍事板とかで漏れ伝わった、AH-64Dが実は(日本では)使えない。という話が本当なのかも・・・と思ってきまう。運用コストがAH-1Sに比べるハンパでは高いし、データリンクが実は電波使用帯域か何かの理由で使えないという話もあながちヨタ話ではないのかもしれません。
keenedgeさんのblogでも話が出ていたところを見ると、本当にそうなのかもしれませんねぇ。

しかしそんなこと判らないで導入を決めたら間抜けにもほどがあります。

どんな兵器だって輸入モノはその国の国情にアジャスト・・・戦力化・・・できるのは時間がかかるでしょう。
(だから、日本の陸上兵器は基本的に国産にするケースが多いのですが)
とはいえ、今回のはあまりにもミステイクすぎる。国民に対する背信行為と言ってもいい。
この件に関しては本当にどうして導入を決定して、「使えない」と判断して導入を打ち切ったかちゃんと説明してもらいたいもんですが。

まぁ、過ぎた話はちゃんとあとでしてもらうとして、これからどうするのか。っても方法はほぼ一択なんですよね。

今、AH-64D以外の戦闘ヘリといってもAH-1Zとユーロコプター・タイガーぐらいですか。
AH-64Dがダメだとして、ユーロコプター・ティーガーとかはあり得ない。最近、日本でも欧州系ヘリが多く導入されていますが、これ以上機種を増やすのは整備のコストが増加するだけですし。
となると大逆転でAH-1Zか?と思うけど、あれ、基本的に海兵隊向けだから、今一戦力増強に結びつかないので多分中の人は二の足踏んでいるかもしれないし。

防衛費削減のあおりを食らってヘリの導入数が削られたのも一因なんですけど、日本って今三自衛隊合わせて結構ヘリの機種が多いんですよ。陸自だけでOH-6D、OH-1、UH-1J、UH-60JA、AH-1S、CH-47J/JAですからね。これにAH-64Dですよ。

となると、自衛隊の思惑としてはある程度の機種、あるいはコンポーネントの統合化も頭にあるはずです。

OH-6Dはこれからも観測機+足代わりの機体になるでしょう。元々減数するのはわかっているから、これはこのままでいい。UH-60JAは導入されて日も浅いし、主力です。CH-47J/JAの使い出のある大型ヘリですからこれもいい。問題なのはUH-1Jかな。UH-60JAは値段も高いし、ワークホース的にもいいけれど、ちょっと力が足りない。

以前にも海外からのニュースで、OH-1のコンポーネントを流用してUH-Xを作るという話も飛び交ってました。エンジンが非力でしたが、最近の研究でエンジン改良により884pps→1300Pps出力強化が可能になったという話もある。

となるとここはOH-1の戦闘ヘリ化、AOH-1(OH-1B?)で当座を凌ぐのが妥当かもしれませんね。

前述のkeenedgeさんのblogの試案は大層興味深く、確かにスタブウィングの大型化+パイロン増設、Hydra70を二基 + ATM-6を6~8発積めるようにしてやって、必要不可欠なセンサー系・リンク系を追加、更新してやればかなりコンパクトだけど使い勝手のいいヘリが出来上がるでしょう。エンジン出力はなんとか上げられるかな。

ただ、ガンは搭載しない。と書いていて、うーん・・・と思ったのですけど、考えてみればガンは、UH-60JAに乗せて任せればいいし、戦闘ヘリがガンを使うほどの状況ってのは芳しくないものがあるかもしれないですね。どうしても、という場合のガンはAH-1Sに任せればいい。

あとOH-1ベースのUH-Xに足並み合わせて、本格的に改装して完全攻撃ヘリ化タイプを作ってもいいし、もしくはAH-1Zにしてもいい。どちらしても弾力的な装備導入を行ってもらいたいもんです。


・・・80年代ほど防衛費が潤沢ではない以上、自衛隊にはもう少し効率的に配備兵器の更新や導入を行ってもらいたいもんです。ミサイル系も車輌もわりと上手くいってるんですから、あとは空モノなんですよね。


あと、お蔵入りしたネタをここで投入してみようかと。

ちょっと前にウィングバックさんのblogで「週刊金曜日<ムダな兵器>に反論してみる」のエントリにコメントつけてみて、勢い余って「一応ロングボゥ・アパッチ以外は弁護できますよw と書いてみる。」とか調子こいたこと書いてしまいまして、書いてみたもののとんでもなく長くなってしまい、コメントつけるのも迷惑千万でお蔵入りしていた文章がありました。
というわけでこちらで記載してみようかと。

一部弁護にもなっていないコメントがありますが、そこはスルーしてください・・・。


1.TK-X(新戦車)
「次世代戦車の要求基準が定まっていない中で、前時代的な戦車を開発する意味があるのか?」
TK-Xの意義ってなんなのよ。って考えれば、前時代的じゃないと思うんですよね。
105mm搭載の74式戦車のリプレース。これによって74式用に配備されているトランスポーターも利用できるというわけで、第三世代必須である120mmを搭載しつつ日本の国情に合わせた40トンサイズ。モジュール装甲により重装甲化も装甲の改良も可能にしている点とC4Iを最初から考えた操作インターフェイス構築。これに尽きる。
これにより日本に着上陸を企図する国家は、120mmを搭載した戦車を上陸させねばならない。が、50tサイズでは橋も渡れない。という悪循環に突入するわけ。105mm砲では撃破できないしね。
あぁ? 120mm長砲身(55口径)じゃないって? あれね、最近出たGDのリポートによると、APFSDSだと「長距離射撃以外散布界が広い」(つまり集弾がバラける)らしい。長砲身でバロッティングとかあるみたいで・・・。多分ドイツ軍も韓国軍も悩んでいると思うけどね・・・。これはまだだなぁ。
次世代戦車の要求についてはどこの国も迷走中なのだけど、多分レオ2A6/PSO、M1A2TUSKみたいな市街戦対策がされた歩兵の火力支援+随伴用になるような気がするよ・・・。
(ガチンコ戦車戦があまり起こらないであろうということで)
2.おおすみ型輸送艦
「航空機用格納庫を持たないためにヘリの運用に難があるなど、中途半端な性能」
あのサイズでヘリ整備設備を置いたら、積載能力に影響あるでしょ。輸送艦というより「ドック型揚陸艦」なんだから。せめて「ましゅう」型と同じぐらいのサイズだったらそれもアリだとおもうけどね。それよりも「ましゅう」をあと二隻追加しませんか・・・多分、海自の中の人で輸送艦乗組員は疲弊しまくっているとおもうんだけど。
3.C-X
「C-17という傑作機があるのに、日本が独自開発する必要があるのか?」
C-Xの最大の利点は「軍用戦術輸送機でありながら旅客機と同じ航路(とスピード)で飛べる輸送機」という恐ろしく目の付け所がいいところ。C-17の大型サイズはいらない。
大体、アメリカだって今、次世代戦術輸送機にC-Xと同じコンセプトを掲げているので、日本のほうが目のつけどころは良かったということ。
まぁ、開発は難航しているようですが、もうそろそろ初飛行してもいいころあいじゃないかと。
4.AH-64Dアパッチ・ロングボウ
「高価過ぎて13機しか買えなかった」
��・・ごめん、フォローできない。これを購入しようとした陸自の中の人・・・一体キミたちは生産ブロック問題をどう考えていたのかと。大体、ボーイングのセールストークが正しいとするなら、最新のブロック3相当にアップデートも可能だというのだけれど・・・。
生産ラインの費用も初期導入機体に入れればバカみたいな金額になるとわかるだろうし、この調達の問題は正直わけがわかりません。そこまでバカな人達とも思えないのですが。
本当にOH-1ベースorファミリー化してAH-2でも作るつもりなんだろうか。
5.F-2
「その能力を考えれば、あまりに高価」
高価なのは当時の世界状況のせい。色々複雑な事情があったし・・・あの当時は戦闘機用エンジンが作れるわけではなかったから、アメリカから横槍入るとね・・・。エンジンが供給できなくてポシャった戦闘機計画ってわりとアノ頃多かったし。ま、イギリスみたいにファントムにロールスロイスエンジン積むとかいう芸当が出来るのはやはり限られた国だけですよ。
あと機体要求として対艦ミサイル搭載が必要な日本の国情から言えば、世界に例をみない機体だったからしょうがないっていうか・・・。この経験がC-X/P-Xにつながったと思えば授業代として考えれば・・・厳しいか。
実はブルーインパルス仕様のF-2が見たかったと思うのは自分だけ?
6.OH-1
「偵察任務に機能を絞りすぎて、汎用性がない」
汎用性がある機体だったら「機能特化がなくて中途半端」って言うクセに(w
多分ねー、あれ開発していた人はいろいろとファミリー化を視野に入れてたと思うよ。
真っ正直にいうと戦闘ヘリに追随できるだけの汎用ヘリがあるならそもそもOHに苦労しないんだよね。
7.90式戦車
「改良を怠り、陳腐化」
いやいや! 当時120mm搭載の戦車が軒並み50トン中ごろを考えれば、90式はあの当時よくあれだけコンパクト化できたなと正直思うですよ。デカイといわれる90式だけど、正面投射率をみればレオ2より低いし小さいのよ。ルクレルクがああいうスタイルをしているのも、バイタル・パートを極限しようとしているし、90式も北海道でのガチンコ勝負を考えればああいう形になったのはいうまでもない。
で、問題だったのはあれだけコンパクトにしても運用できるのは北海道が限界だったということ。で、コンパクトにしたせいで操作系インターフェイスとかを改良するスペースもなかったってこともあるかもしれない。
乗員が4名から3名に減って電子機器まで追加してと考えると中の人の忙しさにはめまいがする。M1A2SEPでも操作が煩雑になったっていう話しがあるしねぇ。ちょっとここら辺は評価未確定。M1A2がSEPとか改良されているのは台数が多いので更新したくねーっていうのもあるんじゃないかと思う。
あと本当に改良されていないのか。っていうとちょっと疑問。74式戦車もG型まで今でいうブロック単位で改良されていたのに、90式だけ初期からそのまま。っていうのはどうだろうか。まぁ、色々な理由でちまちまと内部は更新してたんじゃないのか?っていう気がするが、ここでいう改良ってのはきっと複合装甲入替えとかそういうレベルなんだろうなぁ。
あともう一つ理由はあるけど、それは後回し。
8.89式装甲戦闘車
「調達コストが戦車並みで、数が揃わない。本来は戦車と同数が必要」
理想を言えばね。基本的に日本では陸上兵力は等閑に近い有様だったし。ただ、これも後回しの書く理由が遠因だと思うけど。
9.87式自走対空砲
「航空機や攻撃ヘリの進化により、登場時点で旧式化」
いやー、ロシアのチェチェンあたりの戦訓見てれば意外とあの手の車輌は使い出あると思うよ。どっちかというと、対歩兵兵器だけど。弾幕はれるんだから・・・。まぁ、陸の中の人って90年代まで装備だけはアレコレと整備したがるクセがあったからなぁ。
10.96式自走迫撃砲
「フランス製迫撃砲を専用車体に搭載する贅沢さ。リコイル機能を持たないため、ショックが直に車体に伝わり、耐久性に難」
ま、装甲化された自走迫撃砲ってあれば便利だと思うんだけどね。配備数が24両だもの、見逃してあげてください・・・。
11.89式小銃
「高価で、発射機構も複雑で部品が脱落しやすい」
高価なのは(日本の国産兵器すべてがそうだが)配備数が少ないから。イラク派遣の戦訓でアレコレ改良受けてるみたいよ。
セレクターも反対側につくようになったっていうし。PKOなどの外地での運用結果を受けて、正しくバージョンを上げていけばいいと思うんだけど、どうかなぁ。
あと意外とアメリカ軍の中の人から評価が高いんだって。バイポッドとか使いやすいし適度な重さもあるし。韓国の軍オタも陸自の訓練風景みて、あまりに妙な撃ち方姿勢だってバカにしたけど、重量もそこそこあるせいで反動が少ないし、部品は分解がパーツユニット単位で上手に別れているからいい銃かもと変化した話もある。さすが現実に徴兵されて撃っている面々は目の付け所が違う・・・。
12.62式機関銃
他国のことを悪く書いて相対的な話をする気はないが、どの国にも通過儀礼的に失敗作を作らねば技術を習得しないということもありましてね。こんなので失敗作だっていったら、アメリカのM-16切り替えの一連の騒ぎとか(結局執念でM-4まで改良していったけど、実は今でも迷走していたりする)、イギリスのL-85とかどうするの?
配備数が多くないし、MINIMIに代替しつつあるから許してあげましょうよ。
13.C-1
「航続距離が足りず、沖縄に直行できない」
文句は当時の社会党に言ってくれ。
ちなみにアメリカ軍の特殊部隊がその高速性に目をつけたって噂がありましてね・・・。あれで足が長ければそもそもC-X計画もなかったかもしれないと考えると微妙ではあるけれど。
14.P-X
「この種の哨戒機は旅客機をベースにするのが定石」
まてまて。旅客機ベースで作るしかなかった。というのが正しい。大体、まともに作られた哨戒機で旅客機ベースってP-3Aとニムロッドしかないじゃんよ。アトランティックは独自開発だしな。それで定石とか言われてもなー。
今の旅客機って、高高度高速運用に特化しているから逆に哨戒機の低高度低速運用に変更するのって難しいってなぜ考えないかな。当時の旅客機(エレクトラとコメット)がベースに機体になってのは、まだ黎明期で軍用哨戒機と運用ゾーンと速度域が似通っていたせいなのよ。(この問題、C-Xでも係ってくるので頭に入れとくといいかも)
っていうかP-8の大炎上騒ぎをよく知ってから言ってくれ・・・。
ちなみにP-Xはね。日本のドクトリンからしてみれば現代によみがえった陸攻だと思うんだよねー。
長距離高速飛行も可能で、翼下に対艦ミサイルどっちゃり。あれで海の人が洒落でモスグリーンの陸攻カラーにした特別機でも出してくれたら鼻血出しちゃう人いるよ。自分もそうかもw
15.1号型ミサイル艇
ウィングバックさんと同意見、まぁ、諸外国で使っているから安直に日本でもと購入するとロクな目にならない。といういい事例です。いい体験になったでしょ?
なんでも海外にあるからといっても、国内の事情を鑑みないといけないんです。わかりますか?
16.AAM-4
「AMRAAMに比べて実績がない」
実績があってたまるか。ちなみにAAM-4がAMRAAMに比べるとAIM-7ばりに大型で威力と射程を延ばしているのは航空自衛隊が対巡航ミサイル撃破に注力しているからだ。っていう話もある。つまり運用用途がちと違うんだよね。
ただ、これは開発だけを責められないがせめてF-2にも小規模改良で搭載できるとよかったのにね。AMRAAMが既存の兵装システムでOKだったのに、AAM-4はアレコレと追加が必要らしくて、F-15ぐらいしか乗らないというていたらくだったのはいただけない。
F-2の改良計画はどうなったんだっけ。プロポーザルで提案があったっていう話をどこかで読んだ気が。
ちなみに航空自衛隊としてはAMRAAMの運用能力はキープしているとのこと。
17.弾道ミサイル防衛
「毎年1000億円のの巨費を費やしているが、有効性は疑わしい」
まことに嘆かわしいしくだらなくなってくる話だが、「まったくできない」のと「できるかもしれない」の間には大きな開きがある。弾道ミサイル防衛を(ある程度とはいえ)実現化できると、弾道ミサイルを撃ち込める側としては、せめてその防衛を突破できるだけの労力を払わねばならないというデメリットが生じる。
軍事力のしょうもないところといえばそうだが、弾道ミサイルをもつというこで消極的ながらも抑止効果が働くのは事実。
自分も色々と懐疑的だったが、最近ではもう少し積極的にやったら派になりつつあります。まぁ、予算は別枠にしてもらいたいけどな!
18.ひゅうが型ヘリコプター護衛艦
「各国の軽空母を凌ぐ大きさを持ちながら搭載ヘリは4機と少ない」
だから運用目的を正しく理解してくれ。ひゅうが型を運用する艦隊すべてのヘリの整備と集中運用が可能になるってことを。つまり、その他の艦艇にもヘリは搭載するがそのヘリを集中して整備できるプラットフォームが随伴できるということ。これって大きいぞ。
甲板の下に移動させれば、ちょっとした整備なら艦内で出来るんだから。
空母はドンガラであって、運用する機体はあとからでも準備できるし、運用する機体は各護衛艦がそれぞれ持っている形と考えればいい。
ちなみに定数4機なので増やすことも出来る。一応自衛隊に配備されているヘリ全てが運用可能とのことなので、「おおすみ」が出来なかった災害時の集中指揮運用プラットフォームにもなる。
19.はつゆき型護衛艦
「人員不足の地方隊では持て余し気味。別の小型艦を整備すべき」
整備したら整備したで「はつゆき」型があるのにと書くクセにw そんな金があったら違うところに回しているよ! 自衛隊内部でも組織改変しているのはこの船を有効利用するため。
ただ、海上自衛隊は太平洋戦争の戦訓からダメージコントロール時の人員をキープするために排水量にしては乗組員の数が多いのも事実。正直言ってこれからそんなこともできないので、英国風により大型で省力化を進める方向に行くか、艦を小型化して隻数を増やすか、どちらか考えていると思う。ちなみに前者だと指揮官のポスト問題に直結するから頭が痛いし、小型化すれば兵装の進歩に追いつくのが大変になる。中の人も大変だ。
20.LCAC-1
「山田洋行に騙されて古いタイプを導入。すでに部品は枯渇しつつある」
他に代替ありません。部品はミルスペックだからいやでも向うのメーカーがつくるし、海の向こうのアメリカさんに追随しとけばいいんじゃない?
まぁ、正直言ってFMS(有償対外軍事援助)で購入してなければどうとでもなるというか・・・E-2CがFMSで導入したもんだから、パーツ購入すらままならず(あれってアメリカの承認がいるとかいう話だったけれど、本当か)、悪夢としか言いようがない共食い整備する羽目になっているという話もあってですね・・・。
日本が航空機などライセンス生産にこだわるのは運用率のキープという一面もある(事実日本は西側諸国の中でも高レベルの運用稼働率でそれを可能にしているのは自国で部品を生産、整備が可能な体制を維持しているから)。
上にもチラリと書いたけれど、日本のこの手の軍事装備品の問題点は、
1)対外輸出が限られている。(昔は豊和から出てたのにね)
2)自衛隊独自の工廠が存在しない。
3)よって、民間企業にいる人員に定期的に仕事を発注して技術レベルの維持発展を促す必要がある。必然と長期低率少数生産になってしまう・・・。
という点。まぁ、工廠があればあったで今頃解体騒ぎになっていたんじゃないかという点もあるのだけれど・・・。
あと80年代、日本が経済発展の余波で急速な配備近代化を行ったのは紛れも無い事実で(例えばF-15やP-3Cの大量導入、はつゆき型を5年で十隻以上作ったりととんでもない近代化ペース)、今ではそういうのは望めないから、いかにコンパクトに上の問題をクリアしていこうかという流になって、それが誘導弾(ミサイル)の民生品導入とか、軽装甲車両の一括導入による配備費軽減作、P-X/C-Xの部品コンポーネントの共通化とか色々努力はしていると思うよ。天井知らずに予算も食わなくなったしね。
一度高度な軍事技術が失われると、実につけるのはとんでもない時間がかかる(航空産業を見ればわかるでしょ?)。今の日本の技術は長年の実績がそれを可能にしているということを考えてみても、今の防衛費(諸外国にしてみればまだGNP率では低いレベル)でやりくりしているのだから、まぁよくやっていると思いますよ。正直、BMDとか別枠にしてくんない?とか思うんだけど。
(今の海上自衛隊の疲弊っぷりを考えるとね・・・)
とはいえ、流石にロングボゥ・アパッチのミスは如何ともしがたい。よもやOH-1の改良が目当てで導入してみたのか、って下種のかんぐりしたくなるぞ・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿