2009年12月7日月曜日

疾走する最後の物語

テスタメントシュピーゲル 1 (角川スニーカー文庫)
テスタメントシュピーゲル 1 (角川スニーカー文庫)島田 フミカネ

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-11-28
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おすすめ平均 star
starただ知りたかった/試したかった/選びたかった―仕方なくそうするんじゃなくて自分の意志でここにいるということ。
star欠片の繋ぎ手たち

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同一世界設定で、異なる組織の視点から描かれていたシュピーゲルシリーズも最終章。
物語は一本にまとまって、より一層疾走感と猥雑さが極限まで達したような展開っぷり。

どちらかというと視点は「オイレン」側、MPBに立っているので、反対側で何が起きているかはこの後の続きがどう出るかでかわってくるはず。涼月、陽炎、夕霧の三人に訪れた変化と対峙。現在、過去、未来とそれぞれ対峙する三人とミネアポリスを舞台に繰り広げられる大事件というわけで、いままでの物語で語られた伏線やらなにやらが一気に噴出してきましたが...さーて続きはどうなる?

今まで彼女たちが思っていた世界は、ほんの断片にしかすぎなかった。その背後にあるものを知った彼女らの対応、そして周囲を取り巻く大人たちの視線。予想外な展開が続いて目が回りそうですし、暴走が加速する一方の展開に乗るような形で楽しむのがいいんじゃないかな。

シュピーゲルシリーズ最終であり、あとがきで書いているように作者最後のライトノベルを堪能するいい作品だと思います。お勧めですね。ほんと。



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