神様のパズル (ハルキ文庫) | |
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留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。天才さゆえに大学側も持て余し気味という穂瑞。だが、究極の疑問「宇宙を作ることはできるのか?」をぶつけてみたところ、なんと彼女は、ゼミに現れたのだ。僕は穂瑞と同じチームで、宇宙が作れることを立証しなければならないことになるのだが…。
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以上Amazonのあらすじから。
積読解消のターゲットとして。
とはいえ読み終わって、「うーん」と唸ってしまった。
SFとしては宇宙論とか色々な物理学タームが飛び交う物語ではある。そこが面白いといえば面白いかもしれない。そうくるか。とも思うくだりもある。
だが。
小説を読み終わったあと、ではこの物語をつむぐにあたって主人公二人がそういう境遇である理由はどこにあるのだろうか。と思ってしまった。
無論、穂瑞の境遇は物語のある種の根幹に関わっている。でももう少しなー。
正直主人公は、まぁ、リアルでいてもそういう対応をとるだろうな。とも思えるが、小説的にはその物語をキックさせられないヘタレっぷりはどうよ!?(って反応がラノベに毒されているというべきか)とは思う。
エンディングはあまりの淡白っぷりに、もう少しなんつーか、こう若者のリビドー全開でいこうよ、さー、もうなんていうかーっ!と思ってしまう。
いや、いいんですよ。結果が同じでも。でも、主人公は喪男全開っぷりではあるが、妄想しない喪男なんて、勃たなくなった中年男性にも劣る(w
SF小説としては順当だが、SFでしか描けない領域、ビジョンも指し示してほしい。出来れば、それは出てくる登場人物たちに密接にかかわりあう形で。と思うのはいささか欲が深すぎるだろうか。
しかし、どうやってこの物語を映画化するつもりだろうか。
・・・ちょっとばかり、(不純な)意味での期待をもってしまったりして。
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