2007年2月14日水曜日

うさぎドロップ 2 / 宇仁田 ゆみ

うさぎドロップ 2 (2)うさぎドロップ 2 (2)
宇仁田 ゆみ

祥伝社 2007-02-08
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えー、なんて書けばいいんだろう。

30歳過ぎの一人暮らしを満喫していた大吉のもとに不意に現れた女の子、りん。爺さんの娘(ということは戸籍上叔母にあたる)ということで、親族一同厄介者の眼差しで見る中、大吉は彼女に一緒に暮らそうと手を差し伸べる。

ところが現実は甘くない。保育園の送り迎えを考えたら自宅と保育園の距離や、会社の転属も願わねばならない。その他色々と考えることが一杯。しなきゃいけないことがいっぱい。やめなきゃならないこともいっぱい。りんの将来だって考えていかなきゃならない。さて、どうなる? この生活。というのが1巻までのあらすじ。

今回は、りんの母親をめぐってのお話も興味深いけれど(女性の独特の価値観に大吉が面食らうあたりは自分もはたと考えた)。
要所要所にまだこの国では子供を育てるっていうのはハードルが高いなー。と思わせるところもある。大吉の母親のエピソードもそうだし。ほんと色々と考えさせられるよなー、と思う。

自分はりんと出会う前のお気楽な生活を送っているし、配偶者もいない。よって子供もいない。頭ではそういう状況下では色々とせねばならないと思うけれど、どれだけいろんなことをしなきゃならないのか。そういうのはさっぱりイメージできていない。
小学校の持ち物に名前を書くというエピソードもあるが、そうだよな、翻って自分の両親もしていたっけ、と思う。家族が育つというのはそういう色々な「面倒な」手続きを何回も繰り替えていくことかもしれない。そりゃ面倒だと思うかもしれないなー。

でも。

この巻での後半。大吉とりんとのやり取りは絶妙で、ああこの物語がどんな展開を迎えていくかはわからないけれど、すくなくとも今、この時点では幸せだよな。と思う。
そしてそういう幸せなことがあるのだから、色々面倒なことも乗り越えていけるのかもしれないと思うのは単純すぎる感想だろうか。まぁいいさ。

 三十過ぎで独身男性で未読の人は読んでみて損はない。いや、絶対色々考えるって、ほんと!(w

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