2007年4月11日水曜日

私の愛馬は凶悪です / 新井 輝

私の愛馬は凶悪です私の愛馬は凶悪です
新井 輝 緋鍵 龍彦

エンターブレイン 2007-03-30
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と、言うわけで積読本解消の間にも割りと最近の作品も読破中です。
求められれば断ることを知らず女の子達と肉体関係を結んでいく射水位里。で、そのやり取りに何かのスイッチが入ったのか、高岡霧理は止めにはいるのだが、射水の出した代替の条件とは意外なものだった・・・。

というわけで、これって微妙な話だな。というのが正直な感想。正直言えば色々とあちこちで言われているROOM No.1301シリーズを読むにはちょっと・・・と思っていたので、新作を手にとってみたのがこの話。

基本的にこの本を読むかぎり、「他者」との関係性が作品の根幹にあるようだ。

位里は求められれば肉体関係を結ぶことを厭わないし、求める女性達は位里がどんな思いで自分を抱いているのかを考えていない・・・ようではある(今のところ、霧理の妹がその代表例)。ただ刹那的な快楽を十二分に提供してくれる相手、ま、簡単に言えばその程度の扱いを受けている。おいおい、これって十年前なら男女逆転で18禁系コミックとかで書くような話だな、こりゃ(wと読んでいたけれど、そこに現れるのは、至極全うなニュートラルなポジションで彼に対峙する霧理。

彼の求めに応じて単なる話相手として彼女は位里の過去に触れるのだが、彼の過去に触れることで彼とさらに関係性を深めていこうとする(肉体的な意味ではなくて、精神的な意味合いで)。無論、その一方で霧理とて、背後にちょっとした関係性の問題があることが提示されている。もう一つ、物語の途中でインサートされるある登場人物たちのやり取りは、この二人のこれからについて結構重要なキーパーソンになるだろうなー。

まぁ、さほど長くないシリーズになるのではないかと思うけれど、このあとも読み続けたい話の一つです。というか、他者との関係性の構築についてテーマにすると、今ライトノベルでこういう表現なんだ。と思って関心してしまっていたりしてもいて(w さぁROOM No.1301シリーズも手をだそうかなー。


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