2007年12月13日木曜日

すべてはゼロになりて。

訃報ドットコム」を見る。

ありていにいうと自分の本棚にもある山田風太郎の「人間臨終図鑑」のweb版。
命日、年齢、死因などで分類された様々な人々の死に様を集めている。

30代で検索をかけると、ああ、アイルトン・セナも34歳でもう自分より若くになくなったのか。
とか色々と考えてしまう。そういえば、あの人も30代だったのか、とか…。

こういう「生」と、とりわけ「死」について考えるとき、最近はよくあの人物の言葉を思い出します。
長いですが、ここまで引用しないと意味が伝わらないかもしれません。

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「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」。
それは私にとって強烈な印象を与える言葉でした。
そしてそれから現在に至るまで33年間、私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としてきました。「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。


自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。

これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。
何故なら、ありとあらゆる物事はほとんど全て…外部からの期待の全て、己のプライドの全て、屈辱や挫折に対する恐怖の全て…こういったものは我々が死んだ瞬間に全て、きれいサッパリ消え去っていく以外ないものだからです。
そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば自分が何か失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できるし、これは私の知る限り最善の防御策です。

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そう、スティーヴ・ジョブズの有名なスピーチです。いささかの誤訳もあるそうなので詳しくはこちらに。

こんなことを思うのは、この時期になると自分の周辺で亡くなった様々な人のことを思い出すからかもしれません。病気で亡くなった人も、事故で亡くなった人も、自ら命を絶った人のことも。

そういう人達のこと思い出すと同時に、ジョブズの言葉も思い出すのです。

「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」


さて、自分はどうだろか、と。


「訃報ドットコム」は何らかの形で世の中に出た人々たちの記録です。しかし、その背後には、毎日新聞の訃報欄がなくならないように、無数の人々がいて、無数の人生があり、無数の喜怒哀楽があるわけです。自分にも、貴方にも、そしてその周囲の人々にも。

それを知るには、いい機会でした。

「「圧縮新聞」「訃報ドットコム」始めて半年で数々のサービスを生み出す、自称“ニート”──phaさん」 from Biz.ID から

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