2007年12月18日火曜日

図書館シリーズ / 有川 浩

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公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、図書館行政サイドも防衛組織をつくることになった社会。
何しろ、国内の書籍検閲する、しないのために銃火器持ち出す時点でファンタジーな点もあるのだけど、まぁそういう設定はこっちへおいといて(いや、そこらへんも面白い話があるのだけれど)、基本はあれだ、ラブコメだよね。ほんとw いや好きだけど、甘甘で。

熱血バカの郁と彼女があこがれる王子様…は隠匿している堂上、その相棒の小牧。郁と同期の謎の情報屋柴崎と天才肌の手塚。彼、彼女らの上司である玄田らの物語で、作者の作品は「空の中」以来だったのだけど、まあライトノベルの延長線上にあるので読みやすい。

物語は「戦争」「内乱」「危機」「革命」の順で続くが、いい終わり方ではないかな。

語られる物語も、いささかカリカチュアというか物事を側面から語っていない(メディア良化法サイドからの視点は最終巻あとがきにあるように作者がある意志をもって語っていない)点もある。
と、は、い、え、物語がそれで駄目だとかそういうわけではない。あくまで主体は図書館サイドから見たメディア検閲に対抗するための組織であり、時に内部派閥抗争など暗部も描いている。

でもやっぱり基本はラブコメなんですが!(くどい)。

検閲問題については、自分みたいなものとしては十年前の、あの行き過ぎた漫画に対する弾圧を見ているから、なんともはや…という側面がある。行っている人は純真な正義だと思っているからタチが悪い。作者もこの作品「図書館革命」で登場人物の一人に、この言語狩りのような真似をして悦に入っている人々について触れているが、その点については同意するね。

あと、最後の「革命」のネタバレにもならないように注意するが、国家安全保障上、国民の基本権利は一時なりとて制限されていいのか、駄目なのか。という問題は難しい問題でもある。安直に物語で触れられているような判断もできないだろう。無論、全員が全員、そうであってくれればいいが、本音と建前と血の前にはそれは無に帰す。やれやれだとは思うが。

アニメ化になるとのことなので、期待しておこう。





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