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Life Hacks という言葉も次第に認知されてきた最近、Life Hacksの元祖でもあるGTD (Getting Things Done) 提唱者でもあるデビッド・アレンが記した本が訳されました。それが「ストレスフリーの仕事術」("Ready For Anything"・・・以後R4Aと書きますね)です。
GTDに関しては自分も、ここで触れていますけれど、
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お世辞にいってもわかりやすいとはいえないなぁ。というわけでもっとわかりやすいのは、訳者である田口さんなどが中心になって書かれた、
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がわかりやすく書かれていますね。Life Hacks PRESS > 「仕事を成し遂げる技術」と進んだほうがいいかもしれません。無論、今回R4Aの冒頭にも田口さんによるGTDの簡単なまとめがあります。
今回のこのR4AはGTDの根底をなす哲学のようなものに力点が置かれているため、Life Hacksのナレッジ的な側面はほとんどありません。そういう意味では、冒頭のGTDやLife Hacks PRESSとは違いますね。ただ、Life Hacksに興味が出てきた方は読んでみて損はありません。このR4Aを読むと、GTDがどうして書かれたのかが良くわかります。
Life Hacksの考え方の根幹は、ツールやデバイスにとらわれないモノです。冒頭に訳者のGTDについての解説が明確にそれをあらわしています。「作業や時間の管理するだけの手法では役に立たない。必要なのはアイデアとエネルギーを管理する手法である」(P3)
そして肝心なエネルギーを確保するために、エネルギーを吸い取るありとあらゆる雑事をまず吐き出し、常に見直し、エネルギーを溜め込み、ちゃんと正しいものへ注ぎ込もう。というわけです。そのための手立ては特に必要としていません。特定の手帳でなければダメだ、とか、ツールが必要だ、というわけではないのです。
特にPC系のツールを使うことが多いLife Hacksですが、これもわからないわけでもないな、と思います。たとえばLife Hacksの実行者達には多いであろうPC系エンジニア達のシステム構築のためのアプローチを考えればわりとわかりやすいかな、と思うのです。
まず最終成果を確認し、問題点を洗い出し、手順や手法を見直し、シンプルなものにして、同一の振る舞いをなすものがあればまとめていく。仕事で求められていることを、そのまま実生活に適用して、「無いものは作る」「自分にとってもっとも適したツール、手法を作る」としてみればLife Hacksの出来上がりです。
そういう意味でR4Aは自分の考えをよりスマートに書き記された、指針のような本だと思いますね。
まぁ、自分の場合、一年ぐらい使っている「フランクリン・プランナー」と組み合わせて、アレコレと使っていましたが、ここ数ヶ月ほど、やり方を見直そうとアレコレと試している最中ですので非常に助かりました。
最後にどうしてLife Hacksが必要なのか、必要としているのはどういう人なのか、という点についてすこしばかり。
自分の場合で言えば、仕事が極端に忙しかったころ、なんとかして自分の時間を増やしたかったのです。自分の時間を増やして、自分に対して投資してみようと思ったのがスタートで、これには「金持ち父さん、貧乏父さん」の影響も大だったのですが、そこで書かれていた、貧乏父さんへの道みたいなもの、すなわち
・失うことに対する恐怖心
・悪いことばかり考えてしまう臆病さ
・忙しいことを理由に怠ける
・自分への支払い(投資)を後回しにする習慣
・無知を隠すため傲慢になる
について胸にグサリと突き刺さったわけだったためです。
そんなわけでもし、今、貴方が「今、××に心底夢中なんだ」というのでなく、漠然と日常や仕事に対して「かったるいなぁ」とか「面倒だなぁ」とか思っているのであれば、そしてそういう状況が「嫌だなぁ」と思っているのであれば、ちょっと行動を起こしてみる価値はあるかもよ?と思うわけですよ。
日々の雑事で失った余裕を取り戻して、自分に対して、アレコレとチャレンジしてみるのは楽しくないか!?
というわけですよ(w
Life Hacksはそんな楽しみのために必要なエネルギー、すなわち余裕をもたらしてくれるかもしれません。
仕事で手がいっぱいなら、仕事をスムーズに片付けられるように、心にもやもやとした「しこり」のようなものがあるのなら、それをスッキリしたらさぞ素晴らしいんじゃないかと思うわけで、それにはわかりやすいLife Hacksがいいんじゃないかな、と思うわけです。
(フランクリン・プランナーとかの絡みに関しては、おいおいかければいいかな、とは思います)
まぁ、まだ自分自身もアレコレと悪戦苦闘中で、特にここ数ヶ月は大が付くほど悶々としていたのですけれど、ちょっと今、ねじを巻き戻して、それこそR4Aの書くようにまず頭をスッキリさせて、問題を整理してみようと思っていますよ! いい本でした。手軽に読めるいい本でしたよ!
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まぁ、以前blogにも書いたけれど、これはお金持ちになる方法がどうこうというより、自己に対してどれだけ考えられるか、という点を説いているわけで、ちょっと読むとズカーンと落ち込んじゃうところもあるんですがね。
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