2007年1月2日火曜日

(再読)TOKYOブローカー / 楠みちはる

TOKYOブローカー 1 (1)TOKYOブローカー 1 (1)
楠 みちはる

講談社 2004-12-27
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本棚から出てきたので、ちょっと再読したら、いや、ほんとに面白いですわ(w

「湾岸ミッドナイト」が変化し続けていくんだけど、やはり1巻から読まないとその変化とか醍醐味とかがわからないから(とはいえ自分も面白くなったのは10巻を過ぎてからだと思うけれど)、「楠ポエム」初心者の方はまずこの作品から、ってことで!(w

パッとしない青年、ノブが二人の男性と出会う。一人は元地上げ屋、今は中古会社ブローカーの寺田。もう一人は寺田の仕事仲間だったJB(SexMachine)こと仕黒。

車のバトルシーンもないし、まぁ、セックスシーンが少々なので、あとはもう登場人物が延々と台詞を重ねるのが多い作品です。微妙な説明的な、簡単なわりに奥の深い言葉を。その状況にある人にはズキーンとくる言葉だったりするわけですよ。

「カッときたらすぐオコる。これは良くない/もったいない」
「オコるととりあえずスッキリする…で、ソコで終わる」
「すっきりして気持ちが散ってカッとした理由の本質がボヤける/ムカついたからオコった/ただそれだけ」
「わからないから繰り返す/大事なモノが何か逃げていく」

P36

いきなりこれですよ(w 作者は「湾岸ミッドナイト」もそうですが、常に「考えろ」と要求するわけですよ。正解はひとつじゃないんだ。白黒あればグレーもある。正解ではなく、自分で考えて選んだことなら命だって預けられる。そういうくだりが「湾岸ミッドナイト」にも、この作品にも出てきますね。

「言ったよな/ちゃんと考えろって/考えるのはほらタダだから」
「それっきりの一度きりと二度目もある一度きり…その意味は全然ちがうよな」
P147

楠ポエムの中毒性にハマってないかたは、手軽なこの作品から(w いや、そのあとぜひ湾岸ミッドナイトのポエム全開に当てられてほしいのですがね。


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