2008年7月3日木曜日

ここがニコニコ動画の分かれ道になるのか。

ニコニコ動画、アニメや映画のMAD(二次創作作品)を削除へ...日本映像ソフト協会らの要請で 」from 痛いニュースから

ニコニコ動画、映画やアニメの二次創作作品を削除へ--日本映像ソフト協会らの要請で」 from CNET


自分の本心は「あー、まーそうなるよね」っていう部分と、「これで面白みはなくなるかな」っていう気分が半分ぐらいかな。

前者の「あー、まーそうなるよね」っていうのは、ニコニコ動画(ドワンゴ)が日本での動画サイトとしてより重要な位置を示すとして、どうしても法的問題をクリアにせざるをえないのだから既得権益との間で何らかの手打ちが必要であるという点。これは自分達のサービスを商業として採算がとれるものにするためには必要不可欠でもあるということ。

動画関係の問題はYoutubeでも一時、既存メディア関係から手ひどいバッシングを受けていたのですが、まぁ、なんとか手打ちみたいので収まったみたいだけどニコニコ動画も同じことではあるだろう。

JASRACとの契約すれば「俺たちのほうは?」と他の著作権団体が口を出してくるのは言うまでもない。
音楽問題はクリアされたけど、映像の流用が制限されることになった。つぎに口を出してくるとすれば、ゲームのプレイ動画だろうか。一つの道が出来れば、良い意味でも悪い意味でも次へと広がっていくかな。


面白みがなくなるのは言うまでも無い。

ニユー・ニコマス・パラダイス」の一件でも書いたけど、ニコニコ動画は基本的にあぶないところでの火遊びではある。こういうニュースが流れると、「あーもう作る気もねーな」っていうことになっていくのは自明の理。
※あー、「ニュー・ニコマス・パラダイス」っていうか、嘘字幕ものは不味いなぁ...というわけでリンクははりません。


MADを作成するのは恐ろしく手間がかかる。いくら安価で出来るようになったとはいえそれは従来との比較であって手間は半端ではない。キャプチャーボード、編集ソフト、PC本体も結構ハイスペックがいる。
作るMADにもよるけれど、数日間ちまちまと作ってアップしても即座に消えるとわかったら、誰が作るかって...。

名は出さないけれど、自分が好きなニコマスPのblogでは消えたら活動終了とか、新作作るのは様子見とかいう話まで出ている始末。その気持ちはわかるけど、さびしいよなー。

このニュースが創作者のやる気をそいでしまうことは言うまでもないだろう。ニコニコ動画は居心地がいい場所ではなくなってしまった。ということになる。


ニコニコ動画でMADが盛り上がったとき、既存のMAD歴史を知っていた人たちが書いていたように、基本MADは日陰のシロモノ。という一面がどうしてもあった。
ちょっとは歴史がかわるかな。とは思ったけれど、いつもの歴史をたどろうとしているのかもしれない。
この勢いのままニコニコ動画に変わる場所を見つけるのか、動きそのものが縮小して日陰の場所へとエクソダスしていくのだろうか。


権利者団体が悪いというわけではない。今の既存のビジネス構造ではどうしようもない。日本でのアニメ放送が、国内だけじゃなくて一日と立たずに海外で字幕付きで流されたりする時代、自分たちの著作物からの収益を守るためには例外は認められない。という立場を取らざるを得ないのはいうまでもない。MADで火がついたから売れる、という確固たる証拠がない以上、そんなことを認めるわけにはいかないのだ。


(個人的には、すべての穴がふさげない以上、うまくコントロールするために制限つきで容認するか、権利者団体そのものがそういう場所を提供してしまうしかない、という手しかないだろうという気がしている。角川がMADを容認する立場になりつつあるのはその流れだろう。ほかの権利者団体もこうなってくれればいいのだけれどね)

まぁ、長々と書いたけれど、ニコニコ動画がどうなるか。あまりいい未来を想像はできないなぁ。こういう予想ははずれてくれればいいのだけれど。


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