2004年11月13日土曜日

「八月の砲声」を読んで。

八月の砲声 下
八月の砲声 下
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バーバラ・W・タックマン 山室 まりや
筑摩書房 (2004/07/08)
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第一次大戦勃発前夜から西部戦線で戦場が膠着(つまり西部戦線異常なしのあの調子)するまでを描いた一大ドキュメント。以前上巻を読んだのだけれど、ようやく下巻を読みきった。正直読みづらいんだけれど、調子が上がれば一気でしたよ。
しかしなんだなぁ。戦記ものを読むと色々と教訓じみた原則を感じるときがあるのだけれど、これほど思い知らさせることはありませんでした。ドイツ人の根拠のない思い込み、「計画通り進めてるんだから止められるわけがないだろう」ってなあまりにダメな展開、指揮権統一をしないばかりの齟齬。政治と軍事の乖離。政治においても同様で、外交官の独断など、当時の世界情勢と技術がそれを強いてしまった部分があるにしろ、事前計画を準備したわりに齟齬をきたしすぎです>ドイツ軍。一方のフランス軍も褒められたものではありませんが。

色々書きたいことがあるけれどまたいずれ、ただひとつだけいえることがあります。
この本は時間があるときに一気に読んで下さい。これはそういう本です。

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