2004年11月1日月曜日

GUNSLINGER GIRL4 相田 裕/メディアワークス

GUNSLINGER GIRL 4 (4)
GUNSLINGER GIRL 4 (4)
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相田 裕
メディアワークス (2004/10/27)
売り上げランキング: 4
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.75
5 充実の読みごたえ!
4 懐かしい記憶、忘れたい事実… あふれる涙が過去を語る。
5 文学作品のような味わい…イイです!


正直、救いの無さは天下一品の作品だったりする。登場人物の少女たちは、記憶の大半を失い、半ばドラックによる条件付けを施され、身体の一部を機械化されており、政府の特殊機関組織として時にカウンターテロや組織防衛などのために殺人などに使われる。それでもこの作品が面白さというより、読み応えがあるのは、その不幸さの中にある一縷の幸せであったりするわけだ。
今回の後半では、その少女たちの中でも割に大人びた性格とポジションであるトリエラに焦点があたっている。前巻でテロリストにまんまとしてやられた彼女は、色々と思い悩む。その一方で、彼女の出自が語られる。なるほど、兄弟(フラテッロ)という名目で彼女たちのサポートに回る相棒であるヒルシャーとの意外なつながりはハードであり、ヒルシャーの言葉に出来ぬ思いが着実に伝わるものがある。
軍の訓練組織で新たに鍛えなおされるトリエラとヒルシャーが再びテロリストに相対することがあるかはわからないが、ある一つの再生はここで果たされているわけだ、と思う。良作でした。

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