2006年6月7日水曜日

雨の降る日曜は幸福について考えよう / 橘 玲

雨の降る日曜は幸福について考えよう Think Happy Thoughts on Rainy Sundays雨の降る日曜は幸福について考えよう Think Happy Thoughts on Rainy Sundays
橘 玲

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もし貴方が経済について、生命保険のからくりや不動産は何ゆえ不動産なのか。とか、持ち家のメリットについて明確に語れる・・・というのではないのであれば、一度読んでみて損はない本だと思う。思わず居住まい正して、自分の経済的自由とはなんだろうか、と考えること請け合いではある。

この本、自分の、経済に関する知識を開いてくれた著者の作品です。わりと古い本ですね。2004年出版ですから。ワリとすいすいと読めるわりにその内容は深く深く読み手の心をえぐる経済とこの国の形についてのエッセイです。生命保険、持ち家幻想と借家、不動産問題、年金、障害者と公務員問題などなど。
イロイロと哲学ネタもあるんですが、一つ自分の心にしみこんだのは「経済的独立」。自由とは複数の選択肢をもつこと。それを可能とするのは経済的独立である。そして経済的独立をえるためには経済の仕組みについての理解も必要というわけです。

作者の一連の著作のエッセンスを抜き出したような立ち位置のエッセイなので、いままでの、

世界にひとつしかない「黄金の人生設計」世界にひとつしかない「黄金の人生設計」
橘 玲

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に比べると書かれている内容は同一でも深くはなく、間口は広い。初めて読むにはいいかもしれない。深く知りたければ文庫のほうをどうぞ、というカンジではある。

私事でいえば、作者の「生命保険は宝くじと一緒」という意見に自分は衝撃を受けて、アレコレと生命保険の外交員のお姉さんに嫌われながらも見直しをして、今では補償条件を見直して2/3の保険料になった。
もし貴方が何も考えなしで生命保険に加入しているなら悪いことは言わない、氏の論を読んでよくよく考えることだと思う。持ち家幻想についてもそうだ。こういうのを書くのも気が引けるが、金が余っている人以外不動産なんて手を出すものではないという自分の考えについて、それまでは感情や伝聞からだったのだが、理論部分についてこの人の著作から多くの示唆を受けた。答えは変わらない。生活レベルをコントロールする必要があるのであれば、それを阻害する大きな不動産は購入すべきではない。

ついでにいえば、
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橘 玲

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については買ってはみたものの、まだ未読本の山の中に入っているので、これについては読んでからエントリする予定。


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