自分の本棚には半年に一度とか、一年に一度のペースで読み返す作品というのが確かにあって、このLandreaall(ランドリオール)はそういう「読み返す」作品の最たるものです。
おがきちかさんの作品は以前から注目していたのですが、この作品の1巻~3巻まで、主人公のDX、妹のイオン、彼らの護衛役六甲の三人による、フースールーと呼ばれる楽師と故郷に鎮座する火竜を巡る物語は、あまりに巧みな伏線と物語の広げっぷり+畳みっぷりが見事で、読み返すたびに満足してしまいます。・・・元々同人誌で出ていた作品というのはその後知りましたが。
冒頭から物語に頻出する専門用語(海老庵流とか、体術(武術)の独特な言い回しとか)について最初は面食らうかもしれませんが、そこをなんとか乗り越えてください、いや、アワーズとかで書いていた短編を読んでいたりするとなんともないんですが、根岸さんのコメントではありませんが、確かに最初は敷居が高いかもしれません。
が! 1巻~3巻を続けて読んでいただいてですね、そのストーリーのあまりの見事さにやられないのはそりゃ損ってもんですよ!
また4巻から現在にいたるまで、三人の物語は場所を変えて(DXに主体をうつしつつも)、王都にあるアカデミーの学園生活にスライドしていくのですが、そこで出会う学友達と暢気な学園生活や些細なものから身に危険が迫るほどの陰謀などの様々なものを描いていくいい作品となっています。
未読の方は是非、8巻も出ることですので一気に全巻買っていただいてその巧みな、「剣と魔法と竜がいる世界」「寄宿舎のある学園生活」の鮮やかさと物語の語る力を堪能していただけば、と思います。オススメに足りるいい作品なんですよ、もうっ!
ちなみに自分のblogで紹介している6巻、7巻のリンクもあります(w
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7巻が出ていないので、追加で。
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追記)20060613 ちょっと誤字脱字とかがありましたので内容見直しました。また根岸さんのコメントを受けてちょっと文章追加(wしています。
お勧めに従い、とりあえず三巻まで買ってみました。
返信削除専門体系&用語満載の序盤の突き放しっぷり(元々は同人誌だったと言うのも過分に影響してるのでしょうが)にはやや面食らいつつも、その後は一気に読んでしまい、してやられた気分に!
各巻のちょっとした巻末書き下ろしが物語世界の枠をじわじわと押し広げていて、ずるい&上手いなぁと感心させられました。
一巻?三巻を一気読みするなら「あの三人の話」から読み始めたほうが良いのかなーと思ってみたりみなかったり。
どうも~。
返信削除あちゃ、そうですね、専門用語がバンバン入るんですけど、作者の別作品短編では海老庵流体術に関してアレコレと小出しにされていたので、自分として違和感なかったのに気がつきませんでした(バカ
また確かに物語としては1巻のあの話から読み始めたほうがわかりやすいですね。
3巻のあまりの終わりっぷりのあと、物語はいきなり学園モノになり、1~3巻までの火竜をめぐる物語が伏線+呼び水となって面白さがましてきます、是非4巻以降もお買い求めを(w
#いつものことながら誤字脱字を派手に発見したので、修正しておかねば…。